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山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

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2002年09月議会

[目次]

  • 1.行政改革・外郭団体の見直しについて
  • 2.環境問題について
  • 3.健康づくりと食品の安全確保について
  • 4.福祉サービスの第三者評価制度について
  • 5.商店街の活性化について
  • 6.教育問題について

1.行政改革・外郭団体の見直しについて

久保田  質問の第1は、行政改革・外郭団体の見直しについてです。
 外郭団体は、行政の行うべき分野を補完・代替・支援する役割を担ってきましたが、近年の社会経済環境の変化などを背景として、民間との適切な役割分担や経営などにおける様々な問題が生じるなど、団体のあり方が問われています。
 本年3月に策定された本県の新行政改革指針においても、改めて、外郭団体の見直しが掲げられ、それに基づく行動計画が6月に策定されたところです。これまでの行政改革において、外郭団体の意義・役割、業務運営、県の支援・関与のありかた等について、「外郭団体見直し実施計画」「外郭団体の運営の指導に関する指針」を策定し、効率的な業務運営を図る観点から見直しが進められ、平成7年4月現在、44団体あった公社・事業団などの外郭団体は統廃合が進められ、現在34とされています。内訳でみますと、県が全額出資している地方法人である「公社」は、山口県道路公社・山口県土地開発公社・山口県住宅供給公社の3つ、県が25%以上出資している団体は26、そのうち人的派遣までして支援をしている団体は11あります。
 団体の整理・統廃合が進められ、数の削減は進んでいることがわかりますが、そこに留まることなく、残された外郭団体それぞれにおいても、簡素で効率的な経営が行なわれ、県民へ質の高いサービスを提供できるように改革を進めることが求められています。
 行革行動計画では、外郭団体の見直しの視点として、団体の必要性の検証をして「統合・廃止をする」、「存続が必要な団体の総合的見通しをたてる」「県民に対する説明責任への十分な配慮が必要」といったことが示されていますが、これらの見直しの視点は基本であり、さらにこれに基づく具体的な評価項目が策定され、外郭団体ごとに検証がなされ、該当する項目については、その項目に合致する方向性で改革計画を策定するといったシステムが必要と考えます。
 たとえば、経営の健全性の検証は非常に重要であリ、それを評価する具体的項目としては、累積欠損金があるかないか、経常利益が赤字か否か、事業規模(収益)が5年前と比較して50%以上減少しているかいなか、県から交付された補助金や委託金などの50%以上を外部に再補助あるいは、再委託などしているか否か、著しく採算に問題があるか採算の見通しが不適切な事業を行っているか否か、団体の管理運営する施設の利用率が50%未満か否か、または減少している団体か否かなどが考えられます。
 しかし、本県の現状では、これらを知るためには、各団体が公表している決算書から拾って行かなければ把握できず、県民への説明責任が十分果たせているとはいえないと思います。今後、外郭団体の見直しを進めていく上で、評価項目方式による実態把握と検証、第三者機関の評価など県民にわかりやすい方法で進めて行くべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

ニ井知事  最初に、行政改革についてお答えをいたします。まず、外郭団体の見直しについてであります。
 県の外郭団体は、県業務の補完的事業や県からの受託事業を実施するなど、県行政の一翼を担っておりますが、社会経済情勢が大きく変化をし、行政が担うべき分野の見直しが求められております中、外郭団体のあり方につきましても、時代の変化に対応した見直しが必要になっております。
 本県では平成8年度から12年度にかけまして実施をいたしました第三次行政改革におきまして、お示しがありましたように類似団体の整理統合による団体の削減や、事務局の共通化、役員、出向職員の削減等を行い、一定の成果を挙げてきたものと考えております。
 しかしながら、外郭団体を取り巻く環境は、超低金利時代が続きます中での資産運用益の減少や、これまで公的部門が担ってまいりました分野への民間参入の流れなど大きく変化しつつあります。これまで以上に、それぞれの団体が置かれている実態に即した、適切な対応が求められております。
 このため、新たな行政改革指針におきまして、外郭団体の見直しを明確に位置づけますとともに、本年度の行政改革行動計画に見直しの実施を盛り込み、経営健全化の見通しなどについての団体の自己評価とその点検に、現在、鋭意取り組んでおります。
 今回の見直しに当たりましては、外郭団体の経営状況等に関する説明責任をより適切に果たすという観点からも、団体の業務内容や経営状況などをわかりやすく示す具体的な評価項目を設定し、その必要性や経営の健全性の検証を行いますとともに、行政改革推進委員会の意見や外部監査の結果等、第三者機関の評価も踏まえながら、経営改善計画の策定や、団体の統廃合も含めた見直しを進めてまいりたいと考えております。

久保田  また、外郭団体の統廃合をすすめていく上で、民間への業務委託、事業委託が増加していくことが予想されますが、新たな行革指針においても、民間委託の推進が掲げられており、行政の効率化や雇用の創出を図るために、今後、NPOや民間事業者への業務委託が一層促進されることが期待されます。それだけに民間委託においての公平性、透明性を図るための制度の確立が必要と考えます。実際に、平成14年に民間委託された業務の中には、委託先の決定が不透明と思われるものもありました。
 今後、民間への業務委託実施の判断基準や委託先決定の手法などについてのガイドラインを早急に策定し、公平性、透明性をもった制度の確立を急ぐべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

