• トップページ
  • プロフィール
  • マニフェスト
  • きみ子日誌
  • 後援会
  • 県議会質問
  • リンク
山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

分類

会期

  • 2008年12月
  • 2008年09月
  • 2008年06月
  • 2008年03月
  • 2007年12月
  • 2007年09月
  • 2007年06月
  • 2007年03月
  • 2006年12月
  • 2006年09月
  • 2006年06月
  • 2006年03月
  • 2005年12月
  • 2005年09月
  • 2005年06月
  • 2005年03月
  • 2004年12月
  • 2004年09月
  • 2004年06月
  • 2004年03月
  • 2003年12月
  • 2003年09月
  • 2003年06月
  • 2003年03月
  • 2002年12月
  • 2002年09月
  • 2002年06月
  • 2002年03月
  • 2001年12月
  • 2001年09月
  • 2001年06月
  • 2001年03月
  • 2000年12月
  • 2000年09月
  • 2000年06月
  • 2000年03月
  • 1999年12月
  • 1999年06月

2008年12月議会

[目次]

  • 1.行政改革の推進について
  • 2.雇用問題
  • 3.地球温暖化対策
  • 4.観光・交流の推進
  • 5.中山間地域の活性化
  • 6.特別支援教育の充実

1.行政改革の推進について

(1)財源確保対策

①県有資産の有効活用

久保田 来年度の予算編成にあたって、400億円にのぼる巨額の財源不足が見込まれることから、二井知事は、「県財政は、未曾有の状況であり、これまで以上に徹底した行財政改革に取り組まなければならない」とされ、財源確保緊急対策本部を設置されたところです。基本方針として、未利用財産の売却・有効活用、保有財産などの効率的な活用、新たな収入確保対策など8項目が掲げられています。これまでも未利用財産の処分実績として平成10年度から10年間で累計82億円確保して一定の成果をあげており、今後は、さらに新たな発想で取り組まれる必要があると思います。そこで、お尋ねします。
 今年3月末時点での県有財産の状況は、土地建物、山林などのほか、有価証券7億570万円、出資による権利418億9千万円、さらに、財政調整基金や美術品取得基金など20の基金合計491億3900万円あまりがあります。これらの県有資産の有効活用はどのような方針で行うのか、全庁的な共通認識として取り組む為には、利用状況のデータベース化による全庁的情報の共有化が重要です。さらに、小規模施設や老朽化施設、非耐震施設などを、耐震性のある中規模以上の施設に集約したり、売却・貸付可能な資産の整理や資産収入の活用方策などについて、活用計画の策定がひつようであり、その上で、PDCAサイクルに乗せて毎年、追加・修正しながら着実に進めていくべきと考えますが、ご所見を伺います。

三好総務部長 土地・建物や各種基金等の県有資産については、財源確保の観点に立って、これまでも未利用財産の売却や、基金の取り崩しなどを行ってまいりましたが、現下の厳しい財政状況を踏まえ、このたび、財源確保緊急対策本部を設置したところであり、今後、県有資産の有効活用についても、抜本的な見直しが必要であると考えております。
 このため、現在、地方自治体の資産や債務管理の改革を目指した新地方公会計制度の導入に伴い、県有資産のデータベース化を検討しており、今後は、このデータベースを利用して、資産の利用状況の把握や、全庁的な情報の共有化を行い、土地・建物の売却など、県有資産の計画的な活用を図ることとしております。
 特に、財源確保の柱の一つである未利用財産の処分については、これまで、主として各部局から申し出のあったものを売却してまいりましたが、今後は、出先機関の再編、高校再編、警察署再編等の行政改革の状況を踏まえ、すべての県有資産について、全庁挙げて「保有から有効活用」へという視点で点検を行い、「未利用財産処分計画」の策定を通じて、新たな未利用財産の掘り起こしに努めることとしております。
 今後とも、売却や貸付の可能な資産の活用方策について、データベースを活用し、処分計画の定期的な検証・見直しを行いながら、財源確保に努めてまいりたいと考えております。

②職員公社の有効活用

久保田 また、県民にわかりやすい保有財産の効率的活用として2点提案します。そのひとつは、職員公舎と教職員住宅です。これらの効率的活用に積極的に取り組むべきと考えます。宿舎の有効活用や老朽化した宿舎の廃止など今後の整備について、知事部局と教育委員会は平成18年に再編整備計画を策定、県警は現在、策定中で公表されていませんが、それらに基づき、公舎の見直しや縮小・廃止が進められており、一部では、部局間の相互利用も行われています。しかし、入居率は、今年10月1日現在、知事部局職員公舎は66%、教職員住宅は56、2%、警察宿舎は、今年4月1日現在、83、1%と依然として部局間のアンバランスが解消されておらず、また、公有財産として有効に活用されているとは言えない状況にあります。
 そこでお尋ねです。職員公舎と教職員住宅の利用実態を踏まえて、部局を超えた相互利用のより一層の促進や老朽化した公舎の廃止や空き公舎の利用促進などを部局ごとではなく全庁的に推進する必要があると考えます。ご所見を伺います。

三好総務部長 職員公舎は、各公舎の管理者において、それぞれの職務に応じた目的に沿って整備し、管理しております。
 しかしながら、昨今の道路網の整備による通勤圏の拡大や、民間の賃貸住宅の充実などにより、知事部局の職員公舎や教育委員会の教職員住宅については、入居率が低下をしております。
 このため、知事部局や教育委員会においては、平成18年に策定した、「公舎等再編整備計画」により、計画的に廃止、改修を行い、入居率を高めるなど、公舎の効率的な活用を目指しているところであり、警察本部においても、同様の計画を現在策定中であります。
 ご提案の部局を超えた相互利用についてでありますが、建設資金の償還が完了していない公舎については、貸付条件による入居資格に制限があることから、現状では、他の管理者が管理する公舎に入居することは困難であります。
 また、償還が完了した公舎については、相互利用は可能でありますが、各公舎間で入居資格等が異なることや、入居者間の生活サイクルに違いがあることなど、課題もありますことから、引き続き管理者間で協議をしてまいりたいと考えております。
 なお、管理者が廃止を決定した公舎については、所管替えにより、他の管理者で利用するなど、相互活用をさらに促進するとともに、利活用が見込めない公舎にあっては、積極的に売却し、歳入の確保に努めてまいります。
 今後とも、管理者間の連携を密にして、「公舎等再編整備計画」を着実に推進し、職員公舎の有効活用に努めてまいりたいと考えております。

③公用車の削減

久保田 次に、公用車の削減です。県が所有する公用車は、平成19年度実績では、国費による警察のパトカーと独立採算制の企業局などをのぞいて合計914台ありますが、本庁には57台と運転士12人、土木事務所や健康福祉センターなど出先機関には857台、稼働率の平均は、57,9%です。修繕費合計は約9千万円ですが、これには自賠責・重量税・燃料代が含まれておらず、維持管理費全体の実態把握がされていません。出先機関の再編整備をした18年度以降も、公用車は削減されておらず、稼働率は低下、修繕費も増加しています。
 そこで、お尋ねです。県の貴重な保有財産である公用車について、全庁的に利用実態を調査されて、公用車の配置基準や更新基準を見直し、共同管理による管理業務の集約化と共同利用の促進を図り、稼働率の向上や台数の削減を進める必要があると考えます。ご所見を伺います。

