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山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

分類

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  • 1999年06月

2001年09月議会

[目次]

  • 1.雇用対策について
  • 2.行政改革について
  • 3.教育問題について
  • 4.男女平等・共同参画社会の形成について

1.雇用対策について

久保田  質問の第1は、雇用対策についてです。
 日本経済は、情報技術(IT)バブルの崩壊などに苦しんでいるところに、アメリカの同時テロ事件が重なり、株価の急落、金融システムの動揺、景況指標の悪化と、不況の様相はより一層深まっています。さらに、5%を記録した失業率、大型スーパーの経営破綻など先行きに対する不安は増す一方です。本県においても、先日、日銀下関支店が発表した山口県企業短期経済観測(いわゆる短観)の9月調査によりますと、業況判断指数はマイナス44で、前回6月調査から9ポイント悪化しており、企業収益は大幅に悪化し、設備投資もIT(情報通信)関連メーカーの需要落ち込みから減額修正、雇用判断も製造業で調査開始以来最悪に落ち込むなど一段と厳しい結果になっています。
 政府は、先日、失業者の増加を緩和するための「総合雇用対策」を発表し、もりだくさんの施策を並べています。しかし、不良債権処理を集中的に進めるこの2年から3年の間に、構造改革や規制撤廃によって新しい産業や事業が起こり、産業構造の転換が加速度的に進まない限り、雇用創出は追いつかず、さらに追加的な臨時雇用対策や失業者対策が必要になっていくことも考えられます。国の雇用対策だけに期待するのではなく、地域経済の特性を踏まえた本県独自の雇用対策を緊急的なものと中長期的なものと二本立てで取り組んでいくべきと考え、3点お伺いいたします。

(1)成長分野での雇用創出について

久保田  第1点、成長分野での雇用創出についてお伺いいたします。
 経済財政諮問会議は、サービス産業で5年間に530万人の雇用創出が期待できると予測しており、とりわけ、保育、介護、環境保全の分野は社会のニーズが大きいとしています。これらの分野において、雇用機会の増大を促進するためには、県事業の民間移譲を積極的に進める必要があり、NPOや民間事業者の活用をより一層促進すべきと考えます。子育て支援、高齢者や障害者の在宅介護支援、ごみ減量やリサイクル、自然保護など地域の環境保全といった分野は、NPOなどの民間活動が得意とするところであり、ニーズに合致した事業が効率的に実施されることが期待できます。これらの分野での本県における雇用創出の現状と今後の見通しをお伺いいたします。

上符商工労働部長  私からは、雇用対策のうち、成長分野における雇用の創出 の現状と今後の見通しについて、お答えをいたします。
 雇用創出の現状につきましては、平成11年の「事業所・ 企業統計調査報告」によりますと、本県の平成8年から平成11年の3年間の従業者数の伸び率は、全産業がトータルではマイナスとなります中、「児童福祉事業」は、約18%、「老人福祉事業等」 は、約19%と高い伸び率を示しており、「廃棄物処理業」 は、ほぼ横這いとなっているところでございます。     
 また、近年、例えば子育てサービスの分野では、民間保育 施設を全国展開したり、高齢者ケアサービスの分野では、高齢者や障害者等を対象とした緊急通報システム、さらには、 環境サービスの分野では、資源ゴミの回収サービス、ゴミ焼却灰や廃プラスチック等のリサイクルサービスを展開するな ど、県の支援施策を活用して、活発な事業活動がなされており、雇用の創出につながる分野として、今後とも成長が期待 されているところでございます。
 このため、今後、国の「雇用創出型の構造改革」に基づく 対策の動向等も注視しながら、お示しの分野を含め「産業振興ビジョン21」に重点育成分野と位置づけた、新産業の育 成に向けて、人材育成や資金支援、研究開発支援、マーケティング支援などの諸施策を積極的に実施し、関係機関と緊密 に連携しながら、雇用創出に努めて参ります。


(2)企業誘致について

久保田  第2点、これまでの雇用創出の重要な施策であった企業誘致についてお伺いいたします。  
 本県の平成元年以降の誘致企業は基礎素材型産業を中心として180社、計画規模で約1万3900人の雇用を創出してきましたが、生産拠点が海外に移転する時代になり、企業誘致による雇用創出の見通しは、より一層厳しくなると予想されます。企業誘致どころか、誘致した企業が去っていく状況にもなりかねず、地域経済の衰退が一層進むことになります。企業誘致のありかたを抜本的に見直すべき時期にきており、例えば、岐阜県は情報産業立県という特色を明確にして企業誘致を進めており、本県も特色を打ち出す必要があるのではないかと考えますが、企業立地による雇用創出策の今後の展望と対策をお伺いいたします。

二井知事  まず、雇用対策のうち、企業立地についてのお尋ねであります。
 お示しがありましたように、企業の海外への移転や全国的な企業誘致活動の激化の中で、本県の企業誘致を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。このような中で、企業の誘致を実現をし、雇用の創出を図っていくためには、優先分野を明確にした戦略的な取り組みや、本県の特性を最大限に活かした取り組みが重要であると私も考えております。
 このため、「産業振興ビジョン21」において、本県産業の活性化の方向として重点的に取り組む4つの分野を掲げておりますが、とりわけ、企業誘致に当たりましては、「情報通信」、「環境」、「医療」関係企業の誘致や県内企業の新規投資を優先的に進めるとともに、本県の優れた特性である西日本の結節点という地理的な特性や高速交通網、やまぐち情報スーパーネットワークといった情報通信基盤などを最大限に活かして取り組んでおります。
 このような取り組みの結果として、環境関連分野では、県内企業の技術集積を活かした山口エコテック㈱の立地も得たところであり、また、最近、本県の地理的特性に着目をした流通業などからの引き合いも増加をいたしております。
 さらには、今年度、新たに創設をいたしました「企業誘致特別顧問」、企業経営のトップの方々を中心にお願いをしておるものでございますが、この特別顧問のご提言等も活かしながら、時宜を得た企業誘致戦略もこれから構築をしていきたい、戦略性を高めていく努力を更にしていきたいと考えております。
 私は、このような取り組みを効果的に進めるとともに、本県の優れた特性を内外の企業に一層アピールをし、また、既存企業の有する技術集積やノウハウ等をさらに引き出すことによって、一社でも多くの企業誘致や県内企業の新規投資を実現をして、県内雇用の創出を図っていきたいと考えております。


