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山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

分類

会期

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  • 1999年12月
  • 1999年06月

2000年12月議会

[目次]

  • 1.教育問題について
  • 2.子育て支援について
  • 3.生涯学習の推進について
  • 4.宇部テクノポリス開発計画及び頭脳立地計画から新事業創出 について
  • 5.市町村合併について
  • 6.森林・林業の活性化について

1.教育問題について

(1)相談支援体制の整備や特別の相談支援組織によるきめ細やかな対応の必要性

久保田  質問の第1は教育問題についてです。
 まず最初に、特殊教育の改善・充実のための条件整備についておたずねいたします。
 日本の特殊教育制度は、昭和22年に学校教育法に明確に位置付けられて以来、今日までに訪問教育の実施や通級による指導の実施など充実が図られてきたところですが、このたび、文部省の調査研究協力者会議は、21世紀の特殊教育のあり方についての中間報告として、障害を持つ子供達が地域の小中学校の普通学級に通えるようにするため「就学基準」の見なおしをすることなど、一人一人のニーズに応じて必要な支援を行うという考えを明かにしました。障害の有無に関係なく子供たちが一緒に学ぶ「包括教育」(インクルージョン)は、すでに世界の趨勢となりつつあり、日本においてもこれに向けて前進していくことが期待されます。本県においては、県内4地域における早期教育相談体制やメデイカルサポート研究会を立ち上げるなどの新たな取組みが進められていますが、この度の中間報告を受けて、今後、特殊教育制度の改善・充実が求められることから4点についてご所見をお伺いいたします。
 第1点、今後、包括教育が進められていくにあたって、子供の障害の状態を正確に把握し、能力や可能性を最大限に伸ばしていくためには、乳幼児期から学校卒業時まで一貫した相談支援体制を整備し、教育、福祉、医療、労働などとの関係者で構成する特別の相談支援組織によるきめ細かな対応が必要とされますが、ご所見をお伺いいたします。

牛見教育長  教育に関する数点のお尋ねであります。
 まず、相談支援体制の整備や特別の相談支援組織によるきめ細やかな対応の必要性についてであります。
 県教委としましては、今回の中間報告で示された乳幼児期から学校卒業時まで、一貫した相談支援体制を整備し相談チームを編成することは、各関係者で子どもの障害の状態を正確に把握するとともに、共通理解が図られ、また、子どもと保護者と関係者の間で相互理解や相互信頼が培われることになることから、大変重要なことであると認識しております。
 本県においては、これまでも、小児科医、児童相談所員、健康福祉センター職員及び教員からなる「総合療育システム」が整備されており、関係者によるシステム会議を開いて、乳幼児をもつ保護者へのアドバイスを行っているところであります。 また、幼児の就学相談や就学中の児童生徒にかかわる相談については、「教育研修所ふれあい教育センター」を中心に、各特殊教育諸学校に設置している「幼児教育相談室」や各地区の児童相談所等がお互いに連携して、保護者や本人への支援を行っているところであります。 県教委としましては、このたびの中間報告を受け、今後検討される国の動向を注視しながら、市町村教育委員会や関係部局との連携を一層深め、報告の趣旨が生かされるよう努めてまいりたいと考えております。 


(2)特殊学級への非常勤講師の配置等について

久保田  第2点、小中学校の特殊学級では、児童生徒3人から開設され、8人までを一学級とし、教員ひとりの配置となっています。肢体不自由と情緒障害の場合のみ、4人以上の児童生徒の在籍で一人の加配教員となっています。近年の傾向として、児童生徒の障害の重度・重複化や多様化が進む中で、特殊学級担任だけでは対応しきれないことも多く見られます。ある特殊学級では、3人の障害児に片時も目を話せないので、担任の先生は、ご自分がトイレに行かれる時も児童を一緒に連れていっている、とのことでした。そして、そこの教室には、洗濯機が設置されており、どうしても汚れ物がでるので、洗濯をしなければならず、大変忙しいといったお話を伺いました。
 また、その教室には、児童のために使わせようと、先生がご自宅からもってこられたパソコンがありました。このような状況が決してそこだけのことではないことは、これまでも、小中学校への介助員などの配置を求める要望書が、各方面から県教委に出されてきていることからも明らかです。 特殊学級に対して、学校全体での支援はもとより、福祉や医療と連携し、理学療法士、作業療法士などの介助員を配置したり、非常勤講師や地域住民による教育ボランテイアを活用することが必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

牛見教育長  次に、特殊学級への非常勤講師の配置等についてのお尋ねであります。
 お示しのように、小中学校の特殊学級における、情緒障害学級などの指導の困難性の高い学級に対しましては、県独自の制度として、学級担任とは別に教員を配置しているところであります。 お尋ねの特殊学級への配置の拡充につきましては、このたびの中間報告の提言を受け、県教委として、都道府県教育長協議会を通じて、作業療法士等の教員以外の様々な職種についても配置が可能となるよう、協力者会議に意見を提出したところであり、今後、このような教職員配の改善について、必要に応じて国に要望していきたいと考えております。 また、本県独自での配置の拡充措置につきましては、お示しのような特殊学級の実態もありますことから、ご提案の教育ボランティアの活用も含め、今後、研究してまいりたいと考えております。