河嶌会計管理局長 公用車の管理につきましては、これまでも、行財政改革の一環として、出先機関の所長公用車の廃止や運転専任業務の見直しなど、社会情勢の変化に対応した適正管理に努めてまいりました。
 お示しのありました、出先機関の再編整備に当たりましても、継続使用が可能な公用車につきましては、県有財産の有効活用の観点から、廃棄処分ではなく、必要とする所属への保管転換を行ってきたところであります。
 また、平成18年度以降におきましては、低稼働率車両の効率的な運用や、更新必要車両の低排気量・低燃費、環境配慮型車両への移行等について、全庁的組織であります「需用費等経費節減委員会」の実践項目とするなど、公用車の管理経費の節減に取り組んできたところであります。
 しかしながら、ご指摘のように、現状では全体の稼働率が50%台に留まっている状況にあります。
 つきましては、今後の公用車の管理や利活用のあり方につきまして、庁内の関係課からなるプロジェクトチームを立ち上げ、実態の更なる精査を行うとともに、必要な見直しを検討してまいります。


(2)民間企業など職務経験者等の採用促進

久保田 行革プランでは、経営の視点に立った効率的な組織体への改革に取り組むために、多様な人材の確保と登用を掲げています。
 なかでも、専門性の高い業務などに民間の知恵やノウハウを活かすために、新たな分野への任期付き職員制度を活用するとして、平成15年から5人を採用してきました。3年間という短い任期での課題もあると思いますが、これまでの成果と今後の方針をお尋ねします。
 一方で、本県では、去る11月、初めて民間での勤務経験者からの県職員募集を行いました。3人の募集に対して、11月末までで188人の応募となっており、12月12日の受付終了日までにさらに増加することが予想されます。民間企業などの職務経験者を自治体職員として採用する動きは、すでに20の都府県や145の市町村で実施されています。平均的な動向としては、おおむね30歳以上の大学卒業程度の職務経験者が採用されており、民間企業などでの経験を通して培った多様な能力や感性が、複雑化・高度化する行政課題へ対応する力となることが期待されています。
 私は、平成14年6月議会で、民間マインド活用による県政活性化として、民間企業などでの職務経験者の採用を提案した際、先進的事例として福岡県を紹介しました。福岡県では、いち早く平成11年に課長級職員を二人の募集を始めており、将来的には三分の一程度は採用するとの方針で「民間の発想や専門的能力を県庁に取り入れるとして、人材ハイブリッド県庁への転換」を進められています。19年度採用までで、すでに42人となり、県政の活性化に貢献されているとのことでした。
 地方分権が本格化する中、民間の発想や専門的能力をもった即戦力となる中堅職員を積極的に採用して、効率的な行政運営や県民サービスのレベルアップ、組織の活性化を図るべきと考えます。
 そこで、お尋ねです。本県では、このたびようやくスタートしたところですが、今回の社会人経験者の採用について、導入まで6年間かけた検討の経緯と今後の活用方針と採用計画についてお伺いします。

三好総務部長 民間企業など職務経験者等の採用についてお答えします。
 複雑・多様化する行政ニーズに的確に対応するためには、内部の育成では得ることが難しい高度な専門性や多様な経験を有する人材を採用することが有効であると考えております。
 このため、県では「人材育成基本方針」において多様な人材の確保を重要な課題と位置づけ、任期付採用制度の活用や社会人経験者等の採用に取り組むこととしております。
 まず、任期付採用についてですが、これまで、情報や観光などの分野において、5名を採用しており、それぞれ、電子県庁の構築に当たっての先進的な技術の導入や新たな観光商品の企画など、一定の成果を上げているところです。今後におきましても、引き続き効果的な運用に努めてまいります。
 次に、社会人経験者等の採用についてであります。これまで、定員適正化を進める中での新規学卒者の採用枠確保や採用後の任用管理などの課題もあったことから、人事委員会とも協議しながら実施の時期や対象年齢などについて検討を重ねてきたところです。
 こうした中で、本年度からは、いわゆる団塊の世代の大量退職が始まり、新規学卒者を確保した上で社会人経験者等の採用も行うことが可能な状況となったこと、また、人事評価制度の整備などを通じて、能力・実績を重視した任用管理の取組を進めてきたことなどから、このたび30歳代を対象とした新たな試験制度を導入することとなったところです。
 これにより採用した人材につきましては、民間で培われた経営感覚や柔軟な発想が活かせる職場に配属し、組織の活性化はもとより、県民の視点に立った政策の立案やサービスの向上に資するよう、有効な活用に努めてまいります。
 また、今後の採用計画については、当面、退職者の多い3年間、毎年3人から5人程度募集することとしており、効果や問題点などを検証しながら、その後の取扱いについて検討したいと考えています。

[目次]に戻る

2.雇用問題

久保田 世界的金融危機から端を発した全国的な景気悪化に伴い、急速に雇用環境に影響が広がりつつあり、非正規労働者を中心として人員削減が進んでいます。政府は新たな雇用対策の検討を進めているところですが、県としても、必要な対応を図るとして、県内企業に対して、雇用の安定と地域経済への影響を最小限にとどめるように文書要請などを行ったところです。
 今後、さらなる悪化が予想される雇用環境に対して、より一層の取組み強化が必要と考え、2点お尋ねします。

(1)失業対策の拡充

久保田 県内大手自動車メーカーでは、すでに大幅な人員削減を発表していることから、今後、中小企業にも影響を及ぼすものと予想されます。また、倒産件数も建設業、製造業、サービス業と増えていることから、国の雇用維持対策や再就職支援対策の強化を期待するとともに、県としてもこれまでの雇用対策をさらに強化し失業者の増加を食い止めなければならないと考えます。さらに、失業した場合には、新たな職業を見つけることができるような支援策を充実させる必要があります。
 すなわち、農林漁業や福祉分野など慢性的に深刻な人材不足の分野への参入促進を図るべきと考えますが、そのためには、県内各10カ所の土木事務所に設置されている、建設業から他分野への参入促進のための相談窓口や、その他の就業に係わる様々な相談窓口が相互に連携して、就業につながる情報の共有化を図ることができないでしょうか。お尋ねします。
 また、たとえば、福祉の仕事に関係する研修講座を年度途中からでも開設し受講できるようにするなど、失業者を雇用機会のある産業への就業につなげる仕組みが必要と考えます。現行の県施策の柔軟な運用や拡充によって、新年度を待たず来年早々にでもスタートできる機動力のある失業対策によって、地域における雇用機会の創出につなげるべきと考えますが、ご所見を伺います。