(3)農林水産業分野の雇用・就業機会の創出について

久保田  第3点、本県の地域特性を踏まえて、農山漁村地域においての基幹産業である農林水産業に雇用・就業機会の創出を図ることが得策と考え、当面の対策と中長期的対策をお伺いいたします。
 当面の取り組みとして、パート労働による新規参入者の積極的受け入れを検討してはいかがでしょうか。そのためには、職業訓練のプログラムで基礎的な技術が取得できるようにして、農林水産業の可能性を幅広く知ってもらうとともに、農林水産業における求人情報を積極的に発信することが必要と考えます。農林漁家が特別に労働力を必要とする時期は生産物によってそれぞれ異なるので、業種別、品種別、地域別の全県の求人データを集め、ハローワークにだすといったことなどが考えられますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、中長期的取り組みについてお伺いいたします。農林水産業を取り巻く現状は大変きびしく、その就業者数は、1990年には76,679人、95年には68,975人、2010年の推計では、46,500人と、大幅に減少します。さらにこれらの中から、雇用者数でみれば、90年には6,252人、95年では、4,742人、2010年の推計では3,720人といった厳しい状況です。このペースでいけば、第1次産業の担い手が山口県からいなくなる時代が到来する恐れがあります。三方を海で囲まれ、自然環境に恵まれていながら、第1次産業をこのまま衰退の方向にもたらすべきではなく、むしろ本県の地域経済の重要な柱として見直し、中長期的施策として、雇用・就業の機会が広がっていくような取り組みが必要と考えます。
 たとえば、農業においては、生産現場の集約化、法人化の促進とともに、農業の新しい価値の創造が求められると思います。近年の消費者ニーズとしては、健康、安全、安心志向が高まっており、地域で生産される新鮮な有機農産物への需要が増大していることから、環境にやさしい農業生産を行うエコファーマーの育成を急ぎ、循環型農業の確立・拡大を図るべきと考えます。林業においては、県土の7割が林野であることから、間伐促進による森林の再生はもとより里山文化を創造する事業を総合的に実施し、エコツーリズム・グリーンツーリズムへつなげていってはいかがでしょうか。また、本県では今年度、森林バイオマスの研究がスタートしましたが、これを活用してエネルギー供給産業を育成することなどが考えられますが、ご所見をお伺いたします。

原田農林部長  次に、農林水産業の雇用・就業対策について、私のほうから、2点のお尋ねにお答えいたします。
 ①まず、当面の雇用・就業対策についてでありますが、県といたしましては、これまで、ハローワークや関係団体等と連携しながら、規模の大きな施設園芸、畜産などの農業経営や森林組合の作業班に対して、その実態に合わせたパート労働者の確保を支援するとともに、果樹産地に対しては、繁忙期におけるパート労働者を近隣の都市部から募集する活動を支援するなど、経営規模、作目、地域の実態に合わせて様々なパート労働者の確保に努めてきたところであります。
 今後におきましては、パート労働者を希望する経営や産地などの情報を、農協のヘルパーセンターや森林組合などに集約し、これまでのハローワークとの連携を一層強化しながら、総合的に斡旋、調整する仕組みについても検討していくこととしております。
 なお、職業訓練プログラムにつきましては、すでに実施しております「やまぐちホリディ営農塾」「林業フレックス作業員研修」「漁業おもしろ塾」などを活用しながら、基礎的な技術の習得ができるよう、引き続き努めていく考えであります。
 ②次に、中長期的な雇用・就業対策についてでありますが、 まずは、農林水産業に夢や希望を持った方々が、経験の有無や年齢に係わらず、一人でも多く就業できますよう、全国に先駆けて、住宅の斡旋や技術習得のための実地研修等に取り組んできたところであり、今後におきましては、こうした取組みに加えて、経営の法人化や生産の組織化を促進し、これら法人等への就業希望者に対しましても総合的な支援を実施するなど、農林水産業の新規就業対策をこれまで以上に充実していく考えであります。
 また、本年度から新たに認定制度を設けております、循環型栽培技術に取り組むエコファーマーを積極的に育成するとともに、農林水産業・農山漁村の多様な資源を活かした直売施設、体験交流施設、滞在施設を計画的に整備するなど、農林水産業と環境や観光を一体化したグリーンツーリズム、ブルーツーリズムなどの展開を通じて、雇用・就業の機会の拡大に努めていく考えであります。
 なお、バイオマスエネルギーにつきましては、本年度、検討に着手したところであり、今後、検討の推移を見極めながら、山村地域における新たな資源循環型産業の創出を目指していくこととしております。

久保田 (再質問)  ハローワークと連携してやってきた、一層強化するとのご答弁でしたが、先日、宇部のハローワークを訪れたところ、若い人から中高年まで幅広い世代の男女であふれていました。所長さんといろいろお話をしましたところ、農林水産業についてはまず情報がない、と言われました。それから私自身、ちゃんと一階に降りてファイルを見ました。農林業のファイルはあるのですが、そこに入っていたのは植木職人と動物飼育員というのがあるだけでした。これまでも、連携してやってきたということですが、私が見る限り、なかなか十分ではないように思います。
 先日、新聞報道されたJA豊関豊浦営農経済支部というところが、豊浦アグリサポートセンターを設置しました。県内初の試みということで、一般の人にパートで就農してもらうということで、農家でパートをしたい希望者は、この豊浦アグリサポートセンターにある雇用登録申込書に、希望する品目や時期、時間等などを記入し、掲示板に貼るという、農繁期で人手が必要な農家や農産物部会からも作業内容や必要賃金、時給などを書いた求人登録申込書を集めて求人する。お互い条件が合えば、契約を結んでもらう。都市と農村の交流事業にもつなげたいという、県内初めての取組ということですが、やはり、具体的にこのような形を進めていかないとと思います。これまでもやってきているというところの現状がちよっと見えにくいので、それについて、答弁をお伺いします。
 また、昨年3月に策定された本県の雇用基本計画には、「地域雇用対策として、農林水産業の振興や地域資源を活用した各種産業の振興などによる新たな雇用・就業機会の創出に向けた取組みを支援する」とされていますが、どのような支援をされてきたのか、お伺いいたします。昨日のご答弁では、これから雇用促進のための新たな計画づくりをされるとのことでしたが、農林水産業を雇用・就業の機会とするためのより一層の支援を打ち出していただきたく思います。

原田農林部長  私の方からは、ハローワークと連携を図っているが実態が見えない、という御指摘についてお答えをしたいと思います。 私の記憶によりますと、事例を申し上げますと、徳山市の須金なし生産組合なり、それから阿東町の徳佐リンゴ組合なり、これはハローワークに応募を出しましたけれども、実際は応募がなかったというような次第でございますし、田万川町の平山台は今募集中でございます。
 それから先ほど申し上げました、農協のヘルパーセンターは、山口美祢農協につくっておりまして、秋芳なし生産組合がこれを利用しまして、ハローワークに出向きまして、賃金設定、傷害保険、募集方法などを協議しまして、その結果出来た募集要領で、ハローワーク等で募集をしているということで、この辺りを農林事務所や秋芳町が、支援しているというような実態がございます。
 お示しの豊関農協等の事例もございますから、そういうものをきちんとこれからネットワークしまして、さらにこれから強化していきたい。こういうことでございます。
 雇用促進計画に関連するご質問にお答えします。県といたしましては、雇用の中長期対策として、産業振興ビジョン21に基づき、雇用の創出につながる創業・起業化・新事業展開、さらには優良企業の誘致を強力に推進いたしますとともに、本県の実情に即した就職支援や能力開発支援等の対策を推進していくため、その基本となります「山口県雇用促進計画」を策定することとしておりますが、この計画に沿いまして、農林部をはじめ各部局の産業施策と相まった雇用対策を効果的、総合的に推進してまいります。

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2.行政改革について

久保田  質問の第2は、行政改革についてです。
 急速に変化する社会状勢に対応し、増大する県民ニーズを的確に捉え、県政の発展につなげていくためには、行政運営全般について絶えず点検し、見直していかなければなりませんが、本県では、昭和54年度の第1次行政改革からスタートして、3次にわたって行政改革に取り組んできました。現在、「新たな行政改革の指針」の策定作業が進められており、先般、その骨子案が公表されたところです。そこで、以下3点についてお伺いいたします。