ニ井知事  次に、民間への業務委託についてであります。
 民間と行政の適切な役割分担の下で民間に業務委託を進めていくことは、県民サービスの向上や行政運営の効率化を図る観点からも、極めて重要であります。
 このため、「民間でできることは可能な限り民間に委ねる」ことを基本に、県が行っている業務につきまして、NPOを含めた民間に積極的に委託をしていくこととし、現在、その指針となるガイドラインを策定をいたしております。
 ガイドラインでは、コスト比較や効率性、サービスの質の確保等の判断基準とともに、競争性・透明性の確保や責任の明確化等の留意事項についても定めることにいたしております。
 また、実際に業務を委託するに際しましては、お示しがありましたように、透明性・公平性の確保が重要でありますことから、委託先の選定に当たりましては、これまでも、関係法令に基づき、適切な契約手続で実施をしてまいりましたが、より一層、透明性の確保や公平・公正な競争を促進するため、現在、「入札制度等検討会議」を設置をし、発注方法や入札手続等について検討を行っております。
 県といたしましては、新たに策定するガイドラインや入札制度等検討会議の検討結果等を踏まえ、今後とも、適正な手続による業務委託を推進をしてまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  行革、行政改革に絶えず取り組んでいるにもかかわらず、県債残高等、悪化していくスピードの方が早い。
 行革を加速化させ、危機感を持って取り組む必要がある。
 知事の危機感と決意のほどを伺う。

ニ井知事  行政改革への取組姿勢についての再質問にお答えをいたします。
 私は、知事就任以来、「もっとわかりやすい県政」、「もっとスピーディーな県政」、「もっとしなやかな県政」、この「3つのもっと」を基本姿勢として県政運営に当たってまいりました。
 今回の行革につきましても、社会情勢が大きく変化をしておりますから、この「3つのもっと」、「3つのもっともっと」というつもりで頑張ってまいりたいと思いますので御支援のほどよろしくお願いいたします。

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2.環境問題について

久保田 質問の第2は、環境問題についてです。
 環境と経済の両立という持続可能な社会の形成を目指して、国際社会が合意した地球サミットから10年が経過し、地球温暖化対策は一定の進捗をみせてはいるものの、地球環境問題は改善の方向には向かっていません。先般、南アフリカのヨハネスブルクで開催された環境開発サミットでは、環境問題の根底にある南北経済格差、貧困問題に焦点があてられ、地球環境保全と貧困撲滅を目指した行動をするための具体的な項目を示した「世界実施文書」が採択されました。
  理念だけではなく、行動をおこそうとの約束は、世界共通のものとなりました。地球人口60億人のうち、衛生的な水を飲めない人が24億人、1日1ドル以下の貧困にある人は12億人、他方、日本を始めとして12億人程度の先進工業国に暮らすものが、地球資源の8割を使い、廃棄物の8割近くを排出しているという現実を直視しなければなりません。資源・エネルギーをふんだんに使った便利で快適な生活を変えることはなかなかむずかしいことではありますが、限りある地球資源を少数の国々で贅沢に使い、環境破壊や汚染をもたらす仕組みでは地球の未来を危うくするものです。私たちひとりひとりが環境意識を高め、行動に移すことができるようにするために、住民に身近な地方自治体の役割は大きく、積極的な取り組みが求められます。
 このような観点から2点お伺いいたします。

(1)県民の環境活動支援について

久保田 第1点、県民の環境活動支援についてです。
 近年、住民の環境意識は高まりつつあり、地域の環境保全活動への参加者が増えてきていますが、住民自らがより良い環境の地域づくりをしようとする時にネックになるのが多くの場合、資金問題です。地域の荒れた空き地を自然公園として整備したり、川の水質改善や休耕田の再生など、身近な地域での課題解決のために発案され、協力するボランテイアの人手があっても、必要とされる資材の購入などが資金不足で思うように進まない事が多くあります。
  本県が3年間進めてこられたパートナーシップ事業の成果や今年度の環境グランドワーク活動事業にも期待をよせるものではありますが、地域の限定や取り組み内容の指定などの枠を一切つくらず、住民自らのアイデアでプロジェクトを推進し、守り育てることを支援する環境活動支援事業が必要と考えます。住民や環境NPOなどによる暮らしに密着した草の根の小さな活動が集積され、広がっていき、地域環境の改善につながります。ひいては地球環境問題解決への糸口となるものと思います。ご所見をお伺いたします。

伊藤環境生活部長 まず、県民の環境活動支援についてのお尋ねであります。
 地球環境問題等今日の環境問題の解決のためには、県民の
 皆様の地域における自主的な環境改善・創造のための取り組みが重要であると考えております。
 このため、平成11年度からの「環境パートナーシップ形成支援事業」に引き続き、今年度から新たに「環境グラウンドワーク活動支援事業」を創設し、民間活動団体に対し助成を行うこととしております。
 県といたしましては、先導的事業やモデル事業について助成を行い、その得られた成果を波及し、活動の促進を図っていくこととしており、お示しの支援事業につきましては、本年度新たに創設した「やまぐち県民活動きらめき財団」などの支援制度について、きめ細かく情報提供や助言を行い、地域の自主的な活動を支援して参りたいと考えております。