二井知事 雇用対策について新年度を待たずに機動力のある失業対策によって、地域における雇用機会の創出につなげるべきとのお尋ねにお答えいたします。
 私は、景気の急速な悪化に伴いまして、雇用調整の動きが広がり、離職を余儀なくされる方々が、今後さらに増加することが見込まれる状況を大変憂慮いたしております。
 こうした状況を踏まえまして、可能な限りの手段を講じて、離職された方々を一日でも早く就職に結びつけることができるように、その再就職支援に全力で取り組んでいかなければならないと考えております。
 こうした中、昨日、国におきましては、非正規労働者の雇用維持や再就職支援対策、また地域における安定的な雇用機会の創出等を内容とする、新たな雇用対策が決定をされたところであります。これに基づき、国において的確な施策が講じられることを強く期待をいたしますとともに、県としても、国の施策に呼応しながら必要な対策に取り組むことにいたしております。
 具体的には、県独自の取組として、ただちに、私を本部長とする景気・雇用対策本部の中に、離職者緊急支援対策プロジェクトチームを立ち上げまして、御提案のありました離職者に対する職業相談窓口の機能強化や、農林漁業や福祉分野など、雇用機会のある産業への就業につなげる仕組みづくりなどをはじめ、あらゆる方策の検討を進めまして、離職者の再就職支援に取り組んでまいります。
 極めて厳しい雇用情勢の中にありましても、離職を余儀なくされた方々にできる限りのチャンスを与えることができるように、県内における幅広い就業機会の確保に全力で取り組むことによりまして、現在策定中の住み良さ日本一元気県づくり加速化プランに戦略的プロジェクトとして掲げている「新規雇用2万人創出構想」の実現に向けて全力を尽くす所存であります。

久保田【再質問】 このたびの経済危機、景気悪化で、県政としてやれることは何か。先程、提案したところです。
 県がこれまで重要施策として力を入れてきたにもかかわらず、充分人が集まらず十分取り組めなかったことに、今、焦点を当てるべきではないかと思います。
 すなわち、農業、林業、漁業そして福祉。県は、食料自給率アップのために、目標値を掲げています。森林税を取って森林の再生もやっています。そして、高齢化先進県として、介護支援の充実を掲げています。県としても、これまでも、農業、林業、漁業に参入しやすいように様々な施策を行ってきていますが、それらの政策をここで改めてクローズアップさせ、見直しを図り、離職者への対応が必要ではないでしょうか。
 先程、知事が、昨日、公表された国の対策に速やかに対応していくとともに、本県の持てる可能な限りの手段を講じると言われた。その中で、プロジェクトチームを立ち上げて、離職者に再就職支援をできるような機会をつくっていきたいと決意、方針を述べていただき、大変心強く思います。
 そこで、さらに詳しく、取組内容の説明をお願いします。

佐本商工労働部長 再質問にお答えいたします。先程、知事から答弁申し上げました雇用の創出に関する事に関して、具体的にということでございました。
 このプロジェクトチーム自体は、知事からの指示を受けまして、本日中で立ち上げたいと考えております。具体的には、労働政策の担当課長をリーダーとして、就業支援関係各課で構成して、いろいろ内容を検討していきたいということでございますが、議員のご質問の中に、具体的なご提案がございましたので、そのことも検討の内容に入っていますので、若干、検討の方向について触れさせていただきたいと思います。 ご提案の建設業から他分野への参入促進等についてもお尋ねですが、これまでも県では、若者就職支援センター、これを中心に農林水産業や医療福祉分野の就業支援機関等が相互に紹介、情報提供、ホームページ上のリンクを行うとともに、窓口を掲載したガイドブックを配布するなど、連携や情報の共有化をやりますとともにですね、今後は、求職者に対する情報提供をより効果的に行うため、お示しのありました建設業関係の相談窓口とか、その他のできるだけ多くの相談窓口の間で、こうした連携等の取組が進むよう、このプロジェクトチームでも検討していきたいと考えております。
 それから、農林漁業や福祉分野など、雇用機会のある産業への就業につなげる仕組みづくりについても、ご提案がございましたけれども、これは現在、関係機関において実施されております、農林漁業や福祉分野への就業につながる各種研修等についても、雇用調整等により離職を余儀なくされた方を対象に、機動的かつ弾力的に実施されるよう、これにつきましても、このプロジェクトチームで連携して検討を進めてまいりたいと考えております。


(2)若者サポートステーションの活用

久保田 いわゆるニートと呼ばれる若者の無就業者数は、昨年62万人に上っており、中学卒及び高校中退者に多く、15歳から34歳の労働力人口のうち3%との統計がだされており、本県では、約8300人と推計されています。また、8割近くが何らかの
 職業経験を持っているが熟練を要しない仕事の経験者が多い、学校でのいじめ、ひきこもり、精神科・心療内科の受診経験のある者が約半数をしめています。とくに、近年では、30代後半の無就業者の増加傾向が見られます。
 このため、県としては、若者就職支援センターや県内3カ所、防府、周南、宇部に設置されている地域若者サポートステーションが連携して、全県的な取組みを進めているところです。各地の若者サポートステーションでは、専門家による心理的なケアを含めたきめ細かな支援が行われていますが、今日の厳しい経済情勢を考えますと、さらに無就業者の増加が懸念されるところであり、より一層効果的な支援が必要です。
 そのためには、課題として、若者サポートステーションの社会的認知度向上、早期支援の必要性、支援人材の量的拡大と質的向上、学校・雇用・福祉・保健医療などの関係機関の連携した支援体制の強化などがあると考えます。
 県は、若者サポートステーションの活動が効果的かつ円滑に行われるようにバックアップするとされていますが、これらの課題に対して、どのように取り組まれるのかご所見を伺います。

佐本商工労働部長 サポートステーションが、ニートの職業的自立に向けて、効果的な支援を行っていくためには、お示しのように、社会的認知度の向上と早期支援、支援人材の量的拡大と質的向上、関係機関が連携した支援体制の強化等が重要な課題であります。
 このためには、まず、各サポートステーションを運営するNPO団体等自らが、こうした課題を踏まえ、地域に密着した周知活動による利用促進や、関係機関との連携による早期支援、スタッフの資質向上等に取り組み、ニートの効果的な支援に努めることが必要であると考えております。
 しかしながら、こうしたNPO団体等は、地域に密着した活動を行っており、お示しの課題への対応を含め、その広域的な取組には限界がありますことから、県としては、サポートステーションの広域的な取組に対して積極的に支援していく必要があります。
 そのため、県においては、今年度、関係市の協力を得て、県内の図書館や公民館での出張カウンセリングの実施について支援を行うとともに、これまでの取組が十分でなかった高校中退者への支援が早期かつ円滑に行われるよう、県内のすべての高等学校に対してサポートステーションへの協力依頼を行うなど、その活動が効果的かつ円滑に行われるよう、取組を進めているところです。
 今後とも、こうした取組を通じて、サポートステーションの活動をバックアップし、早期就業によるニートの自立支援に向け、同ステーションの積極的な活用が図られるよう努めてまいります。