(1)環境マネジメントシステムの活用について

久保田  第1点、環境マネジメントシステムの活用についてです。
 長期にわたる不況により税収増への期待はできず、平成13年度末には、県債残高が1兆円を超え、県債発行の抑制は不可欠といった大変厳しい財政状況の中、多様化する県民ニーズへ対応していくための財源確保は重要課題です。これまでも事業評価制度の導入や定員の適性化などによる内部経費節減の努力がなされてきましたが、今日、より一層の努力が求められていると考えます。そこで、現在進められている県庁エコオフィスやISO14001の取組みを、経費節減による歳出削減と新たな財源捻出のための環境マネジメントとして明確化させるべきではないかと考えます。
 平成12年度の電気・ガス、コピー用紙の削減によって、平成8年を基準にして、約6,600万円の節減となっています。平成10年度から平成12年度末までの経費節減累計は、約1億6,200万円です。現状では、環境目標の数値しか示されていないため、このような経費節減効果がみえてきません。本県では、今年度から環境ISO14001が本格的に導入されていますが、本来、環境ISO14001のシステムは、環境負荷の改善や事故の未然防止だけでなく、電気料金などのコスト軽減の直接的効果や職員の意識改革、事務の改善、職場環境の改善などの間接的効果があり、まさに行財政改革につながるものです。環境マネジメントシステムを環境目標値に留めず、経費削減目標値も提示し、行財政改革のひとつの柱として、環境と経営が両立する環境経営の手法を導入すべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

小倉環境生活部長  まず、環境マネジメントシステムの活用についてのお尋ねでありますが、ISO14001に基づく環境マネジメントシステムは、事業活動に伴う環境への影響を継続的に改善するための管理システムであり、環境負荷の低減や環境保全・創造施策の推進を目的といたしております。
 この環境マネジメントシステムの運用において、事務・事業における省資源・省エネルギーなどエコ・オフィス活動の結果として、経費節減効果が間接的に得られますが、例えば、ゼロエミッションの推進や低公害車の導入など、その目標を達成するためには経費を要するという側面もあります。
 このようなことから、事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を、可能な限り把握・分析するなど、環境経営の考え方は、環境マネジメントシステムを効果的に運用するため有効なものであると認識しております。
 なお、このような手法は行財政改革にも繋がる面もありますが、ISOの取組は着手したばかりであり、この実績を見ながら、経費削減目標値の設定をも含め十分検証して参りたいと考えております。
 県といたしましては、今後、環境マネジメントシステムの取組の中で費用対効果の評価などの環境経営の視点も取り入れ、一層の継続的改善が図られるよう努めてまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  三重県では、平成10年度からエコオフィスプランを策定し取組み、平成11年度には環境ISOを取得、平成12年度から県庁全体で環境負荷低減に取組んでいます。環境ISOのシステムを入れてからは、電気の省エネがそれまで精一杯やっても2%や3%程度しかできなかったのが、20%に達し、節水でも3%程度しかできなかったのが、30%になっており、結局、省エネ、省資源が進み、平成12年度にはすべての項目において環境負荷削減目標を達成し、県庁全体で、平成10年度対比トータルで約6億1000万円の節減効果をあげています。山口県では、平成13年度から環境ISOシステムがスタートしましたので、これからですが、環境負荷低減が、経費節減効果につながることがみえる取組みを求めたいと思います。
 環境先進県をめざし、きらら博でもごみゼロへのチャレンジをしたわけですから、本県の行革の独自性として、環境マネジメントの活用を打ち出し、環境問題の解決と経費削減を同時に実現するモデルを示してはいかがでしょうか。
 そこで、山口県行政改革推進委員会にぜひこの課題を出していただいて、ご検討していただきたいと思います。お尋ねいたします。

小倉環境生活部長  まず最初に、環境マネジメントシステムについてでありますが、現在策定中の行財政改革の指針の中にISO14001の環境マネジメントシステムを位置づける考えはないかということでございますが、このISOの14001の運用におきましては、経費の節減、職員の意識改革、事務の改善など、行財政改革の趣旨等にも繋がる面もありますので、今後、ISOの取組の実績も検証しながら、指針の中における取組の一つとして、関係部局とも協議、検討してまいりたいと考えております。


(2)公設試験研究機関の活性化について

久保田  第2点、公設試験研究機関の活性化についてです。
 政府は今年4月、中央省庁再編の目玉として、57の独立行政法人を設立し、企業会計の適用や外部の有識者による業績評価などによって業務を効率化できるとしていますが、先日、総務省が発表したところによりますと、地方自治体での独立行政法人の導入についても、具体的な検討を始め、来年の夏までには、結論がまとめられることになりました。大阪府では、すでに10年後を目途に独立行政法人化を検討することを発表しています。
 本県には、産業技術センター、環境保健研究センター、農業試験場、林業指導センター、畜産試験場、水産研究センターの6つの試験研究機関があり、県政の方針にそって、それぞれ試験研究が進められてきています。平成11年度には、行政改革の一環として、主として、組織の見直しが行われていますが、今日、社会の変化は激しく、科学技術の進展速度は速く、経済競争の基礎としての科学技術の振興は今や地域においても重要課題となり、積極的な政策展開が求められています。公設の試験研究機関は、研究資源の有効活用によって効率的な組織運営体制を築き、今後ますます激化する地域間競争に対応できる研究や技術開発力を確立して県政発展につなげるべき使命があると考えます。
 そこで、まず、本県の6つの公設試験研究機関についての評価をお示しいただくとともに、今後のありかたについてお伺いいたします。
 次に、高いレベルの研究を行うためには設備などの充実とともに、人材の育成が不可欠ですが、研究員の研究開発能力向上のための取り組みについてお伺いいたします。
 さらに、県民ニーズに合致し、県民の福祉向上や県政振興につながる適切な研究課題の選定とその管理を行うためには、外部評価を基本とする研究評価の実施とその結果を翌年度の予算編成に反映させるシステムの運用が効果的と考えます。すでにいくつかの機関では、研究評価システムの導入が始められていますが、県民に開かれた公正で透明性の高い研究評価システムとしてはまだ定着しているとは言えず、研究課題の事前、中間、事後評価を行う外部評価システムの本格的運用が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