久保田(再質問) パートナーシップ事業、グラウンドワーク事業ということで、特にパートナーシップを見ていると効果が上がっていない。もっと県民に主体的な環境保全活動・創造活動に対して支援が出来るようにすべきである。きらめき財団に手をあげるのもなかなか競争率も高いし、これだけでは十分ではなく、枠を作らない自由な活動をもっと促していいんじゃないか。
 県民が取り組んでいる活動に、支援をしていくべきではないか。市町村を通さなければ、というやり方を見直していただきたい

伊藤環境生活部長 環境活動支援事業についてのお尋ねであります。
 地域の環境を保全していくためには、活動団体、市町村、県等がそれぞれの役割を分担しながら、連携・協力し、環境改善・創造活動の推進に取り組んで行くことが必要であると考えております。
 お示しの事業は、大変有効な方法であると認識しておりますが、県といたしましては、先導的事業やモデル事業に助成を行うことで、その役割を果たしていきたいと考えております。御理解のほどよろしくお願いいたします。


(2)中小企業の省エネ・環境対策の支援について

久保田 第2点、中小企業の省エネ・環境対策の支援についてです。
 国際的な環境マネージメントシステムであるISO14001の認証取得をする自治体は、全国ではすでに377件となっており、県内では山口県と宇部市、県産業技術センターです。県内企業でも、すでに認証取得企業は  社となっていますが、これは県内事業所数の 0,1%にすぎません。ISO14001の認証取得の経費が通常200万円から300万円といわれており、本県では事業所の9割は中小零細事業所であり、ISO14001の認証取得は非常にハードルが高いと思われます。そこで、提案ですが、環境省が策定した環境活動評価プログラムである「エコアクション21」の普及と定着を図ってはいかがかと考えます。これは、環境活動の評価プログラムで、国際的な認証を受けるものではありませんが、ISO14001と比較して、コストは10分の1程度であり、このプログラムの導入により簡易な方法で効果的な環境保全の取り組みに着手することができ、その結果、省エネがすすみ、経営コスト削減効果が期待されます。「エコアクション21」の普及啓発や希望する事業所への専門家の派遣などに取り組まれてはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
 また、現在、実施されている中小企業者向けの地球温暖化防止対策融資制度の改善が必要と考えます。この制度は、平成10年度に創設されましたが、利用状況は悪く、13年度の利用実績は一件といった状況です。現在の制度では、低公害車、太陽光発電システム、風力発電システムの導入に限定されていますが、近年の技術の進歩を鑑みて、生ゴミや伐採樹木のリサイクル、屋上などの建物緑化、ビオトープ設置、雨水利用、建物の断熱化など、それぞれの事業活動にあった地球温暖化防止設備の設置ができるように、融資対象設備の選択肢を広げるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

伊藤環境生活部長 次に、中小企業の省エネ・環境対策の支援についてであります。
 まず、お示しのありました「エコアクション21」は、手法が簡単なことや低コストで導入できることなどから、中小事業者等の環境マネジメントに有効な手法であります。
 このため、県では、中小企業団体等を通じて、事業者に周 知するとともに、事業者、行政等で構成する「環境ISO山口倶楽部」と共同でセミナー等を開催し普及啓発に努めてきたところであります。
 しかしながら、この「エコアクション21」は、ISO14001に比べ、社会的評価が十分でないこと等から、全国的に取り組みが進んでいない状況にあり、国において、現在見直し作業が行われているところであります。
 県といたしましては、国の検討状況も見ながら、事業者、市町村を対象とした研修会やホームページ等で、引き続き普及啓発を図って参ります。
 また、ご提案のありました専門家の派遣等につきましては、事業者のニーズや国の見直し結果を踏まえ、今後検討して参りたいと考えております。
 次に、地球温暖化防止対策融資制度についてのお尋ねであります。
 お示しのありました生ゴミのリサイクル、屋上などの建物緑化等の施設につきましては、地球温暖化防止上有効な施設であると考えておりますので、今後資金需要等を見極めながら検討して参りたいと考えております。

久保田(再質問) 「エコアクション21」について、今後国の見直し結果を見ながら検討していきたいと、そんなに国の顔色を伺って心配しながらやるような事ではない。「エコアクション21」は、環境省が作った非常に簡易な、そしてコストがかからない環境保全、あるいは省エネのプログラムです。こういったものは、そうびくびくしなくても、ISO14001と同様に位置付けて支援をしていくというようなことでよろしいのではないかと思いますが、ご答弁をお願いします。

伊藤環境生活部長 次に「エコアクション21」の取り組みについてのお尋ねであります。
 国におきましては、より効果的な方向での見直し作業であるというふうに認識をしております。国の検討状況とあわせて、引き続き普及啓発を図って参りたいというふうに考えております。

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3.健康づくりと食品の安全確保について

久保田 質問の第3は、健康づくりと食品の安全確保についてです。
 本県では、「健康やまぐち21計画」を策定し、新たな健康づくり県民運動を展開していますが、先般、公表された平成12年県民健康栄養調査結果は、健康状態や栄養摂取量などの実態把握とともに、「食生活」の分野が調査されておりますが、その調査結果をみますと、県民の健康づくりの課題がわかります。
 すなわち、山口県民は、カルシウム摂取量が低く、特に男女ともに20歳前後の若い年代で所要量を20%以上も下回っていること、鉄については、40歳未満の女性に不足がみられ、中でも10歳代後半から30歳代の女性は所要量の約20%も下回っていること、若い年代で野菜類や魚介類の摂取量が少なく、逆に、肉類を多くとっている、穀類エネルギー比が減少し、脂肪エネルギー比が増加し、適正比率の25%をこえているなどとなっています。
 このような県民の栄養・食生活の現状を改善するためには、私たち一人一人が自ら食について学び、健康づくりのために自分にあった食生活を知り、実践することが基本であり、それを促し支える環境が必要です。学校、地域、職場、ボランテイア組織などが連携・協力し、それぞれの特性を生かした活動の中で、食教育や学習の場に県民が参加する機会を増やすように支援の強化が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