[目次]に戻る

3.地球温暖化対策

久保田 先般、世界気象機関は、昨年度、温暖化ガスの大気中の世界平均濃度が過去最高を更新したと発表しました。特に、酸化炭素の排出は、過去20年間一貫して上昇を続けています。日本の温暖化ガス排出量も、増加を続けていますが、昨年もその前年度を2,3%上回りました。京都議定書では1990年度比6%の削減が必要ですが、逆に8,7%も上回っています。
 本県でも、最新の数字が2006年度暫定値で90年比9,5%増となっており、2010年度において90年度比2%削減目標の達成が厳しくなると思われます。そこで2点、お尋ねします。

(1)環境産業の振興

久保田 本県では、環境産業マルチパーク構想によって環境産業の振興に取り組んでおり、第二期構想では、「新エネルギー・省エネルギー」「環境共生居住」「環境IT」「ゼロエミッション」を重点分野として、これらの市場化支援に対して、平成18年度から今年度まで、延べ1850万円の事業費で東京のコンサルタントに委託して、首都圏における販路開拓やプレゼンテーション開催などを実施してきました。そこでお尋ねです。これまでの評価をコンサルタント委託費用を踏まえて伺います。
 また、今後は、県内での市場創出支援も必要ではないでしょうか。これまでは、企業や個人に対する低金利の融資制度とともに、技術開発のための調査費や研究開発、施設整備に対する補助金が企業に出されております。平成16年度から昨年度までの補助金は、総額約1億3千万円あまり交付されています。
 このような取組みに加えて、環境産業を次世代の重要な産業として育成していくためには、官民需要を創出し市場を成長させ、雇用の創出につなげる積極的な支援策が必要です。
 そこで、お尋ねします。景気悪化の時代に入り、将来につながる産業育成と市場の創出に県政としても積極的に取り組む必要があると考えますが、県内の企業や個人などが、省エネルギー機器の導入や建築物の省エネルギー性能の向上、太陽光、風力、バイオ燃料などを積極的に導入することがメリットになるような仕組みを作れないでしょうか。ご所見をお伺いします。

佐本商工労働部長 環境産業の振興についてのお尋ねのうち、市場化支援に係るコンサルタント委託費用を踏まえての評価についてのお尋ねであります。
 新エネルギー・省エネルギー、リサイクルといった環境関連産業は、今後、市場の成長や雇用の拡大が見込まれるとともに、本県工業の強みである環境関連技術を活用できる分野でもあることから、環境産業マルチパーク構想に基づき、県内企業の新事業展開の促進や販路拡大、関連企業の誘致などを積極的に進めてまいりました。
 お尋ねの市場化支援につきましては、市場ニーズに即応した商品開発のためのきめ細やかなアドバイスや、販売促進につながるノウハウの提供、官公庁や大手ゼネコンを対象としたプレゼンテーションの企画、実施等により、知名度の向上を図るとともに、全国的な販路開拓支援を行うものであり、専門知識とネットワークを有する東京の環境コンサルタントへの委託により、取組を推進してきたところであります。
 この結果、地中熱を利用した空調システムや古紙利用による住宅断熱工法に取り組む企業が、それぞれ環境関連の全国レベルの表彰を受賞し、ブランド力が向上するとともに、事業の全国展開によって売り上げの拡大につながるなど、支援の成果が着実に出てきていると評価しております。
 環境産業の市場は、今後も拡大が見込まれることから、引き続き、県内環境産業の成長を支援するための諸施策を強力に推進していくことにより、県経済の活性化に全力で取り組んでまいります。

伊藤環境生活部長 地球温暖化対策に関する2点のお尋ねにお答えします。
 まず、環境産業の市場創出についてであります。
 CO2削減効果の高い新エネや省エネ製品、技術等の開発やその普及は、地球温暖化対策に大きく寄与するとともに、環境産業の育成とその市場を拡大するものと考えております。
 このため、これまで、やまぐちエコ市場プロジェクト調査費等によるゼロエミッションや温暖化対策を推進するための支援制度を活用し、リサイクル製品や省エネ技術等の創出がなされ、また、新たなリサイクル施設が県内各地に設置されたところであります。
 こうして生まれた製品や技術等の利用を促進するため、これまで、「やまぐちエコ市場」のホームページやパンフレットなどによりまして、製品等の情報発信を行うとともに、企業や自治体、関係団体等を対象とする展示会や商談会を開催し、また、リサイクル製品等を県の公共工事に導入する取組を進め、民間や公共部門における需要の創出に努めてきたところであります。
 こうした中で、環境関連企業等で組織する「やまぐちエコ市場」の地球温暖化対策部会において、地熱利用の冷暖房や断熱材、屋上緑化などの新エネ・省エネ機器等の共同普及・販売など、県内企業が連携・協働して、主体的に市場を創出し、普及させるための方策を、現在、県も参画して調査・研究をしているところであります。
 今後、こうした取組の成果を一層高めるために、庁内関係部局や、やまぐち産業振興財団等の関係機関と連携し、環境産業の市場創出に向けて、県内企業や県民への導入促進のための仕組みづくりを検討して参りたいと考えています。

久保田【再質問】 アメリカの次期大統領オバマ氏は、ブッシュ政権の政策を180度転換して、太陽光や風力など自然エネルギーの拡大、食用ではない植物によるバイオ燃料の開発など、エネルギー分野へ日本円で約15兆円の国費を投入し、グリーン内需を拡大して、500万人の雇用を創出すると表明、脱温暖化ビジネスを広げて環境と経済の危機を同時に克服するという方針を出しています。これは、すでにEU諸国を中心に進められている政策ですが、ブッシュ政権では行われませんでした。
 世界の自然エネルギー市場は、年率20数%で急成長しており、技術進歩やコストダウンもめざましく進み、雇用創出にもつながっている。ドイツも失業者が多いが、環境自然エネルギー産業は昨年新たに約21万4千人の雇用を作り出したという統計もあります。
 国連環境計画の資料によると、自然エネルギーへの投資が1998年の100億ドルから2007年は660億ドルへと増加、今後2020年には3400億ドルになるとの推察も世界的な経済の動きとしてあります。
 この難局をどう切り抜けるかという中で、国の政策に呼応していかなければなりませんが、県は、重点施策である環境産業マルチパーク構想に力を入れており、基礎素材型産業中心の本県は環境産業に有利で、多くの技術革新をしてきています。ここで、環境産業の更なる育成支援、技術支援に重点をおく必要があります。
 同時に、技術があっても、市場で支持されなければ技術は使われません。太陽光発電が象徴的でありますが、日本の技術、製造量は、世界トップレベルであったが、政府による補助金の廃止により、日本の企業は後退を余儀なくされ、トップシェアはドイツに奪われたため、これから挽回しなければなりません。
 技術の支援も重要ですが、地方自治体でもマーケットを作り、地域経済でその技術が使われる仕組みが、これからの県の産業政策には必要であり、これは市町ではできません。
 環境産業の振興の中で、市場化支援を環境産業マルチパーク構想に掲げており、非常に的確な目標であるが、この市場化支援に加え、技術プラス市場を作る、ニーズを作る仕組みを作ること、つまり、省エネ、新エネを導入すると有利になるというインセンティブを県の施策で作っていくべきです。
 中小企業向け、個人向けの融資制度が県独自で作られていますが、ほとんど利用されていません。制度の手直しをされ、努力されていることは認めますが、この制度融資だけでは十分でありません。
 ご答弁された新たな取組の検討において、技術支援プラス県の技術を県内で使えるような導入策、支援策を強化する必要があります。
 今回の質問内容は、商工労働部か環境生活部かどちらが回答するかで非常に苦労されたと聞いています。環境産業だけではありませんが、このような観点から、技術支援と同時に、それがいかに利用されるか、環境生活部の取組との連携を一層強化し、雇用をより多く吸収できるよう、本県の強みである環境産業を育成すべきです。
 本来なら政府がビジョンを示して行うべきですが。
 日本人は、環境意識が諸外国に比べ高いと言われていますが、これは、国や自治体が環境問題の啓発に力を入れているためです。しかし、社会システムが変わらず、そこに支援も行ってこなかった。技術が社会に入らなければ環境社会、低炭素社会は作れません。
 環境産業の育成で、環境の危機と経済の危機の両方を克服するというオバマ次期大統領の方針は、世界に大きな影響を与えるものと期待しており、二井県政にもそれが可能だと思っていますが、知事の見解を伺います。