(3)特殊教育学級への介助員・非常勤等の配置について

久保田(再質問)  特殊学級への非常勤講師や介助員などの配置についてですが、現在、市町村で独自に8市1村で21校22人の職員配置を独自でやってらっしゃる実態があります。中には、緊急雇用対策で生活指導員として小学校に配置されているところにお話を保護者や先生・子どもにインタビューしたところ、この緊急雇用対策というのは、半年で終わり、また新たに人が入るということで、慣れたと思ったらまた人が代わるということで、配置してもらうのはありがたいことですが、雇用対策としての措置なので課題があるということ、また限られているのでせいぜい来年までではないでしょうか。必要性があるということは市町村でも認識されていると、ただ財源の問題があって配置がなかなか十分には行われていないということだと思います。
 そういう意味では県教委が国への要望ということではなく、独自に財源措置をされる必要があるのではないかと思います。これまでも県教委に対しては、山口県市町村教育委員会協議会・都市教育長会・市町村教育長会連名のもと、あるいは、山口県難聴言語教室親の会連絡協議会等、各方面からこの要望が出されてきております。毎年のように出されてきております。それに対して、県の回答は、必要に応じて国に働きかけてまいりたいといったことですが、これまでどのように国に働きかけられたのか、お伺いしたい。地方分権が実行段階に入ったということで、教育の地方分権ということでいえば、国への要望に止まらず積極的な対応をしていただきたい。

牛見教育長  特殊教育学級への介助員・非常勤等の配置についてのお答えをいたします。 この特殊教育諸学校への介助員等の配置につきましては、教育長協議会を通して国に働きかけてまいりましたが、ご承知のように、これまで国は、障害のある児童生徒については、養護学校、一般の者は普通の学校に行くというような棲み分けをしてきたわけでございますが、そういった状況の中で、実態としては、症状の重たい方も普通学級にあるいは特殊学級に入って来られるという実態があるわけで、我々にとっては、この実態をなんとかしたいために介助員等の配置のお願いをしてきたところであり、また、市町村からもたくさんのご要望をいただいております。
 しかしながら、文部省の方は、そういった基本の枠がございますので、なかなか聞き入れてもらえなかったわけでございますが、先ほどお話がございましたが、中間報告で就学基準を見直すということが出てまいりましたので、改めて、特殊学級あるいは普通学級に障害のある方が入られるという要望があるならば、介助員等の配置が必要であるという意見の申出もしたところであります。 なお、単県で措置をしておりますのは、現在、情緒障害学級に12名、12時間の非常勤で換算すると20人、そういった配置をしているわけで、これの拡大につきましては大変難しい面もあるわけですが、先ほどご提案もありましたように、ボランティアの活用等も視野に入れて、今から十分研究していきたいと思っております。


(4)特殊教育に携わる教員の免許状取得の現状と、今後の取り組みに ついて

久保田  第3点、児童生徒の障害の状態にきめこまかく対応した教育を行っていく上で、関係教職員の専門性の向上を図ることは不可欠です。本来、盲・聾・養護学校の教員は、小中学校などの教員のいわゆる基礎免許状に加えて、盲・聾・養護学校の学校種ごとの特殊教育教諭免許状の所有が必要とされていますが、特殊教育学級では、特殊教育教諭免許状をもたずに障害児を教え、不慣れから授業がうまく進められない例もあると聞きます。特殊教育関係教職員の専門性の向上を図るためには、特殊教育教諭免許状取得を促進させる取組みや研修制度の充実が必要と考えますが、本県の特殊教育に携わる教員の特殊教育教諭免許状取得の現状と、今後の取組みについてお伺いいたします。

牛見教育長  次に、特殊教育に携わる教員の免許状取得の現状と、今後の取り組みについてのお尋ねであります。 お示しのとおり、当該免許状取得の促進や、研修制度の充実は、専門性の向上を図る上で重要であると認識しております。このため、これまでも、毎年、免許法認定講習を実施して免許状取得の促進を図るとともに、国の研修機関や大学への現職教員の派遣、さらには、県の教育研修所での研修などにより、特殊教育に携わる教員の専門性の向上に努めてきたところであります。 
 しかしながら、免許状取得者の現状につきましては、平成12年度で、特殊教育に携わる教員全体の3分の1程度にとどまっております。 県教委といたしましては、こうした状況から、今後、認定講習の受講枠の拡大を図るとともに、教員の研修について、さらなる充実に努め、特殊教育の一層の充実・発展に取り組んでまいりたいと考えております。


(5)障害のある児童生徒の情報技術を活用した指導の充実について

久保田  第4点、情報化が進展する中で、国においては、IT基本法が成立し、来年1月6日からの施行となり、全国民が高度情通信ネットワークを容易に利用し、ITの恩恵を享受できる社会の実現が掲げられています。岐阜県では、いち早く、マルチメデイア関連産業を次世代の基幹産業と位置付け、積極的な取組みをしていますが、先日、その拠点施設である岐阜県ソフトピアジャパンを視察した際、施設内にある福祉メデイアステーションに出会いました。
 そこでは、身体の障害のためにコンピュータ操作がしにくい方のための特殊な装置が展示され、セミナー開催やアドバイザーによる専門相談、在宅就労支援が行われていました。本県においても、情報スーパーネットワークが2001年度には共用開始されようとしており、このような社会状況へ対応するために、障害をもつ児童生徒に対して、マルチメデイアに対応したパソコン技術を活用した指導を、より一層充実すべきと考えますが、今後の取組みをお伺いいたします。

牛見教育長  次に、障害のある児童生徒の情報技術を活用した指導の充実及び今後の取り組みについてであります。 障害のある児童生徒が情報機器を活用することは、障害を補完するとともに学習を支援する補助手段として効果的であり、障害者の自立と社会参加のためにも極めて有効であると考えております。 県教委では、平成10・11年度の2か年間、文部省の委嘱事業を受け、豊浦養護学校にマルチメディアを利用した教育環境の整備を行い、実践的な研究を進めてまいりました。
 児童生徒が教室からはもとより、校内LANでつながれた隣接する病院からも友達や教師と交流することや、また、インターネットを活用した学校間の交流が可能となるなど、大きな成果があがっているところであります。 現在、特殊教育諸学校においては、学校の障害種別によって、それぞれ活用状況等は異なるものの、タッチパネルや音声認識機能を活用した重度の障害にも対応する、障害に応じた多様な学習支援ソフトを開発するなど、コンピュータを活用した様々な取り組みを行っているところです。 今後とも、校内LANの整備や、特殊教育諸学校を含む県立学校を接続する学校ネットワークの構築に向けて努力するとともに、これまでの取り組みの成果を他校に波及させながら、情報機器等を活用した指導の一層の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  福祉施策の一つとして、学齢期の重度障害児に対して情報機器等を給付する事業があるが、この給付された機器の活用指導を教育長はどのように考えておられますか。