佐久間健康福祉部長 まず、栄養・食生活の改善についてのお尋ねであります。
 お示しのありましたように、近年、ライフスタイルの変化などによる栄養摂取の偏りや生活習慣病の増加等に伴い、県民一人ひとりの主体的な健康づくり活動の実践と、これを支える社会環境づくり、地域活動の強化等が重要な課題となってきておりまして、県では、健康やまぐち21計画の重点課題の一つとして「栄養・食生活」を掲げ、各種施策に積極的に取り組んできたところであります。
 特に、食生活の改善は、健康づくりの基本であり、地域に根ざした住民主体の活動を積極的に推進していくことが重要でありますことから、本年度におきましては、食生活改善推進員など地域のボランティアの方々等と緊密な連携を図りながら、地域の特色を生かしたきめ細かな栄養改善指導や健康教室の開催、地域の健康づくりを推進するヘルスサポーターの養成等を重点的に進めています。
 また、これに加え、家族を対象とした新たな健康学習システムの開発や、子どもたちの正しい生活習慣の確立を狙いとしたジュニアヘルス推進モデル事業などを通じまして、学校、地域、職場等との連携・協力により、食生活に関する県民の学習機会の拡大を図っております。
 県といたしましては、今後とも、市町村や関係団体等と連携を図りながら、県民の栄養・食生活の一層の改善に向け、住民生活に密着したきめ細かな施策に積極的に取り組んでまいります。

久保田 また、私は昨年6月県議会において、子供の偏った栄養摂取の実態とその改善にむけて学校教育での取り組みを求めました。現在、担任と学校栄養職員との合同授業や特別非常勤講師制度によって、児童生徒に対する食生活への教育がなされており、今年度は35人の特別非常勤講師として学校栄養職員が教壇にたち、「栄養・食生活」に関する指導をされているようです。しかし、全県で小中学校526校ある中、まだとても十分とはいえないと思います。学校がまず「食」に関する教育の必要性を十分認識すること、専門知識を有する民間講師の活用も含めて、より一層積極的な取り組みが必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

藤井教育長 学校におけます「食」に関する教育であります。
 お示しのように、児童生徒の偏った栄養摂取など、食に起因する新たな健康問題が増えておりまして、学校における「食」に関する教育は、これまで以上に重要になっております。
 このため、各学校では、学校保健委員会を中心に学校医や家庭との連携を図りながら、学校教育活動全体を通じて、児童生徒に「食」に関する知識のみならず、望ましい食習慣が形成されるよう、実践的な態度の育成にも取り組んでおります。
 また、県教委では、毎年開催する学校給食研究協議大会等におきまして、給食関係職員に加え、管理職や一般教員も対象とした講義や事例研究を行いまして、「食」に関する教育の理解を深めておりまして、また、今年度は、あらゆる教育活動を通して、効果的に「食」に関する教育が進められるように、全小中学校に食生活学習教材を配布するなど、取組みの強化を図っております。
 さらに、学校栄養職員の専門的知識を有効に活用するために、平成13年度から、お示しのありました「特別非常勤講師制度」を導入しましたほか、外部の指導者の活用が十分図られるように、県栄養士会との連携のもとで、学校での取組みを支援できる栄養士のリストを作成しまして、各学校に提供しているところであります。
 今後とも、家庭や関係機関と密接な連携を図りながら、児童生徒一人ひとりが望ましい食習慣を身につけ、「食」を通して自らの健康づくりができるように、積極的に取り組んでまいります。

久保田 健康づくりの基礎となるのは、日々の食生活ですが、県民意識調査をみますと、食生活に関する不安としては、食品の安全性がもっとも高く62.7%にのぼっています。さらに、最近では、食品に対する消費者の不信感を高める問題が相次いでおり、輸入農産物の残留農薬、無認可食品添加物の使用や違法表示、無登録農薬の使用など、どれも外見だけでは判別できないため、食に対する不安をより大きくしているといえます。直接、即座に、命にかかわる問題でないだけに、消費者の受け止め方も、モラルの欠如した事業者の責任に帰着しがちですが、そもそも法律がありながら、このようなことが放置されてきたことに対して、行政も責任を問われるのではないでしょうか。消費者の自立と自主判断による自己責任が求められることはいうまでもありませんが、その前提となる「県民の健康や消費者が願う安全、安心」を考えて法律が適切に運用されることは、行政の責務であると考えます。
 そこで、お尋ねいたします。まず、県内事業者による食品の品質表示違反が起こったこともあり、今後、消費者の視点にたった食品表示の適正化にむけて、より一層の対策強化が求められますが、どのように取り組まれるかお伺いいたします。
 次に、残留農薬の検査についてお伺いいたします。本県では、県内に流通している国内産食品の残留農薬の実態調査は毎年実施されていますが、品目が大変少なく、平成13年度は、ミカン、リンゴ、キャベツ、大根の葉、ばれいしょの5品目、検体数30だけです。輸入食品については、食品検査がまだ実施されていませんから残留農薬についても全く不明といった状況です。しかし、日本の食料自給率はカロリーベースで4割といった現状からすれば、輸入食品・農産物の検査をせずに、食品の安全性の確保を県民に約束することはできません。水際での歯止めであるべき検疫制度では、輸入食品の5%程度がモニタリングされているにすぎません。中国産のほうれん草のように国内基準の100倍をこえる残留農薬が検出されたものは、100%の検査対象とされますが、これは例外です。
 県内に流通する輸入食品を食品検査の対象にいれ、残留農薬の検査を実施すること、国内産食品では農産物、農産物加工品、乳類などより多くの食品について残留農薬について検査すること、検査結果については速やかに公表し、即座に対応するといった「食品の安全確保」のための強化策が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