二井知事 環境産業の育成関係についての御質問であったと思います。
 オバマのようにはいかないかもわかりませんけれども、県としてできる限りの努力はしなければならないと当然思っております。従いまして、先ほどから答弁をいたしておりますように、環境産業の育成とは本県の産業特性をいかしての取組でありますから、部局間の連携もしっかりととりながら、マルチパーク構想に基づいて、そして具体的には、「エコ市場」も全国に先駆けてできておりますから、そういうものもしっかりと支えながら頑張ってまいりたいと考えております。


(2)カーボンオフセットの普及

久保田 カーボンオフセットは、市民が自らの温室効果ガスの排出量を認識して、主体的に削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について他の場所で排出削減や吸収を実現させる活動、たとえば植林や新エネルギー開発・省エネルギーの促進などによって埋め合わせ、オフセット相殺することです。近年、新たな社会システムとして、日本でも広がってきています。
 私は、去る6月議会で新たな地球温暖化対策として、カーボンオフセットの取組みを提案しましたが、県は、今年9月、10月、11月とイベント会場で、自動車来場者に対して1台あたり100円の募金で、排出した二酸化炭素を削減するオフセット事業が実施されて、約20万円を集められました。すみやかなチャレンジを評価するものですが、オフセット事業の実施は、募金をした来場者をはじめとして広く県民に周知され、さらなる活動促進につなげるべきと考えます。
 そこでお尋ねです。このたびの取組みの評価と今後さらに県の観光交流事業をはじめとした各種イベントや施策、民間事業者・環境団体などへ拡大をしていくべきと考えますが、ご所見を伺います。

伊藤環境生活部長 カーボンオフセットに関する試行の評価と今後の取組についてのお尋ねにお答えします。
 県では、本年9月開催の「動物愛護フェスタ」、10月の「いきいきエコフェア」、11月の「ストップ地球温暖化県民大会」の3つの環境関係イベントにおいて、カーボンオフセットを試行したところです。
 これらの来場者から、CO2排出量を相殺するためのオフセット資金の提供を受け、この活用については、まず、今月実施中の「省エネ電球取替促進キャンペーン」に併せ、動物愛護センター内の白熱電球を省エネ電球に取替え、また、この他、民間団体などが行う地域での植林等のCO2削減活動に活用していく予定となっております。
 この試行において、本制度の意義や効果等を解説したパネル展示やチラシ配布、また、マスメディア等を通じ、県民の皆様へ広く周知を図ったところであります。
 また、イベント開催時に実施したアンケート調査では、回答者約1,300名のうち、8割の方が、資金提供等の協力について理解を示され、さらには、この度の試行を契機に民間企業が主催するイベントにおいても、この取組が試験的に導入されるなど、今後のシステム構築、普及促進に向け、大きな効果があったものと考えております。
 しかしながら、本制度の本格実施に向けては、オフセットするCO2量の認証の方法や資金の調達方法等、検討すべき課題も多くあることから、6月の政府要望において、国との共同研究の実施を提案するとともに、7月に設置された国の研究機関に参画し、情報交換を行っているところであります。
 今後は、本年度の成果をベースに、県、事業者、民間団体等での各種イベントへの試行の拡大を図りながら、本年5月に設置した庁内関係課からなる「カーボンオフセット研究会」において課題の検討を深め、「環境やまぐち推進会議」や地球温暖化対策地域協議会等と連携・協働した、県民力や地域力を活用するシステムの構築を進めてまいる考えであります。

[目次]に戻る

4.観光・交流の推進

久保田 本県では、年間観光客数を2012年には3000万人以上とすることを目標として観光振興に取り組んでいますが、きらら博覧会で過去最大の2550万人になったものの、それ以後、低迷状況が続いています。
 しかし、昨年の国民文化祭の開催で久々に2500万人となり、今年度は、7月から9月にかけて3ヶ月間のJRグループによる大型キャンペーンによって、県内の主な有料観光施設における来場者数は前年同期比1割程度の増加となっています。最近の景気悪化で、観光を取り巻く社会情勢は厳しいですが、観光がもたらす本県における経済効果は約3000億円から4000億円と見込まれるだけに、経済活性化対策や地域振興策としても重要であり、積極的取組みが必要です。
 そこで以下 3点、お尋ねします。

(1)魅力ある観光地づくり

久保田 本県では、観光交流課が平成19年から「地旅づくり」として、地域の生活文化や地場産業などを素材として、地域自ら企画する「ご当地ツアー」の推進をしています。一方で農山漁村と都市との交流事業として、平成18年からは、グリーンツーリズムやブルーツーリズム、エコツーリズムなどを総称してやまぐちスロー・ツーリズとして、推進されています。これは、山口の里山や森、海辺など自然環境の豊かなところで、地元の暮らしを体験してみようということで、田植え稲刈り、地引き網漁業などを地元の人に教えてもらいながら自分でやってみるといったことですが、従来の「見る」観光から一歩踏み込んで、自然や生活文化、地域の人々とふれあう「交流体験の旅」であり、中山間地域の振興策でもあります。
 さらに、県内各地には、農村振興施策などによって朝市などの農林産物の直売所や道の駅など交流体験拠点が192箇所も整備されています。今後、平成22年度までに200カ所にして、交流人口の拡大につとめるとされています。
 近年では、個人所得が伸び悩む中、レジャーは、安くて、近くて、時間は短くと言ったいわゆる「安・近・短」の傾向が高まっていると言われていますが、今後さらに景気悪化が進むと、レジャーに費やす費用も時間も縮小していくことが予測されますから、このように地域固有の伝統・文化・自然・産業などを観光資源とした小さな旅が人気を集めていくものと思われます。
 そこでお尋ねです。地旅とスローツーリズム、農山村の体験交流施設の連携を強化して、点在する農家民宿や漁家レストラン、交流体験施設などをルート化して、点の観光から線につなぎ、面的に広げていくことで、魅力ある観光地づくりを強化すべきと考えますが、ご所見をお伺いします。