牛見教育長  ITの活用につきましては、特に障害児につきましては、こういった一人一人に応じた機器の使い方、これを十分に習得させるということが大事であると思っております。そのあたりにつきましては十分な配慮をしていきたいと思っております。


(6)民間講師の積極的活用について

久保田  次に民間講師の積極的活用についてお尋ねいたします。
 文部省は、教員免許法の改正により、教員免許を持たない「先生」が都道府県への届け出によって、1年以内の条件で採用できるようにし、社会人講師の採用促進を図っています。本県教育ビジョンにおいても、魅力ある学校づくり推進プロジェクトの中に、地域の人材を活用し、開かれた教育活動を展開することが示されています。地域の人材や専門的技術や知識をもった民間講師が学校を訪れ、特別講義や実習指導によって実践的・専門的な教育が行われることは、専門的知識の理解を深めるとともに、様々な教育効果が期待されています。
 企業経営者、コンピュータ技術者、福祉関係者、伝統的技能をもつ方々など地域の多彩な人材が、学校現場に入ることは、児童生徒のみならず、教職員にとっても刺激となります。また、講師で訪れた社会人にとっても、学校教育の現場を実際に見ることで、子供たちの姿や学校の抱える課題を理解し、支援の必要性を認識することができます。学校と社会が交流し、外部の新しい発想や教育力が取り入れられ、地域に開かれた学校づくりを促すものと思われます。しかし、県立普通高校では、民間講師を積極的に導入したく考えても、財政的制約から、一年間におひとり程度が現状との声も聞きます。今後、県教委として、民間講師活用のより一層の充実が求められると考えますが、ご所見をお伺いいたします。

牛見教育長  次に、民間講師の積極的活用についてのお尋ねであります。お示しのように、学校教育の場において、地域の人材や優れた技術・知識をもった民間講師を積極的に活用することは、生徒一人一人の興味・関心を高め、専門的な理解を深める上で大変有意義であると考えております。このため、専門高校において、それぞれの専門分野で活躍されている方を、これまでも指導助手として、毎年180人程度招へいしており、生徒のニーズに応じた実践的・専門的な教育を展開するとともに、学校と地域社会・地域産業との連携にも着実な成果をあげているところであります。
 民間講師の活用につきましては、新学習指導要領の実施に伴い、「総合的な学習の時間」が設けられたことから、これまで以上に積極的な活用が求められるところであります。 県教委といたしましては、今後、普通高校も含めて、民間講師活用の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  民間講師の積極的活用に関連して、平成12年度の新規事業「学校サポートバンク」がありますが、調べてみるとまだ立ち上がっていないようです。学校現場では2学期終えようとしています。200万円ということで、小・中・高・養護学校を対象として、地域の人材を一般公募によって集め、ボランティア講師として教育活動を支援してもらう大変いい事業ということで期待していましたが、残りの3学期だけでこの予算を消化するのか、あるいは今年度はこの事業をやらないのか。やはり新規事業として立ち上げたものは、速やかにスタートさせるべきだと思いますが、教育長の見解をお伺いします。

牛見教育長  学校サポートバンクについてでございますが、まだ立ち上がってないがどうかということでございますけれども、実は情報そのものはあるわけでございます。手間取っておりますのは、個人情報でございますので、クローズなケースとしてやらなければならないということでありまして、ID、パスワード等の配布をどうするのかといった基本的な部分もございましてとまどっておりましたが、年内にはご利用いただけるような方向で進めたいとこのように思っております。

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2.子育て支援について

(1)子育てサークル活動促進ための支援について

久保田  質問の第2は、子育て支援についてです。
 子供にとって、乳幼児期は、人間として生きるための様々な能力や思いやり、社会性など人間の基盤となる「からだ」と「心」が育っていく大切な時期です。一方で、親は、核家族化や少子化の進展の中で、孤立しやすく、子育ての知恵や工夫が伝承されにくい状況にあり、初めて経験する子供との関わりに不安や戸惑いが多い時期でもあります。専業主婦の中には、1日中、自分の子どもと向き合うだけの生活を送っていて、孤独感や精神的負担感をもっているかたもいます。そのため、この時期の親や子供に対する支援のあり方が大きな課題になっており、親自身が成長し、多様な人間関係を育んでいけるためにも身近に気軽に相談のできる人や場所が必要です。
 そこで、まず第1点、子育てサークル活動促進ための支援についてお伺いいたします。地域には、行政運営の子育てサークルや保育所内の子育て支援センターだけではなく、母子保健推進員による子育てサークル活動や母親たちによる自主サークルも少しずつ作られてきています。先日、子育てサークル利用者からお話をお伺いしたところ、地域に同じ年代の子どもがなく、親子とも孤独だったが、子育てサークルに入って、子どもも親も仲間づくりができ、孤独な子育てから開放された、子育ての専門家がいるので安心、ここに来るのが日課となり、楽しみとなっている、といった感想が聞かれました。しかし、一方では、近くに子育てサークルがない、自分から作ろうと思っても、仲間が見当たらない、活動する場所がみつからない、運営する財源がないといった声も寄せられます。
 実際に、子育てサークルを運営しているお母さんからは、活動の場所探しとその使用料、そこを運営するための専門家スタッフに対する人件費の捻出が大変とのことでした。また、近くにサークルがあっても、情報が伝わっておらず、参加できていなかったという例もあります。このような状況に対応するために、県としては、日常的に身近に気軽に利用できる子育てサークル活動が促進されるように、さらなる支援の充実が求められると考えます。山口県少子化問題調査検討委員会からも、子育ての仲間づくりへの支援の必要性と対応策の方向性が提言されており、子育てサークルの活動場所の提供や情報の提供などの支援、ならびに、専門家や子育て関係団体、子育て経験者、お年寄りなの参加によるネットワークづくりを各地域できめこまかく推進し、子育て支援活動を活発化させることが必要と考えますがご所見をお伺いいたします。 
 また、子育てグループや子育て支援ボランテイアなどが公民館を使用したいと考えても、公民館の部屋が借りられない状況があることから、文部省は、家庭教育学習の拠点として公民館を活用するための格別の配慮をすることを求める通知を去る4月に出しています。これを受けて、本県では、その周知徹底を図るために、どのように対応されたのか、また、その成果はどのように把握されているかお伺いいたします。

藤井健康福祉部長  子育て支援についての2点のお尋ねにお答えいたします。
 お示ししておりますように、子育て家庭の育児に対する負担感や不安の解消を図る上で、子育てサークルの育成など仲間づくりを支援することは、極めて重要であります。県におきましては、これまで、保育所や幼稚園を活用して、子育てに関する相談・指導や子育てサークルの育成・支援を行うため、市町村・関係団体と連携いたしまして、子育て支援センターの設置などの取り組みを進めております。
 また、地域においては、母子保健関係者が中心となりまして、子育ての経験者等と連携しながら、子育ての輪づくりを進めております。さらに、子育てサークルの情報交換や活性化を図るため、子育てサークルの交流会を行うなど、地域でのネットワークづくりを進めますとともに、子育てサークルや相談窓口を記載した「やまぐち子育て情報誌」をコンビニエンスストア等に備え、子育て家庭に対し、その情報の提供にも努めております。 県といたしましては、今後とも、子育ての仲間づくりは、児童環境づくりを進めていく上で重要であると考えておりまして、現在、策定しております新たな児童環境づくり行動計画に位置付け、子育てサークルへの支援を一層進めるため、地域のニーズや実情を踏まえ、市長村や関係団体と連携しながら、子育て支援センターの計画的な整備を図りますとともに、サークル活動の場としての児童館等の開放の促進、地域でのネットワークづくり、専門家によります子育てサークルの支援、子育てに関する情報の提供などに積極的に取り組んでまいります。

牛見教育長  子育て支援に関して、公民館の活用についてのお尋ねであります。
 お示しのとおり、文部省から、子育てグループ等の公民館の使用に対する格別な配慮を求める通知がなされ、県教委では、各市町村に対しまして、取り組みの一層の充実を文書で依頼するとともに、公民館職員研修会などで配慮をお願いしたところでございます。子育てグループ等の活動は、主に公民館や保健センター、児童センターなどで活発に行われておりまして、本年11月に調査をしたところ、県内では約300の子育てグループがあり、その半数以上の165グループが公民館を利用して活動しております。
 各市町村においては、これらの子育てグループ等の公民館使用に際しては、託児ボランティアの派遣や託児室の提供、グループ間の連絡調整など、それぞれの実情に応じた支援を行っているところでありますが、最近の利用の増加に伴いまして、地域によっては、その需要に応えられない状況もみうけられるところであります。このため、県教委といたしましては、今後とも、市町村に対して、子育てグループ等の公民館での活動に対する一層の配慮がなされるよう働きかけてまいりたいと考えております。


(2)児童館・児童センターの整備促進について

久保田  第2点、児童館・児童センターの整備促進についてお伺いいたします。
 山口県児童センターは開館19周年を迎え、去る10月には入館者が300万人を達成、ここ数年は年間30万人以上が訪れ、児童館としては、全国トップレベルの入館者数を誇っています。長年にわたり、多くの県民に利用され、子ども達の健全育成に役割を果たしてきたものと思います。
 しかしながら、子どもを取り巻く環境は、20年前とは大きく異なり、児童センターとしても、時代の課題に答えるべく、新たな機能を整備し、未来を担う子供達の健やかな成長を支援する環境を整えていく必要があると考えます。例えば、子育ての悩みや児童虐待などの相談とケア機能、子育てサークルの拠点機能、乳幼児から年長児童までが学び、遊びを通じて交流できる拠点機能、市町村児童館・児童センターとの高度情報通信時代に対応したネットワーク化などが必要と考えられます。
 県においては、21世紀に生きる山口県の子供たちのための中核的機関としての整備について検討を始められ、今年度、策定が進められている21世紀の新たな児童環境作り行動計画の中に、明確に役割を位置付けていく必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。また、市町村の児童館・児童センターの整備促進についての今後の方針もお伺いいたします。

藤井健康福祉部長  次に、児童館、児童センターの整備促進についてのお尋ねであります。
 山口県児童センターは、これまで、大型遊具の整備など機能の強化を図りながら、子どもたちに遊びや体験活動の場を提供いたしますとともに、母親クラブに対する研修活動や子育てを支援するボランティアの育成などを通じまして、児童の健全育成に取り組んできたところであります。近年、子どもや家庭を取り巻く環境が変化する中で、児童健全育成の取り組みも多様になってきておりまして、山口県児童センターにおきまして、子育てに対する不安や悩みの相談など子育て家庭への支援の拡充、子どもたちのパソコン活用などIT化対応への支援、年長児童等との交流の推進、市町村等が設置しております児童館等とのネットワークの強化などの幅広い取り組みが必要になってきております。
 このため、山口県児童センターが、今後、その機能の拡充を図り、21世紀において児童健全育成の中核的拠点としての役割を果たすことができますよう、新たな児童環境づくり行動計画の中で、その方向づけを行い、取り組みを進めてまいります。 次に、市町村などが設置いたします児童館や児童センターにつきましては、現在県内に43箇所整備されております。今後、地域の要望等を踏まえまして、児童環境づくり行動計画におきまして、新たな目標値を設定し、計画的に整備してまいります。 

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3.生涯学習の推進について

久保田  質問の第3は、生涯学習の推進についてです。
 社会の成熟化に伴い、人々の価値観は、物の豊かさから心の豊かさへと移り、生涯学習へのニーズが高まってきています。そして、学んだことを地域社会で活かしていこうとするボランテイアやNPOなどの活動も活発化しています。学校教育の分野では、2002年度からの完全学校週5日制の実施、新学習指導要領の施行、県立高校の入試制度改革などが進められており、生涯学習社会を築くためには、これまで以上に学校・家庭・地域社会の連携促進が求められるとともに、そのコーデイネーターとして県・市町村の社会教育主事の役割はより一層期待されます。
 このような情勢の中、本県では、県民一人一人が生涯にわたって自由に学ぶことができる環境づくりを進めるために、生涯学習を総合的に振興する生涯学習圏構想が、平成12年度末を目途に作業が進められています。昨年12月県議会で生涯学習の推進についてお尋ねしたところ、生涯学習総合支援システムの構築と中核機関としての「県生涯学習総合支援センター」の整備ならびに山口情報スーパーネットワーク整備にあわせてのマルチメデイア対応のシステム整備の検討が示されましたが、その後の検討状況についてお伺いいたします。

牛見教育長  次に、平成12年度末を目途に現在策定中の「山口県生涯学習圏構想」のその後の検討状況についてのお尋ねであります。
 ①まず「生涯学習総合支援システム」の構築につきましては、県民の多様な学習活動を支援し促進するため、県・市町村・関係機関等の密接な連携のもと、各種メディアを活用した学習情報の提供や相談体制の整備、普及啓発活動、現代的課題に対応した学習プログラムの開発等、その機能の整備について検討をしております。このシステムの中核機関となる「県生涯学習総合支援センター(仮称)」でございますが、これにつきましては、現在の「県生涯教育センター」の発展的な改組も視野に入れながら、21世紀初頭の全県的な生涯学習の新たな推進拠点としての検討を進めているところであります。
 ②次に、マルチメディアに対応したシステムの整備についてのお尋ねであります。生涯学習情報提供システムである「かがやきネットやまぐち」につきましては、県民の学習ニーズの高度化・多様化に応えられるよう、「やまぐち情報スーパーネットワーク」における教育・福祉・医療などの公共アプリケーションの一つとしての位置付けや、インターネットへの対応についても検討しているところであります。
 さらに、電子メール等を活用した双方向型の情報提供や各種学習情報を文字・画像・音声等で提供できるマルチメディアに対応したシステムへの拡充、大量の情報を高速で配信できるスーパーネットワークの活用のあり方、また、高齢者や障害のある方には、パソコンによらないで容易に情報を入手できるシステムについて、今後とも十分検討を行ってまいりたいと考えております。

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4.宇部テクノポリス開発計画及び頭脳立地計画から新事業創出 について

久保田  質問の第4は、宇部テクノポリス開発計画及び頭脳立地計画から新事業創出についてです。
 本県では、昭和59年3月に「高度技術工業集積地域開発促進法」テクノポリス法の承認を受けて、4市4町の計画区域において、3期16年間にわたって宇部フェニックステクノポリスの建設を推進してきました。また、平成4年6月からは、「地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律」頭脳立地法に基づき、宇部臨空頭脳パークを中核的業務用地として、山口地域集積促進計画の推進を図ってきました。
 この間、日本経済は、バブル崩壊から長い平成不況となり、本県経済も停滞し、雇用面においても厳しい情勢が続いています。このような状況の中、新事業創出促進法が昨年2月に施行されたことに伴い、テクノポリス法及び頭脳立地法が廃止され、本県では、新たに「山口地域高度技術産業集積活性化計画」を策定し、「マルチメデイア」「環境」「福祉・医療」「生活文化関連」の新規・成長分野を中心とする新事業の創出を促進するための諸施策の積極的推進を図ろうとされているところです。
 そこで2点お尋ねいたします。

(1)テクノポリス計画、頭脳立地計画について

久保田  第1点、これまで約16年間にわたり、多額の資金が投入されてきた、本県の一大プロジェクトであったテクノポリス計画及び頭脳立地計画を総括し、その成果と課題についてお伺いいたします。

前田商工労働部長  まず、テクノポリス計画、頭脳立地計画についてであります。
 テクノポリス地域の指定を受けましてから、良質な産業団地や道路等の基盤整備を進め、ハイテク企業や山口東京理科大学、超高温材料研究センターの学術研究機関の立地にも取り組んでまいりました。 この結果、ハイテク企業や産業支援サービス業等約110社の立地と計画人員で約1万人の雇用が創出されたところであります。また、テクノポリス計画や頭脳立地計画の推進が、既存企業の先端化や山口大学、産業技術センターの拡充につながり、やまぐち産業振興財団による様々な事業展開とがうまく機能しあって、産学官の共同研究体制が整備され、中小企業の技術力は向上し、これらの計画の目標である地域産業の高度化は着実に進んでいるものと考えております。
 今後におきましても、地域産業の一層の高度化を進めていく必要がありますので、これまでの成果を踏まえて、高度技術を有する企業の誘致と併せ、研究開発等の支援による既存産業の活性化や創造的人材の育成を進め、幅広い分野の新産業を創出することが重要であると考えております。


(2)宇部新都市における貸工場、貸研究室等について

久保田  第2点、このたび策定された「山口地域高度技術産業集積活性化計画」によりますと、インキュベーション機能の提供として、宇部新都市のテクノセンターゾーンに貸工場、貸研究室、貸事業場などの新事業創出型事業施設の整備促進が示されていますが、これまでも山口県メカトロ技術センターでは、起業化を目指す研究グループや研究開発を行う企業などに対し、研究室、設備、機器の貸与など立ちあがり支援を行ってきており、ここでの実績を踏まえて、この新たな施設整備の今後の方向性をお伺いいたします。

前田商工労働部長  宇部新都市における貸工場、貸研究室等についてであります。
 お示しのありましたメカトロ技術センターでは、研究開発型企業に低料金で研究室、7室でございますけれども、この研究室を貸与しておりますが、県外からも産業技術センターとの共同研究に取り組む企業が入居するなど、満室の状態が続いておりまして、このような施設へのニーズは高まっているものと考えております。こうした実績を踏まえ、活性化計画では、宇部新都市テクノセンターゾーンに、産業技術センターの機能を活用した新事業の創出や研究開発を支援するため、貸研究室等の整備を計画いたしております。 現在、企業等のニーズ調査を行っているところであり、今後、この調査結果をもとに、関係機関と協議して、必要とされる施設の整備を検討してまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  メカトロ技術センターについては、現在満室で、問い合わせも殺到している状況であるが、何も制約がないので、5年もいる企業があるというようにテナントビル化している。また、岐阜県のソフトピアジャパンでは、入居期間や業種を明示しており、戦略をもってインキュベート事業を展開している。本県の貸オフィス等については、これから需要の把握をした上で、事業を進めていくことと思うが、女性起業家が大変活発に活動している生活関連分野やSOHO、NPO法人といったような新しいビジネス、市民ビジネスといった分野の方も入れるようなインキュベートルームということで進めていただきたいと思うが、所見を伺う。

前田商工労働部長  テクノセンターゾーンの貸研究室等に関して再度のお尋ねであります。
 私どもは、宇部新都市におきますものにつきましては、産業技術センターとの共同研究を基本的には中心にすべきではないかというふうに考えております。ということで、先程お話のございました岐阜県のインキュベート施設につきましては、私どもの部からも参加をして、いろいろ勉強させてもらっているように聞いております。先程御答弁申し上げましたように、当面企業のニーズ調査を行っておりますので、その結果や先程の先進事例等も参考にいたしまして、対象業種、入居期間そういったことにつきましては、今後、詰めてまいりたいと考えております。

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5.市町村合併について

久保田  質問の第5は、市町村合併についてです。
 本県では、約20年間、中核都市構想を展開してきましたが、中核都市形成は果たせず、今日に至っています。近年、政府は、地方分権の受け皿として、地方財政改革に不可欠といった理由から、にわかに市町村合併を促す動きを活発化させています。1953年に町村合併促進法が施行され、財政難に悩む約一万の市町村が約3千に集約された「昭和の大合併」に続くものとして、地方分権一括法のうち、市町村合併の推進を狙った改正合併特例法は、前倒しで99年7月に施行されています。2005年3月末までの期限の間に、財政面からの支援措置として、合併から10年間は地方交付税を割り増すほか、公共施設や道路整備の資金を賄うための合併特例債が発行できます。さらに、自治省は、合併推進税制として、市町村合併の場合に限り、事業所税と都市計画税について、課税免除できるように制度改正する方針を固めています。
 このような状況の中、山口県広域行政調査研究会は、市町村合併パターン案3類型27パターンを示し、さらに最終報告書では、中核市・特例市志向型の5パターン、地域中心的都市機能充実型3パターンの合計8パターンを示しています。今後、広域行政の推進についての要綱が策定されていくことになりますが、山口県広域行政調査研究会が、県内の各市町村長や議員を対象に実施した「広域行政に関するアンケート」結果においては、市町村合併への関心は83.9%があると答えていますが、「合併の必要性」については48%が「将来的には必要」との答えにとどまっています。県が平成11年に実施した県政世論調査では、合併は「必要」と考える人と「必要ない」と考える人の比率は63.7%対36.3%となっており、「必要」が大きく上回っています。
 昨日の知事答弁では、県広域行政調査会の提言を最大限尊重し、自主的に市町村合併が進められるように支援するとのことでしたが、県としては、来年度予算編成において、財政的支援の検討はされるのか、住民参加を促す仕組みづくりはどのようにされるのか、また、改正合併特例法では、知事は、合併の必要性が高いと判断した地域に対し、協議の開始を勧告できるようになっていますが、知事勧告をなさるのか、さらに、地方制度調査会の答申で示された「市町村合併に関する住民投票の導入」については、どのように受け止められるかお伺いいたします。

二井知事  市町村合併についてのお尋ねにお答えします。
 ① 市町村合併は、基礎的な調査研究や計画づくり、合併協議会の開催など多くの段階や局面を経て推進されるものでございますから、その財政的な支援につきましては、地域との役割分担や国の財政支援措置との整合性も踏まえながら、取り組みの進展度合など地域の実情に応じて、検討していきたいと考えております。
 ②また、住民合意の形成のための住民参加の仕組みづくりについてでございますけれども、合併は、市町村や住民の自主的・主体的な判断によって行われることが基本でありますことから、何よりも、合併の当事者である市町村や住民が、自らの地域の将来ビジョンや枠組みについて十分に議論を深めていただくことが不可欠であります。このため、市町村において、住民も加えた合併検討の場の設定や、住民自身による主体的な活動への支援、合併に関する各種情報提供等による住民参加の仕組みづくりに取り組むことが重要であります。県といたしましては、全県的に住民の参画意欲が高まるように、気運醸成のための情報提供を行いますとともに、地域の状況を十分踏まえながら、こうした市町村等の取り組みに対して必要な支援を検討をしていきたいと考えております。
 ③ 次に、合併協議会への設置勧告についてであります。合併協議会は、合併という市町村や住民にとって重大な問題について協議する場であり、その設置を勧告しようとするときは、合併特例法により、あらかじめ、関係する市町村の意見を聴かなければならないということにされております。 したがいまして、勧告をするか否かにつきましては、こうした法の趣旨を踏まえて、合併をめぐる諸情勢等を総合的に勘案するとともに、市町村の意見を十分にお聴きをした上で、判断をしていきたいと考えております。
 ④次に、市町村合併に関する住民投票制度の導入についてでありますが、地方制度調査会の答申を受けまして、現在、国におきまして、地域住民の意思を反映させる仕組みとして、住民投票の制度化の検討が行われております。 この制度の導入に当たりましては、私は、市町村合併が自治体の存立そのものに関わる重要な問題でありますことから、地方自治関係団体の意向や代表民主制を基本とする現行地方自治制度の下における議会の権限との関係等にも留意をし、国において十分な検討がなされる必要があるものと考えております。

久保田(再質問)  市町村合併についてでございますが、大変長い間、本県では、中核都市構想というものを進めてこられたかと思います。私も宇部市議会で中核都市建設促進対策特別委員会というのに所属を4年間いたしまして、山形市とか筑波市、あるいは、北上市、三戸市、あきる野市、浜松市、そういったところに視察に行き、あるいは、県の企画部の幹部の方が平成7年ですが、この特別委員会に来られ、私ども研修を受けました。その時は、今がチャンスの時期、この明確にビジョンを示して、県の要望を出していただきたい、と中核都市こそこれからの山口県の生きる道であるという、大変熱いメッセージを私どもにいただいた。メモを見ますと、大変丁寧なご説明と当時いただいた資料を全部だしてきまして、この中核都市構想の中で、山口県は大変熱い思いを語っていると思います。
 人口30万人程度の中核都市を山口防府地域、周南地域、宇部小野田地域、下関地域の4地域において形成することとしております。そして、これこそ山口県の21世紀なんだということで、そして、これによって第3次産業が集積し、若者雇用が増える、山口県の経済も活性化していくものと考えられる。ということで、中核都市合併ハンドブック、皆さんもお手持ちと思いますが、こういうことで長い間、本当に長い間、中核都市構想を進めてこられた。まずこういう、これまでやってこられたことを総括して、長い年月、それでも中核都市構想というものは形成されないできた。そのあたりについて、検証が必要だと思います。
 壇上で申し上げましたように、県民の関心は、やはり合併、広域行政を推進すべきだと言う方々が圧倒的に多いという現状をみますと、これまでの中核都市構想の進め方と同じようにやっていけば、更に10年、20年の年を私たちは必要としているのかもしれません。そういう意味で、逆に言えばもっと早く、中核都市を本県が作ることができていたら、今日の山口県の状況は変わっていたかもしれません。そういう意味で、明確なビジョンを持ちながら長い時を、費やして今日に至っているという中核都市構想についても、総括していただきたい。
 それから、先ほど知事は、機運醸成を支援をしていきたい、あるいは、国の状況把握したいということですが、県知事として、どこまでイニチアチブをとろうとされるのか、例えば、長崎県は、市町村合併促進室を設置して、相談コーナーを設け、独自の特別交付金制度を設けています。大変財政も厳しいが、21世紀は地方分権の時代、市町村合併を促進したいと、長崎県知事は明確に答弁をし、そのためには、独自に国の施策を待たずに、独自の財源で特別交付金制度を設ける。合併する市町村間の行政サービスの格差是正のためには、あるいは、コミュニティの活動支援のために、補助をしていくと。そして、例えば2つの自治体が合併する際には、5億円を交付する。合併自治体が1つ増えるごとに2億円追加する。限度額は20億円とのことです。
 先般、私どもに配布されましたこの報告書の中で、アンケートがあると思いますが、合併を推進する際の障害となる事項としては、一番多いのは、市町村間の行政サービスに差があるということが出されています。そういった意味で、この課題に応えるもの、そのアンケートでは、合併を検討するに際して、県に求めるものは、これは、財政支援であると、財政支援策の拡充であるというのが、70.8パーセントの方が求めていらっしゃいます。そういった意味では、長崎県のこういった施策は、極めて効果的なことではないかと思われます。 二井知事が、本気でこれから市町村合併を推進するというご決意であるならば、このようなイニチアチブをとっていかれる必要があると考えます。その点について、二井知事のご答弁をお願いします。

二井知事  合併についての再質問にお答えを申し上げます。
 県としては、今日まで長期にわたりまして、中核都市づくりを県政の最重要課題として取り組んで参りました。大変に古くて新しい課題でもありますが、残念ながら、今日まで合併による中核都市づくりは住民の皆様方の十分な御理解が得られない状況の中で、実現をしていないところであります。 しかしながら、地方分権がいよいよ実行段階に入りました中で、新たな観点から、さらに合併による中核都市づくりを進めていかなければならない、というふうに考えておりまして、県としては、引き続き全力を挙げて合併による中核都市づくり、また、市町村の合併促進につきましても、今なっているというふうに考えております。 しかしながら、これまでの答弁で申し上げておりますように、市町村の合併というのは、自主的主体的なかたちで、合併を進めていくことが基本でありますから、県としては、できるだけ努力はいたしますが、押しつけといわれない、ぎりぎりのところまで頑張ってまいらなければいけないというようなつもりで、これからやっていきたいというふうに思っております。
 従いまして、財政支援につきましても、現時点では具体的な、まだどういうかたちで取り組むのか、検討はしておりませんが、私は、特例法の中で、色んな措置がありますから、一般的な財政的な支援だけではなくて、具体的な建設計画の中で、具体化された中で、県として、具体的な支援を考えていった方が、望ましいんではないかなと、考えているところでございます。県の組織につきましても、本部を設置をして進めていきたいと、いうふうに考えておりますので、この合併促進に向けて、必要な組織の充実については、その中で図っていきたいと思っております。