藤井総務部長  最初に、公設試験研究機関の活性化について3点のお尋ねであります。
 まず、本県の6つの公設試験研究機関についての評価と今後のあり方についてでありますが、各部にわたりますので、とりまとめましたものを、私からお答えいたします。
 まず、産業技術センターでありますが、これまでの研究成果としては、特許保有件数が全国第3位の51件で、そのうち「介護用全身シャワー浴装置」など18件の特許を企業が活用しており、県内中小企業の技術力強化に成果をあげているところです。今後は、県内中小企業の競争力ある新製品・新技術の開発支援が重要でありますことから、市場ニーズの高い「福祉・医療」、「環境」、「情報通信」の3分野を中心に、県内企業の事業化に結びつく研究開発に積極的に取り組むことが必要と考えております。
 次に、環境保健研究センターですが、フグ毒の研究や光化学オキシダントに関する研究など、公衆衛生や環境の保全に成果をあげているところです。今後は、本県の環境保健分野の科学的・技術的な拠点として、特に、ダイオキシンなど新たな規制課題に的確に対応していくことが重要と考えております。
 次に、農林関係の3つの試験場でありますが、「はなっこりー」など本県オリジナル品種の育成による多彩な産地づくりや、本県の固有品種であります黒柏を利用した「山口地どり」の開発によるブランドの確立、さらにはマツクイムシ抵抗性品種の開発などを通じた森林の保全など、それぞれが特徴を持った研究開発の成果をあげているところです。今後は、国内外の産地間競争の激化や、農林業者、消費者の様々なニーズに対応することができますよう、沿岸部から中山間部までの山口県の多様な自然条件を生かしながら、独自品種や循環型技術の開発などの特色ある研究に取り組むことが重要と考えております。
 次に、水産研究センターですが、トラフグ放流技術や加工新製品の開発など、漁業関係者のニーズに対応した研究開発を進めてきたところであります。今後は、本格的な200海里時代の到来に伴い、本県の重要魚種でありますトラフグ、アマダイなどの資源回復等、一層専門化、多様化する研究課題に取り組むことが重要と考えております。
 県といたしましては、今後とも、それぞれの試験研究機関が、社会経済情勢の変化や科学技術の進展に対応し、基礎研究を中心とした国や大学等の試験研究機関と連携しながら、地域の産業、生産者等のニーズに沿った効果的な技術支援や研究開発を進めるなど、地域に密着した試験研究機関としての役割を十分果たすことができますよう、新しい研究課題へのチャレンジや研究開発の効率化などに、積極的に取り組んでまいります。
 次に、研究員の研究開発能力向上のための取組についてであります。
 急速に進展する技術革新に対応し、多様化する研究ニーズに応えていくためには、研究員本人の自主的かつ主体的な能力開発を促進し、それを支援することが重要であります。
 このため、より幅広い研究課題への関心を高め、分野の異なる共同研究にも柔軟に対応できる組織へ改善するなど自己啓発を促進する環境づくりを行うとともに、試験研究機関内部での研修の実施、大学、公的研究機関への研修派遣や交流等によりまして、必要な専門知識や技術の修得を支援し、今後とも研究員の能力向上に努めてまいります。
 次に、研究課題の外部評価システムについてであります。
 現在、産業技術センター、農業試験場、畜産試験場におきましては、産・学・官からなります評価組織を設置し、研究テーマ設定に当たっての事前評価や中間、事後評価等を実施しているところであります。また、水産研究センターにおきましても評価組織に消費者を加えまして試行するなど、各機関の実情に応じた評価システムで研究課題の評価を行っているところであります。
 お示しのように研究の外部評価は、地域や県民ニーズを踏まえた研究開発を進める上で重要でありますから、今後とも、各試験研究機関で行っております現在の研究評価方法を点検しながら、より適切な外部評価システムの構築に努めてまいります。

久保田(再質問)  先程のご答弁では十分な成果をあげているとのことですが、厳しい社会環境の中にあっては現状に満足することなく、たえず、見直しが求められていると思います。エレクトロニクス大手各社が、先日、発表したところによりますと、IT不況の逆風の中で業績の下方修正やリストラの実施はしても、研究開発は減速させず、得意分野を強化する方針とのことです。製品の複雑化に伴い、研究分野が材料開発や加工技術からシステム、サービス、バイオの領域に拡大したことから、研究開発の「選択と集中」を加速させるとともに、社内だけで研究して足りる状況ではなく、産学連携を本格化させる動きとなっています。
 気になるのは、官がはいっていないこと、産官学連携をいっているのは官だけではないのか、すでに取り残されてはいないのかと案ずるところです。
 先般、視察にいった岐阜県では、従来の各部局縦割り型試験研究体制のもとで、18あった県の試験研究機関を一元的に統括し、地域産業に貢献する「岐阜県科学技術振興センター」をすでに平成8年4月に発足させています。
 三重県では、8つあった公設試験研究機関の横断的連携を強化するために、平成9年度に統合して「三重県科学技術振興センター」を設置しています。これによって、研究機能の総合的な強化を進めています。
 行政改革ということで、一律の縮小や緊縮の方向に向かうのではなく、他県で進められている縦割り型試験研究体制を見直すことも必要ではないでしょうか。公設試験研究機関のありかたを調査検討する会を設置し、総合的な検討を図るべきと考えますが、ご見解をお伺いします。

藤井総務部長  公設試験研究機関の横断的な取組、連携強化についてでございますけれども、本県におきましては、6つの試験研究機関の連携によりまして、研究開発を促進するために、6つの試験研究機関で構成いたします「山口県試験研究機関技術交流協議会」というのを設けております。その場で検討しながら、共同研究事業、それから機器の共同利用なども努めているところでございます。
 また、平成11年度に試験研究機関の見直しを行いまして、その際に、各試験研究機関に共通しております食品部門、これにつきましては、産業技術センター内に「食品共同研究センター」を設置いたしまして、食品部門における共同研究開発事業の効果的な推進を図っているところでございます。
 今後とも、この、先程申し上げました技術交流協議会を中心にしながら、産学官の連携、また各試験研究機関の連携の強化をより一層図りまして、創意工夫による、その効率的な運営、そしてニーズに沿った研究開発の検討を行いながら、積極的に取り組んでまいりたい思っております。


(3)事務事業の見直しについて

久保田  第3点、事務事業の見直しについてです。
 行政改革の担い手は、県庁職員のひとりひとりであり、改革を前進させるも後退させるも職員の意欲と主体性にかかっていると言えます。質の高い行政サービスを効率的により速く提供できる県庁を実現し、県庁が変わったと県民が実感できる改革としなければなりません。行政が行っている事務や事業を総称して、事務事業と呼び、事務事業の見直しは行政改革の基本となるものです。すでに多くの自治体で事務事業を評価する制度が導入されており、本県でも平成11年度から事業評価制度を導入し、事業の見なおしを通じて行財政運営の効率化に取組んできていますが、導入から3年目を迎え、制度上改善すべき課題もでてきていると思われます。これまでの取り組みの検証ととともに、その評価機能の充実に向けた新しい評価システムについてご所見をお伺いいたします

藤井総務部長  次に、事務事業の見直しについてのお尋ねであります。
 厳しい財政状況の中、限られた財源を効率的に活用していくためには、必要性や緊急性等の観点から、事業を評価し、その結果を積極的に事業の見直しに反映させていくことが重要であります。
 このため、一昨年、事業評価制度を導入して以来、事業評価を活用した予算編成に取り組みまして、この2年間で、196事業の休廃止や見直しを行い、一般財源で18億円を捻出するなど、成果を得ているところであります。
 また、事業評価制度の充実につきましては、これまでも評価対象事業の拡大や、県政モニター制度を活用した県民の方々の意見の反映など、制度の改善に努めてきたところであります。本年度におきましても、施策目的に応じて、より分かりやすい体系的な分析を行うために、個別の事業単位でお示ししておりました事業評価を、施策目的ごとの事業群に集約した形で、県民の方々にお示しするなど、評価システムの更なる充実を図ることといたしております。
 本年度の事業評価につきましては、近く中間取りまとめを行うこととしております。まとまり次第、公表いたします。

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3.教育問題について

久保田  質問の第3は、教育問題についてですが、3点お伺いいたします。

(1)不登校対策について

久保田  第1点、不登校対策についてお伺いいたします。
 文部科学省の調査によりますと、2000年度の不登校の小中学生は、過去最高の約13万4千人に達し、少子化で児童・生徒が減少する中、前年度より3.1%増えており、過去最高をまたもや更新しました。これは、小学校では、279人にひとりの割合、中学校では、38人にひとりとほぼ1クラスにひとりが不登校といった計算になります。本県においても、小中学校合わせて1,564人となっており、増加傾向は止まらず、現行の調査が始まった92年以来の最高となり、人数で言えば、倍となっています。不登校が問題になって、すでに四半世紀近くたっていますが、いまだに解決の方向性が見えず、それどころか、増加の一途をたどるということは、この問題への対応にさらなる努力が求められていることではないでしょうか。
 登校児童生徒を学校にもどすことを原則として、スクールカウンセラーの配置などによる相談体制の整備を進めています。本県においても、同様に進められており、さらに、スクールサポートスタッフを教育事務所などに配置して対策をとっています。しかし、相談や指導を受けた不登校児童生徒は、平成12年度674人に過ぎず、不登校児全体の半分にもいっていません。しかも相談や指導を受けたが、問題が解決され、児童生徒が救済されたかどうかは不明と言った状況で、ただ話しを聞くだけといった実態もあるように思われます。さらに不登校児童生徒の受け入れ機関である適応指導教室の県内開設状況は、7市5町にとどまっています。しかもこの適応指導教室に通っている不登校の児童生徒数は、全体の1割程度であり、この中から学校復帰もしくはその状態に近づいた人数は、さらに減少します。不登校から引きこもり、学習意欲、就職意欲の喪失といた負の連鎖からぬけだせない状況に陥りがちではないでしょうか。不登校の児童生徒は一体どこでなにをしているのでしょうか。まずは、適応指導教室の開設地域を増やし、受け入れ体制の充実を図るとともに、学校復帰に向けて関係者のより一層の取り組み強化が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 国が初めて実施した不登校経験者の5年後の追跡調査の結果をみますと、不登校のきっかけは半数近くが「友人関係」、5人にひとりが「教師との関係」などと答えており、いじめなど学校での人間関係に起因するケースが大半であることが裏付けられました。さらに、不登校の時にどんな支援を望んでいたかについては、心理相談や学習指導などと並んで、技術や技能を身につける指導を望む生徒が四分の一近くを占めています。本来、すべての不登校児を学校に戻すべきですが、このような調査結果を見ますと、学校になじめない子供が一定の割合で存在することも現実として認めざるをえず、学校を補完する場を設けていく必要があると考えます。例えば、農村留学制度の積極的活用や日本にも広がってきているフリースクールへの公的支援などを行うことで、不登校児の新たな人間関係の出会いの場づくりあるいは、居場所づくりを促進してはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。

牛見教育長  教育に関する数点のお尋ねにお答え申し上げます。
 まず、はじめに、不登校についてのお尋ねでございます。
 ①この適応指導教室等の増設についてでございますが、現在、12市町で開設をしている学校復帰を目的とした適応指導教室につきましては、個々の不登校児童生徒の自立を促し、ゆとりをもって学校復帰をサポートする役割をもっておりまして、その成果に大きく期待をいたしますとともに、県教委として、その活動に対して支援を行っているところであります。
 加えて、未設置の市町村に対しましては、適応指導教室間の情報交換等を行うスクーリング・サポート協議会へ参加を要請するなどいたしまして、適応指導教室の設置に向けて、働きかけをしているところでございます。県教委といたしましては、今後とも様々な機会を通して、できるだけ多くの市町村で設置されるよう指導して参りたいと思っております。
 ②次に、学校復帰に向けた関係者の取組みについてでございます。
 このことにつきましては、まず何よりも学校が、一人一人の児童生徒や保護者との信頼関係を基盤とした教育相談体制の充実を図ることが重要であり、これまでも各学校におきまして、積極的に取り組みをすすめてきたところであります。
 しかしながら、不登校の背景は複雑であり、学校における対応には限界があります。そうしたことから、学校復帰を果たすためには、適応指導教室をはじめ児童相談所等、関係機関と、より密接に連携を図る必要がございます。このため、今後とも教育事務所長会議等、あらゆる機会を通じまして、連携がさらに深まるよう指導してまいりたいと考えております。
 ③次に、不登校児の出会いの場づくり、居場所づくりについてでございます。
 不登校児童生徒が、学校関係者以外の新たな人と出会い、安心して過ごせる心の居場所ができることは、社会性を伸ばし、豊かな人間性を培うこととなり、学校復帰にとって重要なことと考えております。
 お示しのいわゆる農村留学制度は、本郷村、防府市、萩市で実施をされておりますが、その中で多くの人々とのふれあいを通して、生きる力を身に付けており、不登校対策としても有効であると思われますので、その活用について研究をしてまいりたいと考えております。
 また、フリースクールは、民間施設として、県内に数か所開設をされておりますが、文部科学省の通知やガイドラインに沿っているフリースクールへの通所につきましては、出席扱いにするなど側面的に支援をしていくこととしております。今後とも、不登校児童生徒が、社会性と個性を培い、心豊かな生活を送ることができ、一人一人が、自らの目標に前向きに取り組んでいけるよう支援をしてまいりたいと考えております。

久保田(要望)  不登校児の問題について
 先日のある新聞記事を紹介いたします。「私の息子は中学3年生。小学3年の秋からほとんど行っておらず、義務教育最後の学年となってしまった。学校に行かなくなると、必然的に家にいる生活となる。教育委員会は公の施設を紹介する、しかし、そこで過ごせる子供はほんの一握りで、圧倒的多数の子供たちは家で過ごしている。息子もほとんどを家で過ごしてきたが、ここ1年半は昼間の塾に通っている。居場所を見つけられた子供はいいが、多くの子供たちは悩み、苦しんでいる。親も教師も、子供の「内なる声」を聞き取って欲しい」。こういった声をしっかり受け止めなければなりません。
 適応指導教室の開設を市町村に働きかけるだけでなく、開設されている市町でも、利用状況が極めて悪い、そして、学校復帰につながりにくいといった現状からすれば、その運営のありかたの改善やプログラムの見なおしも、検討すべきではないでしょうか。
 すべての不登校児が相談や指導を受けられるように最大の努力が求められますし、相談機能も、ただ話しを聞くだけではなく、課題が解決され、救済され、学校にもどれることが重要です。
 義務教育課程であるだけに、関係機関が連携しての対応が求められます。家庭が崩壊している場合の対応、本人の問題、友人や教師といった学校の問題の場合の対応など、それぞれケーススタデイを深め、福祉、医療関係者、民間の支援機関も活用しての問題解決の取組みが必要です。
 県教委のより積極的な取組みを強く要望いたします。


(2)障害児の就学問題について

久保田  第2点、障害児の就学問題についてお伺いいたします。
 文部科学省は、本年1月、「21世紀の特殊教育の在り方」という報告書を出しましたが、その中で、障害の程度に関する基準及び就学手続きの見直しについて、医学・科学技術などの進歩を踏まえ、教育的、心理学的、医学的な観点から見直すこととしており、また、市町村教育委員会が児童生徒の障害の種類・程度・小中学校の施設・設備の状況など総合的な観点から判断し、小中学校において適切に教育を行うことができる合理的な理由がある特別な場合には、盲・聾・養護学校に就学すべき児童生徒であっても小中学校に就学させることができるよう就学手続きを見直すこととしています。学校は子供達のためにあり、子供は子供達の中にあって切磋琢磨され、成長していくものです。
 心身に障害のある子供たちも例外ではなく、むしろより一層地域との強いつながりを必要とし、身近な人々に見守られながら地域の子供たちとともに安心して学び遊べる環境が必要と考えます。本県の障害児学級新設基準は、3人からとなっていますが、少子化が急速に進む中、少数である障害児にとって、これはとても厳しい枠です。自分の校区に3人の障害児が集められないがために、新たに障害児学級が作ってもらえず、医学的、教育的に校区の小中学校に就学可能でありながらも、希望しない校区へ就学するケースもあります。本県教育目標である「ひとりひとりの個性や特性を伸ばす教育」を地域で受ける権利について、障害児にも保障していただきたく思います。したがって、障害児学級は、ひとりからでも新設できるようにすべきであり、障害の多様化・重度化に見合う教員の加配及び介助員の配置を必要とすべきと思いますが、ご所見をお伺いいたします。
 また、通常学級に在籍する障害児に対して、保護者がともに通学し付き添うことを求められる例があったり、現状の制度では、障害児学級に在籍する学習障害(LD)や、注意欠陥多動性障害(ADHD)、情緒障害などの児童生徒が通級指導教室「ことばの教室」に通えないといった課題もあり、障害児の教育環境の改善が求められますが、ご所見をお伺いいたします。
 さらに、近年、両親ともに仕事をもつ家庭が珍しくなくなり、障害児のいる家庭も例外ではありません。地域の学校や養護学校などに通う障害児が、地域の学童保育を利用できるように県教委として積極的支援を市町村にして頂きたく思いますが、ご所見をお伺いいたします。

牛見教育長  次に、障害児の就学問題について、数点のお尋ねにお答えします。
 ①まず、特殊学級の新設基準についてのお尋ねであります。
 本県におきましては、特殊学級を新たに設置する際には、学級集団としての教育効果などの観点から、原則として3人以上の在籍を基準としているところでありますが、これまで、通学困難などの特別な事情がある場合には1人でも設置するよう改善を図り、市町村教育委員会と協議をしながら柔軟な対応に努めてきたところでございます。
 今後とも、市町村教委との連携を図りながら、引き続き、その対応に努めてまいりたいと考えております。
 ②③次に、特殊学級及び通常の学級における障害児への人的支援についてのお尋ねであります。
 本県では、情緒障害学級などの指導の困難性の高い特殊学級に対しまして、県独自の制度として、学級担任とは別に教員を配置しているところであり、また、国に対しましては、障害等により配慮を要する児童生徒の支援について、都道府県教育長協議会等を通じ、要望しているところであります。
 お尋ねの、特殊学級への教員加配の充実及び介助員の配置や、通常の学級に在籍する障害児の保護者の付き添いにつきましては、お示しの「21世紀の特殊教育の在り方について」の提言を踏まえまして、現在、健康福祉部等の関係機関を交えたチームを編成しまして、研究をしているところであります。
 今後とも、国の検討状況を見守りながら、必要に応じて国に要望をしてまいりたいと考えております。
 ④次に、通級による指導についてのお尋ねであります。
 御案内のように、「通級による指導」は、言語障害、情緒障害、弱視、難聴などの軽度の障害があり、通常の学校に在籍している子どもを対象としたものでございます。
 お示しのように、特殊学級に在籍している児童生徒につきましては、小集団もしくは個別の指導ができることから、制度上通級による指導の対象とはなっておりません。
 しかし、特殊学級に在籍している学習障害などの児童生徒でことばの指導が必要な子どもにつきましては、ことばの指導についての専門性から、通級指導教室で指導を受けることは、障害の状況・状態によっては有効であると考えておりますので、今後とも特殊学級在籍の子どもが通級による指導を受けることができるよう教育環境の改善について、様々な機会を通して、国に働きかけてまいりたいと考えております。
 ⑤次に、障害のある子どもの学童保育についてのお尋ねであります。
 学童保育は、地域や家庭への子育て支援という意味から、県教委といたしましても、その必要性を十分認識をしているところであります。また、障害のある子とない子どもが共に交流するということは教育的な面からも有意義であると考えております。
 このため、県教委といたしましては、昨年12月に各特殊教育諸学校に対しまして、市町村等の学童保育を側面的に支援するため、施設設備の利用が図られるよう通知をしたところであります。
 今後さらに、県の福祉担当部局と緊密な連携を取りながら、障害のある子どもの指導についてのノウハウを提供するなど、引き続き支援を行ってまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  障害児学級をひとりからでも開設できるように柔軟に対応していきたいとのご答弁を心強く思います。ぜひ、市町村へその趣旨の徹底を図っていただきたく思います。
 同じことを、障害児の学童保育について検討頂きたく思います。
 現在、障害児の学童保育は、3人の障害児で1人の補助が配置される制度となっており、県内で設置されているのは、3市1町の8クラブ、27人となっています。この基準にみたないところでも、受け入れているところが18クラブあり、21人が利用しています。しかし、学童はどこも満杯で今年5月のデータによると県内待機児童は90人という現状で、補助がつかないひとり、ふたりの障害児を受け入れるゆとりはないのです。
 ひとりひとりの個性を活かす教育をめざす本県でありながら、障害児については、3人からでないと成立させない制度とは一体どういうことでしょう。この3人の根拠はどこにあるのでしょうか。
 障害児の学童保育の受け入れ促進のために、ぜひ、ひとりの障害児からの学童保育にも補助をつけて頂きたく思います。

佐久間健康福祉部長  児童クラブへの障害児の受入については、児童クラブ在籍児童のノーマライゼーションに根ざした児童の心の育成と障害児をもつ親が安心して子育てができる環境づくりを推進するため、県の単独事業であります「放課後児童交流ふれあい推進事業」により受け入れ態勢の準備を進めております。また、今年度新たに「児童クラブ生涯現役人材活用事業」を創設し、高齢者、主婦等を児童クラブにボランティア指導員として配置することにより、児童クラブの機能強化を図っているところであります。県としましては、今後とも、ご指摘がございましたように介護指導員の配置の状況をも把握しながら地域のニーズを踏まえ、これらの事業が効果的に実施され、障害児の放課後対策が促進されるよう、市町村に対して、必要な指導・支援を行って参りたいと考えております。


(3)学校教育における芸術文化活動について

久保田  第3点、学校教育における芸術文化活動についてお伺いいたします。
 県内の公立高校では、平成12年度でみますと、山口県高等学校文化連盟に加盟する文化部は、約250しかなく、運動部が約1,060あるのに比べて大変少なくなっています。さらに山口県高等学校総合文化祭への参加生徒数は、全高校生のわずか6%程度となっており、参加校も固定化してきています。心の教育の必要性が言われながら、「学校教育現場」では芸術文化の表現活動や創造活動が活発に行われているとはいえない状況にあります。これは、指導者不足が一因ではないかと考えられます。たとえば、ある学校の吹奏楽部では、コンクール出場し、立派な成績をおさめるほどレベルが高く、大変活発に活動していたにもかかわらず、指導をされていた先生が転勤になってしまったため、後任を引き受ける教師もなく、指導者がいないまま、部は解散となり、楽器も処分されてしまったという例があります。
 学校の文化活動を行政も地域ももっと応援すべきではないでしょうか。たとえば、学校の文化活動の指導者を教師にだけ委ねるのではなく、学校サポートバンク制度の利用などで、地域で活動されている民間の指導者を積極的に活用することも考えられます。また、民間の非営利の文化団体との連携や協力関係の構築も必要ではないでしょうか。さらに、本年度、文化庁事業で県内5つの中学校の文化部活動に指導者が派遣されていますが、このような事業を県事業としてもさらに拡大していただきたく思います。また、山口県高等学校総合文化祭も昭和54年の第1回からすでに20年以上が経過しており、その在り方を抜本的に見直し、再構築する時期にきていると思います。
 学校教育における芸術文化活動の活性化を図るための支援についてご所見をお伺いいたします。
 また、昨年6月の代表質問において、私は、子供達の豊かな心を育むために、公共の文化施設を活用して、優れた芸術文化にふれる機会を学校教育の中に十分取りこむことを提案したところ、教育長のご答弁では、「現状は決して十分ではない、今後、努力したい」とのことでしたが、その後どのような対応をされてきたのかお伺いいたします。

牛見教育長  次に学校教育における芸術文化活動にかかわる数点のお尋ねについてであります。
 ① まず、山口県高等学校総合文化祭についてであります。
 高等学校文化連盟との共催により開催しております総合文化祭は、高校生の文化活動における環境づくりを進める上で、極めて意義のあるものと捉えております。
 この文化祭は、本年で23回目を迎え、その実績については高い評価を得ているところでありますが、一方で、御指摘のような課題もありますことから、これからの活性化に向けまして、高等学校文化連盟と連携しながら、参加資格や開催方法、さらには新しい部門の創設など、様々な観点から検討を進めているところでございます。
 ② 次に、文化活動への指導者の派遣の拡大についてであります。
 お示しのとおり、民間の指導者を活用することは、文化部活動の活性化を図るうえで極めて有意義でありますことから、学校サポートバンク設置事業によりまして、地域の人材の活用に取り組んでいるところであります。その結果、芸術文化面で、本年度の活用は、これからの予定も含め、500回程度に上っているところであります。
 今後とも、民間の非営利文化団体との連携を進めるなどいたしまして、学校サポートバンクへの登録を働きかけ、本事業の充実を図るとともに、文化部活動指導者派遣事業の拡大について文化庁に働きかけをしていきたいと考えております。
 県教委といたしましても、平成18年度に本県で開催される国民文化祭も視野に入れ、学校における芸術文化活動の一層の活性化を図って参る考えであります。
 ③ 次に、公共の文化施設を活用しての芸術文化の鑑賞についてであります。
 豊かな感性を育み心の教育を推進する上で、公共の文化施設において、優れた芸術文化を鑑賞させることは、大変有意義なことであると考えています。
 こうした考え方に立ちまして、学校芸術文化ふれあい事業を、公共施設等で実施するよう、各市町村教育委員会や学校に働きかけをして参りました。
 その結果、公共文化施設の利用が、12年度は44公演中6公演であったものが、13年度は、これからの実施も含めまして13公演となりまして、かなりの増加がみられたところであります。
 また、シンフォニア岩国では、管内の中学生を対象としたオーケストラによる演奏会、秋吉台国際芸術村では、あらゆる年齢層の子ども達を対象に、楽器を題材としたワークショップやコンサートが行われております。
 今後とも、市町村や各学校の主体性を重視しながら、公共の文化施設での芸術鑑賞を働きかけるとともに、関係機関との連携を図り、こうした機会の提供に努めて参りたいと考えております。
 以上でございます。

久保田(再質問)  先日、テレビで放映されましたが、第21回全国高等学校クイズ選手権で、山口県立宇部高校が優勝しました。地方大会から勝ちぬき、堂々の全国制覇でした。クイズの甲子園と呼ばれ、高校生に人気のあるものですが、この参加資格は、同じ高校の3人で1チームということだけが条件だそうです。宇部校も正式な研究会があっての参加ではなかったと聞いています。現在、研究会の立ち上げ準備に奔走されているようです。
 山口県高等学校総合文化祭も同好会や個人資格での参加も認め、チャレンジする精神を養うことも、大学入試でも、最近では、一芸に秀でていることが評価されるところもでてきていることから、山口県高等学校総合文化祭をひとつの活躍の舞台として提供できればすばらしいと思います。
 高校生が一生懸命になっているものの発表の場となり、友人がでているということで、応援にかけつける、という場になればとも思います。
 山口県高等学校総合文化祭について、当事者である高校生にアンケートをとったり、ヒアリングをしたりして、そのあり方を検討してはいかがでしょうか。
 優れた芸術文化にふれる機会については、学校体育館ではなく、公共の音楽ホールを使用しての鑑賞が、平成12年度6公演だったのが、平成13年度に13公演に増えたとのこと、評価します。また、シンフォニア岩国と秋吉台芸術村での活動の説明がありましたが、ルネッサ長門ではなにもないのでしょうか。
 今後、新たな文化芸術振興のプラン作りをされることを昨日のご答弁で言われましたが、是非、公共の文化施設をフル稼働させて、子供達の文化芸術活動を支援できるように、教育との連携を位置付けていただきたく思います。

小倉環境生活部長  ルネッサながとにおける子どもの芸術文化鑑賞の参加等でございますが、ルネッサながとにおきましては2つの教室でやっておりまして、1つは「近松祭in長門」で狂言教室、これは小学生を対象に狂言の魅力や楽しみ方を紹介するワークショップでございます。もう1つは歌舞伎教室でございまして、これは、「かぶきはともだち」ということで、歌舞伎の魅力や楽しみ方を紹介する教室でございます。以上をやっておりまして、いずれにしましても子どもの芸術文化鑑賞の参加は大変上々でございますので、今後とも積極的に取り組んでいきたい。

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4.男女平等・共同参画社会の形成について

(1)体制整備と基本計画について

久保田  質問の第4は、男女平等・共同参画社会の形成についてお伺いいたします。
 先進工業国のなかでは、男女平等・共同参画社会形成に、もっとも遅れた日本ですが、21世紀を迎えて、ようやく、政治の主要テーマのひとつになってきたと言えます。山口県においても、昨年10月、男女共同参画推進条例を施行して以来、県庁内の推進体制の整備や県民のための相談センターの設置など具体的な取組みが進められてきました。現在、この条例にもとづく基本計画の策定作業が進められており、先般、審議会から基本計画策定にあたっての「基本的な方向」が答申されたところです。そこで、山口県男女共同参画推進条例第16条の規定により、今議会にはじめて提出された「男女共同参画の施策とその推進状況などに関する報告」を踏まえて、おたずねいたします。
 報告書を読みますと、本県の男女平等・共同参画が少しずつ進展してきていることがわかりますが、審議会委員などにおける女性委員の割合は、平成12年4月現在で19.9%246人にすぎず、本県では、ここ2,3年特に伸びが鈍化しており、平成11年度から19%台のままとなっていました。本年4月、ようやく20.1%になったような状況です。県職員の管理職にしめる割合についても、知事部局は平成9年度から4%台で推移、教育委員会についても、平成11年度から2%のままです。県レベルの民間団体などにおいても女性の役員はまだまだ少ない状況です。農林水産業における女性の割合も、ほとんど同様の状況ですが、農業委員は着実な増加をみせており、関係者の努力に敬意を表したいと思います。このような本県の状況をみますと、意思決定過程への女性の参画は、未だ十分とは言えず、格差是正のための積極的改善措置ポジテイブアクションの具体的内容を検討し、施策への反映と普及を図るべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