小田地域振興部長 観光・交流の推進と中山間地域の振興に関する4点のお尋ねにお答えいたします。
 まず、魅力ある観光地づくりについてであります。
 観光ニーズや旅行形態が変化する中、地域固有の伝統や文化、歴史、自然、そして産業などの地域資源や多彩な観光素材を生かして、魅力ある観光地づくりを進めていく必要があります。
 このため、県では、「地旅づくり」として、地域自らがその地域ならではの資源を活用して旅行商品化する取組を推進するとともに、「やまぐちスロー・ツーリズム」により、農林漁業の体験や農山漁村での生活体験などの交流を進めております。
 お示しのルート化につきましては、例えば、エコツアーにおける体験交流プログラムに、「やまぐち食彩店」やペンションでの宿泊などを取り入れた1泊2日のモニターツアーや、産業観光に農業体験や道の駅などを組み込んだバスツアーを実施するなどの取組を進めております。
 また、ホームページによる情報発信を強化するため、県内を複数のエリアに分けて、農林漁家民宿、体験交流施設や体験交流プログラムを観光地情報と一緒に地図上に表示するなど、利用者のルートづくりに役立つ情報を、今年度中に提供していくことにいたしております。
 今後とも、「地旅づくり」と「やまぐちスロー・ツーリズム」の連携を強化しながら、各種の体験交流施設等のルート化に向けて、施設や体験交流プログラム等の素材情報を旅行会社に提供してその商品造成を要請するとともに、これらを組み込んだ地旅づくりを進めるほか、都市住民へのわかりやすい情報提供に取り組むことにより、魅力ある観光地づくりを推進してまいります。


(2)人材育成と活用

久保田 観光は、人が中心となってサービスの提供を行い、旅行者の喜びや感動を生み出すものだけに、人材の育成は重要です。
 本県では、観光地づくりは「人づくり」からとして、人材育成に力をいれており、グリーンツーリズムの推進事業などで、平成14年から5年間、交流エスコーター・インストラクター・コーディネーターとして合計121人を養成、さらに、やまぐち観光交流塾では、平成17年から20年までに、観光リーダーと地旅づくりのランドオペレーターとして115人を養成しています。これら多くの人材養成に対して、約1700万円の税金を投入されています。
 そこでお尋ねです。これら県費で養成した人材をどのように活用して、観光振興や地域活性化につなげてきたのか。また、観光地づくりを学んだ人たちが、地域で自ら観光地づくりを実践に移すためには、地旅づくりなどプロジェクトの立ち上げ支援の仕組みが必要ではないでしょうか。人材育成から人材活用、実践へと加速化すべきと考えますがご所見を伺います。

小田地域振興部長 次に、人材の育成と活用についてであります。
 まず、養成した人材をどのように活用してきたのかについてであります。
 グリーンツーリズム推進事業で養成した交流インストラクター等につきましては、道の駅等の体験交流施設における交流活動や、交流イベントの企画運営等、都市と農山漁村交流の中核的な担い手として、また、「やまぐち観光交流塾」で養成した観光リーダーや地旅づくりを担うランドオペレーターにつきましては、エコツーリズムの推進組織の中心メンバーや産業観光の企画立案担当者として、各地域における地域づくりや観光振興に貢献されております。
 また、立ち上げ支援につきましては、農林漁家民宿やレストランの起業者には経営講座を、また体験交流活動の実践者にはレベルアップ講座を開催いたしますとともに、観光交流塾の修了生が地旅づくりを始めようとする際には、アドバイザーの派遣や、市町や観光協会への協力要請等によりまして、地旅づくりを進めるための推進体制の整備を支援いたしております。
 さらには、資金面の相談がある場合には、プロジェクトの内容に応じて活用できる、各種団体等の助成制度を紹介する等の対応も行ってきております。
 今後、このような取組を継続いたしますとともに、市町や地域による、地域資源を活用した体験交流プログラムの開発や旅行商品化等の取組を促進し、育成した人材の活躍、実践の場を広げていきたいというふうに考えております。


(3)山口・宇部空港の活性化対策

久保田 山口県唯一の空の玄関として山口宇部空港が開港して42年。その間、新ターミナルビル建設、ダブルトラック化や国際線対応のための滑走路2500メートル化など整備を進めてきました。この整備に見合うだけの活用をすべきとして、私は、チャーター便に積極的に取り組むべきことをたびたび提案してきましたが、この3年間でみますと、毎年10回前後、国内外へチャーター便が運行しており、外国人観光客も毎年700人から1000人あまり、宇部空港を利用しています。しかし、全体的には、景気低迷や北九州空港のオープンなどで年間利用客は100万人を切っており減少傾向にあります。
 地方空港間の競争が激化する中、県政とともに県が出資している山口宇部空港ビル(株)の役割はますます重要となっており、今後、さらに景気悪化が進むことが懸念されるだけに、より一層魅力ある空港として、取組みを強化して地域経済活性化に寄与すべきと考えます。全日空グループでは、社内に「空港と地域活性化に関する検討委員会」を設置し、空港ビルにスーパーや医院などを誘致して、住民の利用が増える施設に再生しようと、富山、熊本、岡山、鹿児島の各自治体とともにモデル事業を立ち上げるとのことです。飛行機の乗降客だけでなく、空港を訪れる人が増えるように住民が日頃からもっと利用できる場とできないかといった観点から検討されるとのことですが、これは、山口宇部空港の新ターミナルビルのコンセプトに加えられていたことでもあります。現在、ロビーや空港内敷地を使って市民参加のイベントや障害者授産施設のお店が出店したりして、一定の取組みが進められており評価するものです。しかし、閑散としている隣接の旧ターミナルビル内にある「おいでませ山口観光情報プラザ」も含めて、さらなる活性化対策が求められていると考えますが、ご所見をお伺いします。
 さらに、空港活性化策を検討する上で、地域社会の高齢化の進展も考慮しなければなりません。とくに現在のように自動車利用中心の空港で、将来的にも良いのか。
 空港の目の前にはJR草江駅がありますが、快速は止まらず、普通電車も1時間に1本から2本しかなく、しかも飛行機の離発着時間とは全く接続されていません。空港とのアクセスは悪く、鉄道で空港を利用することは不可能に近い状況と言えます。
 しかし、宇部市では、現在、市内中心部から草江駅前を通る空港までの道路整備を進めており、この機会をとらえて駅と空港間のアクセスの改善を検討できないでしょうか。これまでもJRや地元宇部市などと協議をしてきたと伺っていますが、その経緯と今後の方針を伺います。