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6.森林・林業の活性化について

久保田  質問の第6は、森林・林業の活性化についてです。
 山口県は、県土の7割を森林が占める森林県です。近年、環境問題に対する認識が高まるなかで、森林は、林産物の供給、国土の保全や水資源の涵養、二酸化炭素の吸収固定、生物多様性の保全、保健・教育・文化活動の場の提供など公益的機能に期待が高まっています。一方で、森林を支える林業は、林業従事者の減少、高齢化や長引く木材価格の低迷と輸入木材・木製品の増加などによる収益性の低下など一段と厳しさを増しており、さらに、森林整備の重要な拠点である山村では、過疎化や経済活動の停滞などから活力の低下が続いており、森林の維持、管理をこれまでのように、単に森林所有者のみに委ねることが困難になりつつあります。このため、森林所有者自らの努力はもとより、県内のすべての森林が国民全体の財産であり、森林への関心や関わりをより深めていくことが必要となっています。国においても、新たな基本法策定に向けて、先般、林政審議会によって「新たな林政の展開方向」がとりまとめられ、将来にわたり森林の多様な機能を持続的に発揮させていくための森林の管理経営を重視したものへの転換が示されたところです。そこで、このような情勢に対応して、3点お伺いいたします。

(1)21世紀にふさわしい本県の森林・林業の基本的考え方について

久保田  第1点 豊かな森林を創造するためには、多様な樹種や林齢からなる森林の整備、間伐の徹底、農薬の空中散布によらない松くい虫などの森林被害防止対策、里山の積極的な整備などが必要であり、同時に、県民やボランテイアの参加による森林づくりを促進することが求められていると考えますが、環境の時代といわれる21世紀にふさわしい本県の森林・林業の基本的な考え方をお伺いいたします。

原田農林部長  森林・林業の活性化に関する3点のお尋ねにお答えいたします。
 まず、21世紀にふさわしい本県の森林・林業の基本的考え方についてお答えします。 森林は、木材等の生産機能に加え、水資源のかん養などの多様な公益的機能を有しておりますが、近年、地球規模での環境問題を背景に、森林に対する県民の期待が高まりつつある一方で、担い手の減少・高齢化や木材価格の低迷等により、林業生産活動の停滞を招くなど、森林の公益的機能の低下が危惧されております。
 こうした中、県民の財産であります森林をより良い姿で21世紀に引き継いでいくためには、従来の経済性重視の森林整備から、森林の持つ多様な機能の高度発揮に向けた整備に転換するとともに、林業関係者だけでなく、社会全体で守り育てる取り組みが必要となっております。 このため、今後の本県の森林整備につきましては、新たに、流域を単位として、重視する機能に応じて森林を区分し、その機能の発揮に向けた整備を図ることとし、これまで整備してきた人工林につきましては、保育や間伐による質的充実に努めますとともに、伐採後の再造林や新たな植林については、適地適木を基本に、針葉樹と広葉樹のバランスのとれた植栽の他、抵抗性松林の造成などにも取り組むこととしております。
 また、県民参加による森づくりを進めるため、体験活動等を通じて、森林への良き理解者やボランティアの育成を図り、こうした人々の協力を得ながら、人と自然が共生する里山の再生を積極的に推進していく考えであります。


(2)間伐材の利用促進について

久保田  第2点、森林育成のカギとなる間伐を促進するためには、間伐材の利用促進を図らなければなりませんが、そのためには、間伐材の利用によって、森林所有者への適性な利益還元がなされ、間伐がより一層推進され、森林の持続的な管理経営と山村振興につながるといった循環の輪を定着させることが重要となります。徳島県では、地元産の杉の間伐材を利用した世界初の橋を作りました。
 鉄鋼による補強がなされているものの、見た目は従来の木橋と変わらず、周囲の景観にもマッチし、鉄やコンクリートの橋と強度は変わらないということです。徳島県の担当者によりますと、さらに大きな橋梁の建設にも適用が可能で、これを普及することで、林業活性化に役立てるとのことでした。
 本県でも、間伐材によって漁礁が作られたり、治山事業に使用されたりして、間伐材の活用に取組まれていますが、本年からスタートした国の「緊急間伐5ヵ年対策」によって間伐がさらに促進される中、公共施設や森林土木事業などにおいて、間伐材の利用促進を図るため、数値目標を設定して、より一層強力に進める必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。

原田農林部長  次に、間伐材の利用促進につきましては、これまでも県産木材利用推進連絡会を通じて、各種公共施設などへの利用を進めてきておりますが、今後とも、山口きらら博での積極的活用など、一層の利用促進に努めていく考えであります。なお、数値目標につきましては、着実な利用促進を図る一つの方策として今後の研究課題としたいと考えております。


(3)バイオマスエネルギーなどへの木材の多角的利用について

久保田  第3点、地球環境問題への対応は、今日、急務となっていますが、エネルギー供給確保や地球温暖化対策については、自治体、事業者、住民などが地域レベルから取組んでいく必要があります。本県では、自然環境に恵まれ、自然エネルギーの資源が豊富に存在している地域特性を活かして、新エネルギーの導入に取組んでいく方針を新エネルギービジョンにおいて示していますが、そこでは、バイオマスエネルギーについて、技術開発動向などに留意しながら、導入の促進に努めていくこととされています。
 滋賀県では、木質バイオマスエネルギーの有効利用を提案するため、県民参画による森林発電プロジェクトを展開しています。本県においても、木材成分のガス化、液化などによるバイオマスエネルギーとしての利用を積極的に検討し、木質資源の多角的利用のための技術開発と普及を推進すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

原田農林部長  最後に、バイオマスエネルギーなどへの木材の多角的利用につきましては、木質資源の有効活用を図る観点から重要であると考えております。現在、国においてこうした木質資源の利用可能性について調査研究がなされているところであり、今後、県として、その動きに留意しながら適切に対応していく考えであります。

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