二井知事  男女共同参画に関する質問のうち、私からは、積極的改善措置の導入についてお答えいたします。
 男女が施策や方針の決定過程へ共に参画することは、男女共同参画推進条例においても、基本理念にその必要性が明記をされております。男女共同参画社会の形成を図っていく上での基盤となるものであると考えております。
 このため、県においては、審議会等委員への女性の積極的な登用を進め、先ほどご質問のなかでもありましたが、本年3月には目標の20%を達したところでありますが、今後とも一層の取組みを進めていくことを考えております。また、教育委員会、警察本部を含めた女性の職域拡大や管理職への登用等に、さらに努めてまいります。
 また、市町村に対しましては、積極的な取組みを支援するとともに、民間団体等に対しましても、農山漁村男女のパートナーシップ指標の策定による取組促進や雇用機会均等法等を踏まえた普及啓発活動などに努めているところでございます。
 また、施策等の立案及び決定への共同参画の促進につきましては、先般、男女共同参画審議会から答申を受けました、「基本計画策定に当たっての基本的考え方」におきましても、基本目標に掲げられております。今後、具体的な計画づくりを進めるに当たりましては、女性の参画の拡大への取組みが図られますように、審議会等委員への女性の参画はもちろんのこと、その他の分野についても、可能な限りの具体的内容を盛り込んだ積極的改善措置の導入についても検討してまいり、施策への反映と普及啓発が図られるよう努めていきたいと考えております。
 次に、男女共同参画の推進体制についてであります。
 本県におきましては、ただいま申しあげました男女共同参画推進条例の制定、男女共同参画課や男女共同参画相談センター等の創設など、男女共同参画推進の基盤が着実に整備をされたところであります。今後は、条例に基づき、基本計画を策定し、実行していくという重要な時期を迎えていると考えております。
 このために、男女共同参画審議会の機能を十分に活用するとともに、私が本部長をいたしております男女共同参画推進本部において、総合的な企画調整を図りながら、実効性のある計画を策定し、県庁内一丸となって各般にわたる施策を強力に推進をしていきたいと考えております。
 また、住民により身近な市町村における取組みへの積極的な支援はもちろん、男女共同参画推進連携会議等を通じまして、事業者・民間団体等との緊密な連携を図りながら、万全な推進体制を確保し、県民の皆様と一体となった取組みを進め、男女共同参画社会の実現に向けて、全力で取り組んでまいります。


(2)配偶者からの暴力防止、被害者保護に関する法律施行について

久保田  また、本県でも夫婦間の暴力は増加の一途であり、報告書に示された県の調査結果によると、8人に1人の女性が夫から身体的暴力を受けた経験をもっています。家庭内の行為であっても犯罪に該当する許されないものであり対策が急がれますが、配偶者からの暴力防止と被害者の保護を目的としたドメステイックバイオレンス防止法の10月13日からの施行にあたって、本県の体制整備と基本計画への位置付けをお伺いいたします。

小倉環境生活部長  次に、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」、いわゆるDV防止法の施行に当たっての2点のお尋ねであります。
 先ず、DV防止法の施行に向けた本県の体制整備についてであります。
 本県では、これまでも男女共同参画相談センターにおいて、関係機関との連携を図りながら、ドメスティック・バイオレンス等の被害者からの相談等に応じているところであり、また、DV防止法の施行に向け、当相談センターの一層のPRや相談員等の研修などを通じ、適切な対応が図られるよう努めているところであります。
 さらに、来年4月から同法に基づき、当相談センターに配偶者暴力相談支援センターとしての機能が付与されること等をも踏まえ、今後、一時保護機能も含めた一層の体制の確保に努めていきたいと考えております。
 また、被害者の迅速かつ適切な救済に当たっては、関係機関等とのネットワークによる対応が重要と考えており、市町村や、警察、福祉行政機関等との一層の連携体制の強化を図っていくことといたしております。
 次に、DVの防止に関する基本計画への位置付けについてでありますが、先般、山口県男女共同参画審議会から答申を受けました、「基本計画の策定に当たっての基本的考え方」におきまして、男女の人権の尊重の視点から、DV等男女間の暴力の根絶が重点項目の一つに掲げております。
 県としても、基本計画の策定に当たっては、DV等男女間の暴力の根絶を男女共同参画を推進するための重要な課題として位置づけ、相談体制の強化や被害者の保護・自立支援などの具体的な施策の充実を図っていきたいと考えております。


(3)女性副知事について

久保田  最後に女性副知事についてお伺いいたします。知事は、5年前、初めての知事選挙に出馬されるにあたって、女性副知事をおくことを公約にされましたが、知事が国からお招きされた大泉前副知事は、任期途中の3年2ヶ月でご退任されました。女性副知事の意義と成果をどのように総括されているのかお伺いいたします。また、条例に基づく基本計画を策定し、いよいよ実行していこうという重要なこの時期に、女性副知事を欠いて、男女平等・共同参画の推進をどのような体制で進めていかれようとしているのかお伺いいたします。

二井知事  次に、女性副知事の意義と成果についてのお尋ねであります。
 私は、21世紀の新しい県づくりを進めるに当たり、男女共同参画社会の実現に向けて、女性の視点や考え方を施策や方針決定の場に効果的に反映させることが重要であると考えまして、女性副知事を設置をいたしました。
 大泉副知事には、その趣旨をしっかりと受けとめていただいて、平成10年7月の就任以来、3年2か月にわたりまして、的確な判断力と抜群の行動力で、私の良き補佐役として県政の振興・発展のために、尽力をいただいたところであります。
 特に、「男女共同参画社会の実現」に向けての意識改革、その気運の醸成、さらには全国で3番目、地方では初となる「男女共同参画推進条例」の制定に強いリーダーシップを発揮していただくとともに、介護保険制度の円滑な導入とその着実な推進、さらには、「ごみゼロ社会づくり」に向けた施策展開や、これからの県づくりに重要な役割を担う県民活動の充実強化などに、熱意を持って取り組んでいただいたところであります。
 このように、大泉副知事には、本県の「男女共同参画社会の実現」をはじめ、環境生活、健康福祉などの分野において、方向付けや基礎固めをしっかりと行ってもらったと考えておりまして、高く評価をいたしております。

久保田  後任の女性副知事は必要ないとのご判断なのか、再度の確認をいたしたいと思います。

二井知事  私からは、女性副知事の問題についてお答えを申し上げたいと思います。
 先程、ご答弁を申し上げましたように、大泉副知事には、男女共同参画社会の実現をはじめ、様々な分野で大変いい方向付けや基礎固めをしていただいたと思っておりましたが、私はその上に立って、当面は私も男女共同参画推進本部長をしておりますから、是非頑張ってやっていきたいと思っております。

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