小田地域振興部長 次に、山口宇部空港についてのお尋ねでございます。
 まず、空港の活性化対策についてでありますが、県としては、空港を地域の活性化や観光振興にも資する交流・にぎわいの場とするために、これまで、地元団体等と協働した各種イベントの開催や、特産品の販売コーナーの設置を行うとともに、ご指摘のありました「おいでませ山口観光情報プラザ」につきましては、案内板の設置やホームページの開設等による利用促進を図ってきたところでございます。
 今後におきましては、より多くの方々に利用いただけますよう、飛行機の到着時等において、館内放送により観光情報プラザやイベントのPRを行いますとともに、地元自治体や観光関係団体、経済団体等に有効活用されますように、働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 次に、JRによる空港アクセスにつきましては、これまでも、JR西日本に対し、ダイヤの改善や列車の増便等について、関係市町と連携して、継続的に要望してきたところですが、JRからは、宇部線全体の利用状況が低迷していることから、増便等は困難であるという回答を受けております。
 また、駅と空港とのアクセスにつきましては、駅周辺の道路整備の中で歩道が設置されるなどの改善がなされることとなっております。
 県といたしましては、空港の立地特性から、やはり自動車中心の利用形態になるものと考えておりますが、一層の利便性向上を図るためには、アクセス手段の充実が必要でありますことから、空港連絡バスや乗合タクシー等の運行促進をはじめ、お示しのありましたJRとのアクセス改善につきましても、引き続き取り組んでまいります。

[目次]に戻る

5.中山間地域の活性化

久保田 本県面積の約7割を占め、県民の約3割が居住している中山間地域は、耕地面積でも約7割、森林面積では約8割となり、食料の供給はもとより、水源の涵養や森林による大気の浄化など自然環境の保全とともに保水機能による県土の保全、美しい景観の形成など多面的な公益機能を持っています。しかし、県全体に比べて少子高齢化の進展が速く、人口減少、世帯数減少から高齢者はすでに26%を超えており、4軒に1軒の割合に達しています。一昨年と昨年で県が行った調査では、戸数19戸以下で高齢化率50%以上の小規模・高齢化集落が424あり12,8%を占めており、そのうち9割が農地を所有していますが、自分の家で耕作できなくなった農家が5割を超えています。また、日常生活においては、交通手段の不便さや災害時の孤立化などの不安が挙げられています。
 先日、宇部市内の中山間地域住民らと意見交換の場を持ちましたところ、高齢化が進んでいるので、地域の農業は、あと5年もしたら誰もやるものがいなくなる、高齢で自動車の運転ができなくなったらトラクターさえ動かせなくなり、農作業もできない、集落コミュニティの維持も困難、集落を回るデマンドバスが必要、小中学校の複式学級化で教育の質が保たれるか不安など、県の調査を裏付けるお声を伺いました。
 このような状況を解決するために、本県では、平成18年7月に山口県中山間地域振興条例を制定し、総合的な中山間地域対策を19年度から本格化させてきました。そこで、2点お尋ねです。

(1)新たな地域コミュニティ組織づくり

久保田 すでに県内の15市町で独自の中山間地域づくり指針が策定され、新たなコミュニティづくりを中心とした地域振興方策が明らかにされていますが、県は、このうち6地域をモデル地域として、地域づくりの専門家チームを派遣するなどして支援をしてきています。昨年度からスタートした岩国市錦町、周南市須金、宇部市吉部、萩市田万川の4地域では、2年目の後半になり仕上げの段階にありますが、ここまでの評価とモデル事業終了後の方針を伺います。
 また、県立大学に対して、600万円の委託費を払って、地域の類型化と振興方策の策定などをゆだねていますが、すでに中山間地域づくりビジョンで類型化はされていますし、条例に基づき具体的施策は計画的に実施されているところです。県行政としては、調査研究の段階から卒業して、市町と連携して、モデル地域の拡大と継続的支援など実効性ある施策をスピーディに強力に実施することが求められていると考えますが、ご所見をお伺いします。

小田地域振興部長 中山間地域の活性化に関するお尋ねのうち、新たな地域コミュニティ組織づくりに関する2点のお尋ねにお答えします。
 まず、中山間地域の集落機能の維持・活性化に向けたモデル事業の評価と事業終了後の方針についてでありますが、各モデル地域におきましては、新たな地域コミュニティづくりに向けて地域振興協議会などを中心に、専門家チームの助言を受けながら、アンケート調査や集落点検により地域の課題の把握や情報共有を進めますとともに、地域の将来のあり方について、集落座談会などで活発な話し合い活動が展開されております。
 そして、今年度末までに、地域の取組方針を夢プランとして取りまとめることにしており、事業は着実に進んでいるものと認識をいたしております。
 県としては、モデル事業終了後、関係市町と連携し、高齢者の見守り活動や生活交通の確保など、これらの地域の夢プランの実現に向けた具体的な取組に対して、各種事業を活用して引き続き支援していく考えです。
 次に、「モデル地域の拡大と継続的な支援など実効性ある施策が必要」とのお尋ねでありますが、お示しの現在策定を進めている「地域の類型化と振興方策」は、地域自らの社会的・地理的な特徴を踏まえた集落活性化策を円滑に進めるための参考となり、今後の中山間地域づくりを加速化する上で重要な役割を果たすものであり、県立大学に委託することにより、地域貢献型大学としてとして積極的に現地への指導を行うなど、地域に対する継続的な支援も期待できると考えております。
 県としては、厳しい現状にある小規模・高齢化集落はもとより、中山間地域の活性化が急務であると考えており、このたび策定する振興方策やモデル地域での取組成果等を活用して、モデル地域と同様の取組が県内各地域で展開されるよう、引き続き、市町や地域の主体的な取組を積極的に支援していきたいと考えております。


(2)学校教育の充実

久保田 県全体の小学校の三分の一に当たる182校が、中山間地域にあり、そのうち複式学級となっているところは81校にものぼります。また、小中学校の廃校も増加しており、平成14年度から6年間で廃校となった47校のうち45校が中山間地域の学校です。
 老朽化して取り壊されたものや、他の公立学校や社会体育施設などになって活用されているところもありますが、ほとんどが未利用で放置されています。地域コミュニティの核としての機能をもってきた学校が、年々、子どもの減少により、複式学級化し、やがては休校、廃校といった状況になっている現状をみますと、学校機能を支えることの重要性がわかります。
 現在、中山間地域の複式学級や小規模の学校において、農山漁村交流プロジェクトや体育、音楽などの合同授業、地域交流などが行われていますが、算数・数学、英語などの教科においても地域交流学習を進め、中山間地域の学校の魅力づくりとともに子どもたちの学力向上に積極的に取り組む必要があると考えますが、ご所見を伺います。