伊藤環境生活部 次に、食品の安全確保についての2点のお尋ねであります。
 まず、食品表示の適正化につきましては、本年2月に、関係部局による「食品表示適正化連絡会議」を設置するとともに、消費生活センターに「食品表示相談窓口」を設け、食品衛生法やJAS法等に基づき、立入調査や指導を行っているところであります。
 食品表示の適正化には、監視体制の充実とともに、消費者や事業者の意識啓発が重要でありますことから、健康福祉センター等による監視指導を着実に行うとともに、「食品表示相談窓口」の一層のPRを行い、「くらしの相談員」をはじめ消費者の皆様の御協力を得て、消費者の視点からのチェック機能の充実を図ってまいりたいと考えております。
 また、消費者団体や食品関係事業者等による研修会など、自主的な取り組みも活発化しており、県としてもこうした取り組みを積極的に支援することとしております。
 次に、食品の残留農薬の検査等についてであります。
 国内で生産され流通している食品につきましては、毎年度、食品汚染実態調査年間計画を定め、検査を行うとともに、輸入食品についても、国と連携を図りながら、必要に応じ検査を実施しているところであります。
 また、検査の結果、健康被害の発生のおそれがある場合等は、ただちに公表を行うとともに、当該食品の回収等所要の措置を講じてまいります。
 食品の残留農薬につきましては、国に対し、検疫所での輸入食品の検査の充実強化を要望しているところであり、県としても、輸入食品を含め検査対象品目や検査項目の充実について検討してまいりたいと考えております。
 今後とも、食品表示の適正化や残留農薬問題などに対応するため、消費者・事業者等と連携しながら、食品の安全確保のための仕組みづくりに努め、県民の皆様が安心して豊かに暮らせる生活の確保に取り組んでまいります。

久保田(再質問) 今までどの程度輸入食品について、検査されているのか、また、輸入食品の定期的な検査、国内産食品についての幅広い検査の導入の見通しについてお伺いする。

伊藤環境生活部長 次に、食品の安全確保についてのお尋ねでありあります。
 まず、輸入食品の検査につきましては、本年7月から8月にかけまして、輸入ほうれんそうにつきまして、12検体の検査を行ったところであります。うち、3検体につきまして違反等の事実がございましたので、回収措置等を指示したところであります。
 また、今後、現在数多くの食品が流通しておりますので、実効性のある対象品目あるいは対象項目を検討していきたいと思います

久保田(再々質問) 山口県も定期的に輸入食品、国内食品について、幅広く、細かく検査をしていく必要があると考えるがいかがか。

伊藤環境生活部長 検査につきましては、前向きに検討してまいります

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4.福祉サービスの第三者評価制度について

久保田  質問の第4は、福祉サービスの第三者評価制度導入についてです。
 介護保険制度の導入に続いて、平成15年度には、障害者福祉の分野でも支援費支給方式が導入されるなど、福祉サービスの利用のしくみが行政による「措置制度」から、利用者自らが選択し利用する「契約制度」へと大きく変わろうとしています。このような状況の中、自分のニーズにもっともふさわしい事業者やサービスを安心して選択できるようにするためには、事業者の特性、サービスの特徴や質を比較できる信頼できる情報が必要です。一方で、事業者も自らのサービスの質や事業運営上・経営上の課題を客観的に把握し、事業の改善や利用者本位のサービスの質の向上に取り組むことが重要です。そこで必要とされる仕組みが、第三者評価制度であり、専門的な知識を持つ中立的な第三者が客観的に福祉サービスを評価し、評価結果を利用者や事業者に広く情報提供するものです。
 国においては、すでに厚生労働省の福祉各部局において、サービス評価の検討が行われてきており、平成13年には、「福祉サービスにおける第三者評価事業に関する報告書」や第三者評価事業実施にあたってのガイドラインも出されています。
 東京都では、平成11年度から「東京都サービス評価制度検討委員会」が設置され、平成12年度にかけて、特別養護老人ホーム、老人保健施設、訪問介護及び居宅介護支援を対象として評価手法・項目の検討や試行を行ってきています。さらに、保育、障害者分野においても検討会を設けて、同様の取り組みを行っています。これらを踏まえて、東京都では、全体のシステムづくりが進められ、すでに東京都福祉サービス評価推進機構が設置され、評価機関の募集や今年度、都内82カ所でモデル事業の実施となっており、平成15年度の本格実施に向けて着実に準備されています。
 本県においては、一昨年、庁内に「福祉サービス評価等に関する検討チーム」が設置され、任意団体である「社会福祉施設経営者協議会」において、第三者評価を検討する委員会が近く設置される予定です。すでに国の指針もだされていること、施設を選ぶ側である利用者は少しでも早く信頼できる情報を必要としていることからみても、第三者評価制度のより早い実施が望まれます。国の報告書によりますと、多数ある施設・事業所を評価するためには、少なくとも各都道府県に1つは第三者評価機関が必要とされていますが、この機関設置を始めとして、制度導入と円滑な運営に向けた全体のシステムづくりと本格実施の時期、それに向けて今後どのように進めていかれるのかお伺いいたします

佐久間健康福祉部長 次に、福祉サービスにおける第三者評価事業についてのお尋ねであります。
 この事業は、社会福祉基礎構造改革の一環として、利用者の立場に立った福祉サービスの提供を図るため、福祉サービス事業者に導入が求められているものであり、国におきまして、指針となる実施要領や施設種別毎の評価基準が逐次示されてきているところであります。
 県といたしましては、この事業の趣旨に沿って、事業者自らが自主的・主体的にサービスの質の向上に取り組むためには、まず、第三者評価を行うための基盤となる自己評価の実施が重要であると考え、これまで、施設の監査等を通じ、自己評価の実施を強く要請してきたところでございまして、現在までに、概ね達成されてきております。
 また、第三者評価につきましても、庁内検討チームにより、施設毎の評価基準の調整等を図りますとともに、県社会福祉施設経営者協議会を通じ、事業者への啓発と助言・情報提供等に努めているところであります。
 しかしながら、第三者評価の導入に向けましては、施設により、事業者の理解と取組状況も異なり、また、評価機関と評価調査者の育成・確保や評価価格の設定など課題も多く、これら全体のシステムづくりについて、近く、社会福祉施設経営者協議会に「第三者評価事業検討会議」が設置され、県や学識経験者、施設利用者等、幅広い分野からの参加の下に、本年度中を目途に検討が進められることとされております。
 したがいまして、現時点では、導入の時期等、具体的な県の方針をお示しすることは困難ですが、県といたしましては、各施設の実情を十分勘案しながら、可能な限り早い時期に導入されるよう、今後更に、事業者の取組への効果的な支援と理解の促進に努めてまいりたいと考えております

久保田 (再質問) サービス提供基盤が整っていない状況の中、措置制度であったということで、第三者評価制度を活用するという土壌が乏しく、導入にはたくさんのハードルがある。
 制度導入に向けて、行政による一定の関与等も含め、誘導策を講じなければ、山口県では実施が非常に難しいのではないか。所見を伺う

佐久間健康福祉部長 再質問にお答えします。利用者のサービスの選択を実質的に担保するという考え方が第三者評価事業の問題についての基本になるというふうに理解しております。
 したがいまして、先程お話がございましたように、サービス提供基盤の整備につきましては、施設整備計画を検討していく中で対処してまいりたいと思っております。
 また、この第三者評価事業に関しましては、事業者が、やはりそういったことが必要である、ということが大前提となるのでございますが、県におきましても積極的な役割を果たしていきまして、全体的に進めてまいりたいというふうに思っております。

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5.商店街の活性化について

久保田 質問の第5は、商店街の活性化についてです。
 中心商店街の衰退は、深刻な状況にありますが、新たなチャレンジも始まっています。県の「やまぐち文化発信ショップ事業」として大学の研究室が開設され、空き店舗対策と地域文化の創出が図られている例や、起業をめざす女性や若者のチャレンジの場が提供されている例など、先駆的な試みで新しい商店街活性化策として注目されます。
 商店街の活性化は、商業者だけではなく、いろいろな分野の人が知恵を出し合い、商業機能だけでなく暮らしを支える多面的な機能を提供できる街へと変貌していく、そのような方向性が必要と考えます。たとえば、私自身、商店街の空き店舗対策事業を活用して、NPOのネットワークで、子育て支援や障害者支援のサービスを提供できないか、これまでいくつか模索してきましたが、現状の施策だけでは、家賃、改装費・人件費などの資金ぐりがむずかしく、商店街への進出は断念せざるを得ませんでした。
 また、障害者による障害者のための生活支援サービスを提供するNPOが、先日、宇部市内の中心商店街に幸いにも事務所を開設することができましたが、障害者用トイレを始めとしてバリアフリー化するための改造費用が相当かかり、当初予定していた予算を圧迫することとなりました。
 このような状況の中、このたび、中小企業庁が14年度新規事業として出した「コミュニテイ施設活用商店街活性化事業」は、商店街の空き店舗を保育施設や高齢者向けの交流施設などのコミュニテイ施設として活用することにより、空き店舗の解消と少子高齢化社会への対応を図り、商店街ににぎわいを創出することで商店街の活性化を図るものとされています。一方、厚生労働省では、この中小企業庁の事業と連携して実施する保育サービス事業として、子育て家庭の育児不安などの相談指導、子育てサークルへの支援、学童保育、子育て親子の交流の場の提供などの事業を示しています。
 これら両事業を活用することで、初年度の改装費、賃貸料、人件費などの運営費補助がとれます。事業実施者としては、商店街振興組合、社会福祉法人などと共に、特定非営利活動法人NPOも認められており、従来の商店街活性化事業より、門戸が広がり、NPOによる生活に密着した公的サービスが、商店街で実施しやすくなると思われます。本県においても、この新しい制度を積極的に活用するとともに、県としてもさらに充実させて、子育て・障害者・高齢者支援を図り、商店街の活性化を進めていくべきと考えます。県民活動を促進し、県政活性化を図る上でも、NPOの参加を促し、少子高齢化社会の課題解決の一助とすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

ニ井知事 次に、商店街の活性化についてお答えします。
 社会情勢が急速に変化する中で、地域の商店街におきましては、大型店の撤退や空き店舗の増加等により、空洞化が進んでおりますが、商店街は、単なる買い物の場ではなく、地域のコミュニケーションの場としても重要な役割を担っておりますことから、商店街の活性化を図ることは極めて重要であります。
 このため、国におきましては、お示しがありましたが、商店街の空き店舗をコミュニティ施設として活用することにより、商店街に賑わいを創出し、その活性化を図るために、本年度新たに、「コミュニティ施設活用商店街活性化事業」を創設をしたものであります。
 県といたしましては、この事業が、空き店舗の解消と少子高齢化社会への対応に資することから、保育サービス等を始め、高齢者や障害者のコミュニティ施設の整備に当たりましても、その積極的な活用が図られるよう、市町村、商工団体、社会福祉法人等に対し周知を図ってまいりました。
 これまで具体的には、下松市において高齢者向けコミュニティ施設の取組が開始をされたところであります。
 今後、この事業の一層の活用を促進をするために、市町村との緊密な連携を図りながら、商工団体、社会福祉法人等に加え、県民活動支援センターを通じたNPOへの情報提供を行い、これら関係団体の商店街での活動を促進をしてまいります。
 また、この事業の充実につきましては、本年度緒についたばかりでありますことから、事業の実施状況やニーズ等を見極めながら、必要に応じて、関係部局でお互いに連携をしながら、国に要望する等、その対応について検討をしてまいりたいと考えております

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6.教育問題について

久保田 質問の第6は、教育問題についてです。

(1)絶対評価制度について

久保田 第1点、絶対評価制度です。
 新学習指導要領に伴って、文部科学省は今年から、全国の小中学校で通知票の原簿となる指導要録を、従来の相対評価から絶対評価に変更し、これによって通知票も絶対評価に変更となりました。一方で、公立高校入試の調査書(内申書)については、各教育委員会に委ねられています。絶対評価は、観点別に絶対評価したものなどを総括し、その状況に応じて絶対評価し評定することですが、教師の主観が入り込んだり、学校間の評価基準の違いから評価に格差がでる恐れがあるといった懸念が出されています。実際の例でみましても、最初の絶対評価が実施された今年度1学期の通知表において、観点別学習状況が全てAであっても5とならない、あるいは、観点別でひとつBがあっても5となっているといったケースがあり、客観的にみて不透明な通知票がだされていました。
 絶対評価制度導入に当たって、8月に県教委が実施した学習評価の工夫改善に関する実態調査の中間集計をみる限りでは、学校側の準備状況は十分であるとはいえないと思います。たとえば、13年度の評価に関する研修について、趣旨の理解をはかるものは高いのですが、観点別学習状況の評価の観点ごとの総括や評定への総括や新しい評価のあり方に沿った指導のあり方についての研修は、小学校で2割程度、中学校では3割程度の学校しか実施していません。これまでの相対評価より評価がはるかにむずかしく、客観性、公平性の確保が問われるだけに、このような研修実態では、制度の趣旨に合致した適切な運用がなされるのか危惧されます。
 このような状況の中、本県では、来春の公立高校入試にあたっては、絶対評価制度を採用すると表明されており、しかも、本県の公立高校の選抜方法は、調査書が重視され、学力検査の成績と同等に扱うとされています。それだけに中学校が提出する調査書の「学習の記録」の客観性、公平性が問われます。
 したがって、絶対評価制度の客観性、公平性の確保の徹底を図り、新しい評価に沿った指導がなされることは急務の課題と考えます。そのためには、各学校、各教科において、1学期の評価のあり方を検証し、さらに研修の徹底を図り、客観性、公平性が確保される評価手法を確立するための最大限の努力をされるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

藤井教育長 次に、絶対評価に関するお尋ねにお答えいたします。
 本年4月から新学習指導要領の実施に伴いまして、指導要録や通知票の評定が、従来の、相対評価から、絶対評価に変わったところであります。
 県教委といたしましては、13年度において、校長会や教育課程説明会等を通じまして、絶対評価に関する趣旨の周知・徹底を図ってまいりました。
 また、各学校に対してましては、本年2月に国立教育政策研究所により作成されました、絶対評価に関する参考資料を踏まえて、適切な評価規準や方法を用いて子どもの学習状況の評価を行い、併せて、評価の仕方が変わることについて、児童生徒や保護者の方々に説明し、周知を図るように指導してきたところであります。
 この度、県教委といたしましては、1学期の評価の実態を把握するために、すべての小・中学校を対象といたしました調査を行いました。この状況を踏まえまして、各学校が、客観性、信頼性がある評価を行うことができるように、評価に当たっての具体的な留意事項を早急に作成・配布し、各学校の研修等の取組みの強化を図ることとしております。
 また、今後、市町村教育委員会と連携いたしまして、小・中学校の校長等を対象とした評価に関わる協議会を開催して、学校間や地域間の格差が生じないよう協議してまいる考えであります。
 さらに、高校の入試におきましては、調査書における評価の客観性、信頼性が重要でありますことから、今後、高等学校の通学区域ごとに協議会を開いて、中学校と高等学校の共通理解を図り、公平、適正な高校入試の選抜に努めて参ります。

久保田(再質問) 内申書で比重を下げるとか、そういう検討をされるのかどうか、お伺いしたい。

藤井教育長 絶対評価でございますけれども、今後、市町村教委と連携いたしまして、各学校の取組みを強化して、客観性、信頼性のある評価の確立に対して取り組むこととしておりまして、内申書の比重につきましては、従来どおりで考えております。


(2)学校施設整備・エコスクールについて

久保田 第2点、学校施設整備・エコスクールについてです。
 学校施設は、児童生徒の学習や生活拠点であることはいうまでもなく、地域社会にとっても最も身近な公共施設です。生涯学習の場としての利用、敬老会などの地域行事での利用、災害時には避難所ともなります。したがって、児童生徒たちの健康と安全を十分確保し、快適な空間とすることはもとより、障害者、高齢者にも配慮された施設であることが求められています。しかし、現実には、職員室や体育館が2階にあっても、エレベーターはなく、車いすを利用した移動が困難となっている学校もあります。
 本県は、福祉のまちづくりを進めており、バリアフリーの考え方から一歩進め、障害者などだけではなく、全ての人々に配慮するユニバーサルデザインの考え方に基づいたまちづくりの推進から、民間の公共的施設の建物調査や実態を把握して施設改修を支援する事業を実施していますが、学校施設にもこのような取り組みが必要であり、まさにユニバーサルデザインによる学校施設整備を推進していくべきと考えます。高等学校施設整備については、文部科学省の指針は平成6年にだされただけであり、県としての点検が必要であり、ユニバーサルデザインによる学校施設整備の推進が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 小中学校施設整備については、文部科学省が示している平成13年版の指針には、「情報化への対応」「環境への配慮」「施設のバリアフリー対策」などが新たに追加され、社会環境や教育内容の変化に対応した学校施設の整備を求めています。この指針をもとに、県内の全ての公立小中学校の実態把握をされるとともに、新たな整備指針に合致しないところは、早急に改善されるよう指導・助言をされるべきと考えます。特に、小中学校では障害児が共に学ぶ統合教育が進んできていることからみても、福祉のまちづくりに対応したユニバーサルデザインによる学校施設整備が求められており、県の積極的支援が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 また、環境にやさしい学校施設エコスクール事業は、近年の地球環境問題に対して、学校施設の環境負荷を減らし、環境教育にも活用するという目的で文部科学省、農林水産省、経済産業省とが協力して推進しているものです。太陽光発電そのほかの新エネルギーの導入や、県内産木材の導入、生ごみ処理機の設置、校庭のビオトープ化など多彩な取り組みが可能です。環境先進県を目指す本県としては、この環境にやさしい学校施設エコスクールについて啓発や情報提供にとどまらず、より積極的に建設促進を図り、環境問題や環境教育への対応を進めるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

藤井教育長 次に、公立学校の施設整備の3点のお尋ねにお答えいたします。
 まず、県立高等学校のユニバーサルデザインによる施設整備であります。
 県教委では、平成9年に全高等学校につきまして福祉のまちづくりの観点から一斉調査を行いました。これまでスロープや身体障害者用トイレの設置等を進めてきたところであり、また、今年度、建物保全調査を行う中で現時点での状況把握も行っております。
 今後は、「ユニバーサルデザイン」の考え方を、学校施設にも生かしていくことが重要であります。現在、関係部局で構成いたします「山口県福祉のまちづくり推進委員会」において「行動指針」を策定中でありますから、県立学校におきましても、この「行動指針」を踏まえ、今後老朽度、耐震化等の緊急性、必要性等等も総合的に勘案しながら、計画的に取り組んでまいります。
 次に、指針に基づく公立小中学校の施設整備であります。
 まず、公立小中学校の実態でありますが、情報化、バリアフリー対策については、調査を行いました結果、例えば校内LAN整備による情報化については約7割の学校で、また、障害者トイレ等何らかのバリアフリー施設の整備については約5割の学校において取り組まれております。
 また、環境への配慮につきましては、国の環境を考慮したパイロット・モデル事業によりまして、太陽光発電が2校、内装の木材利用が2校で取り組んでおりますが、今後、市町村教委と連携しまして実態を調査してまいります。
 今後とも県教委としましては、市町村教委に対しまして、優良事例の情報提供、研修会等を通じまして、地域の実態を踏まえた、学校施設整備指針に沿った整備が図られますよう指導・助言してまいります。
 次に、ユニバーサルデザインによる学校施設整備への県の支援でありますが、現在、文部科学省の制度として障害者用トイレの整備等の補助事業がありますことから、市町村教委に対し、この事業の積極的活用について、指導・助言してまいります。
 次にエコスクールについてのお尋ねであります。
 地球規模の環境問題を考えますと、環境に負荷の少ない学校施設づくりは重要であると考えております。
 県立学校におきましては、これまで、太陽熱利用、生ゴミの堆肥化、屋上緑化、ビオトープ等の環境への負荷を低減させる取り組みをしている学校もありますが、今後、地元産材の活用等をさらに進めますとともに、自然エネルギーの導入につきましても、学校の状況や施設整備の内容等を踏まえ、調査研究してまいりたいと考えております。
 また、小中学校につきましては、市町村教委に対しましてエコスクールについて情報提供や国のモデル事業の積極的な活用により、環境に配慮した施設整備が行われるよう引き続き指導・助言してまいります。

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