藤井教育長 中山間地域の学校教育の充実についてであります。 お示しのありましたように、少子化・過疎化の進行等によりまして、中山間地域にある小中学校は、学校規模が縮小する傾向にありまして、小規模校の児童生徒の教育につきまして、各市町におきまして様々な角度から検討が進められているところであります。
 こうした中、県教委では、小規模校における教育の充実につきまして、「学校間連携」や「教員の指導力向上」「学校支援体制の構築」等によりまして、その取組を進めているところであります。学校間連携につきましては、9割以上の小規模校におきまして、例えば、合同での修学旅行や社会見学、音楽会等を行うなど、様々な取組を進めております。
 特に、交流学習につきましては、県内3箇所に設置しておりますへき地・複式教育研究センター校を中心にして、様々な研究を行っているところでありまして、ご提言のありました算数・数学、英語等の教科の交流学習につきましても、その中で研究を進め、取組の成果や事例を研修会等で取り上げるなど、各市町教委や学校への情報提供を行い、交流学習の充実を図ってまいります。

[目次]に戻る

6.特別支援教育の充実

久保田 学校教育法の改正によって、盲・聾・養護学校は、障害の種別を超えた新たな学校制度「特別支援学校」へ移行し、学習障害などの教育上の特別な支援の必要な幼児児童生徒が在籍する全ての幼稚園、小・中学校、高等学校においても、特別支援教育が今年4月から本格的にスタートしました。そこで2点の課題をお尋ねします。

(1)発達障害児への支援

久保田 2005年の発達障害者支援法によって、国や地方公共団体は、発達障害者の自立や就労支援の責務が明確にされ、本県でも発達障害者支援センターを設置して取組みを進めてきました。しかし、学習障害LD,注意欠陥多動性障害ADHD,アスペルガー症候群、高機能自閉症などの言葉は少しずつ広がってきている感がありますが、実際の支援体制づくりはようやくスタートしたところであり、まだ軌道に乗っていないこともあると思います。
 そのひとつとして、通級指導教室の設置です。通級指導教室は、小中学校などの通常の学級に在籍するLD・ADHDの児童生徒を通級指導によって充実した教育を行う場として、学校教育法の改正で規程されました。これによって、県教委は教室設置を進めていますが、現在、県内の小中学校35教室にしか設置されていません。このため、通級による指導が必要な児童生徒の中には、在籍校から遠いため週に一回程度しか通級できず、十分な教育を受けられていないといった指摘がなされています。さらに、通学に時間を要するために在籍校の授業を頻繁に休まなければならず、通常の学習の機会を損なうことにもつながっています。
 宇部市においては、現状では、小学校1ヶ所しか設置されておらず、このたび保護者からの要請書が出されて、来年度は小学校2校と中学校1校の設置の申請がなされることになりましたが、国から教員の配置が認められなければ教室設置は難しいとのことです。
 そこでお尋ねです。県教委として、通級指導教育の充実にどのように取り組むのかご所見をお伺いします。

藤井教育長 発達障害児への支援についてのお尋ねであります。
 市町教委の設置いたします通級指導教室は、発達障害等の児童生徒の支援に重要な役割を果たしております。
 このため、県教委では、市町教委が教室を円滑に運営できるように、指導内容や指導方法に関する助言を行い、また、通級指導教室の運営に必要な加配教員を確保するとともに、非常勤講師や地域コーディネーターの配置を行うなど、通級指導教室での指導の充実に努めているところであります。
 県教委といたしましては、今後とも、それぞれの地域の児童生徒の状況を踏まえまして、通級指導教室の設置に伴う加配教員を国に対して要望いたしますとともに、市町教委との連携を図りながら、適切な教員の配置、担当教員の一層の専門性の向上等に努めてまいります。
 さらに、市町教委が教室を運営するに当たりましては、担当教員が複数の通級指導教室を巡回して行う指導、また、特別支援学級の活用等の事例を提供いたしますことなど、児童生徒の実態、地域や学校の実情を踏まえた通級指導教室による教育の充実に努めてまいります。


(2)総合支援学校の通学バス利用

久保田 県内の9つの特別支援学校では、31路線の通学バスが運行されていますが、障害のある児童生徒が利用するバスでありながら、使用されているバスのタイプは、ノンステップバスとリフト付きは11路線だけです。早急に増やしていく必要があると考えますが、今後の整備予定をお尋ねします。
 また、バスには、添乗員が2名配置されており、添乗員は、それぞれの学校と一年ごとに契約をします。添乗員の業務は、児童生徒のバス乗降に伴う介助及び車中での介助となっており、実際に、契約書どおりの業務が行われているものと理解しています。しかし、保護者からの指摘で明らかになったのですが、9つの特別支援学校のうち、山口、宇部、萩の3校においては、バスの乗降について、介助の助けがされず、保護者が全ての介助を行うような内容で保護者に伝えられていました。
 私は、学校がバス利用の保護者に出している通学バス利用の決まりでその内容を確認し、実際に学校、添乗員、保護者らからも実情を伺いました。このような不適切な通知文書とそれにもとづく説明によって、とくに入学予定の肢体不自由児の保護者は、バスの乗降に不安を覚えバス利用ができず通学の困難を心配されていましたし、これまで長年にわたって、保護者に誤解を与え添乗業務への不信感さえも与えたのではないかと危惧いたします。
 そこでお尋ねです。このような不適切な通知を保護者に出して説明していたことについて改善の指導を徹底すべきと考えますが、どのようにお考えでしょうか。通学バスは、児童生徒にとって学校と家庭をつなぐ重要な場です。教育的配慮が十分行われるべきであり、あたたかい対応が求められています。通学バス運行において、特別支援教育に対応した障害の種類を超えて安心、安全に利用できる体制整備が急がれますが、ご所見を伺います。

藤井教育長 総合支援学校の通学バス利用についてのお尋ねであります。
 本県におきましては、通学バス全便を業務委託契約により運行しておりまして、バス事業者所有のバスを使用しておりますことから、全便を直ちにバリアフリー化対応とすることは難しい状況にありますが、これまでもバス事業者へ導入の要請を行い、11路線においてノンステップバス等が導入されております。
 現在、バス事業者においても、車両のバリアフリー化が進められておりまして、今後も、利用する児童生徒の状況に応じて、各学校と連携して、バリアフリー車両の早期導入について、バス事業者に働きかけていくなど、引き続き、通学環境の整備に努めてまいります。
 次に添乗員の業務にかかる保護者への通知等についてであります。
 通学バスの乗降につきましては、保護者とともに添乗員も介助を行っているところでありますが、ご指摘のありました点につきましては、保護者への配布文書や説明が分かりやすいものとなるように、全学校に改めて周知徹底したところであります。
 次に、安心、安全に利用できる体制の整備についてでありますが、各学校では、校内の通学バス運営委員会や添乗員の連絡会等において、利用する児童生徒の障害の状態や支援の方法についての情報交換、緊急時の対応について共通理解を行うなど、安心、安全な通学バスの運行に努めております。
 今後、この運営委員会等に保護者の方やバス事業者の方々の参画を得ることによりまして、学校と家庭とが連携して、障害のある児童生徒の安心、安全に、一層配慮した通学バスの運行に努めてまいります。

▲ ページアップ

771992

後援会 〒755-0151 山口県宇部市大字西岐波229-338

Tel&Fax: 0836-51-8256 E-mail: