久保田 再び山口県議会議員の議席を頂きましたこと、心からの感謝とお礼を申し上げます。より一層、暮らしやすい山口県づくりに全力を注いでまいります。また、政党に所属しない無党派で新しい政治に取り組む、新政クラブを結成いたしました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
(1)起業・新事業創出の支援
久保田 長引く景気低迷の中にあって、日本の開業率は1980年代以降、長期的な低下傾向にありますが、政府は、年間18万社の起業数を2006年までに36万社に倍増させる起業支援策を打ち出しました。開業時の手続きの簡略化、破産時の最低個人財産の確保を90万円にアップ、資本金1円からの会社設立を可能にすること、などが打ち出されました。
本県でも、開業率より廃業率が高く、企業倒産の増加、工場立地件数の減少といった状況にあって、経営者も勤労者もゆとりがなくなり、チャレンジ精神や起業家魂がわきにくい状況にあるように思います。
それだけに、新たな事業にチャレンジしようとする人を支援し、雇用創出を促進する体制整備が急がれていると考えます。
現在、起業や新規事業創出などについての相談窓口は、商工業分野を対象として、県内8カ所の商工会議所内に設置されている地域中小企業支援センターとやまぐち産業振興財団の山口県地域プラットフォームにおいて、ワンストップサービスが進められています。平成2年度からスタートした創業支援施策によって、平成14年度末までに累計で1241件の創業がなされており、平成12年度は195件、13年度は185件の創業となっています。
私は、商工業を中心としながらも、本県の特性からみて、さらに農林水産業や社会福祉、生活関連コミュニテイ分野も起業・新事業創出の支援対象として追加すべきではないかと考えます。
山口県の農林水産業の就業者総数は、平成12年の国勢調査によると、53、900人で全就業者の7.2%に当たり、全国平均の5.0%より高くなっています。県内総生産では、平成10年度では全産業の1.4%ですが、近年の安心安全な食を求める気運の高まりや地産地消運動の広がりなどを考えますと、本県の新鮮な農林水産資源を起業・新事業創出に積極的につなげていくべきではないかと思います。
また、本県は、少子・高齢化が速いスピードで進むとともに、女性の社会進出、核家族化の進展などによって、子育て支援や高齢者福祉、障害者福祉の充実といった社会福祉分野における民間サービス事業への需要はより高まっていくものと考えられます。
さらに、多様化する県民ニーズへの対応として、急速に広がっているNPO活動などによるコミュニテイ事業への参入も期待されるところです。
現在、県民が起業・新事業について相談する窓口は、縦割り行政の仕組みのまま設置されています。
農林分野で、起業・新事業進出を相談する際は、県内8カ所にある農林事務所企画振興室、水産分野であれば、県内4カ所にある水産事務所の普及係とのことですが、これらの情報は、県内8カ所のワンストップサービスや山口県地域プラットフォームには現在のところ、提供されていませんから、県民にわかりやすいものとは言い難いと思います。
産業構造が大きく変貌を遂げる時代にあって、起業支援も、国の示した枠の中だけにとどまらず、地域特性を踏まえたものが必要と思います。起業に取り組みやすくするためには、どのような分野であれ、漠然とした思いや夢をまず相談にいけるところが必要ではないでしょうか。
現状の山口県地域プラットフォームは総合相談窓口とされているわけですから、ここに農林水産業分野、社会福祉分野、生活関連コミュニテイ分野などの起業・新事業創出支援に関する相談機能を追加してはいかがでしょうか。これらの分野のアドバイザー配置、各関係部局内での担当者の配置、それぞれの関係機関についての情報提供ルートの設計といったことが必要と考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。
伊藤商工労働部長 県におきましては、創業や新事業展開を積極的に支援するため、やまぐち産業振興財団を中核とする山口県地域プラットフォームを整備をいたしておりまして、創業等の相談に応じているところであります。これまで、農産物のインターネット販売、地元水産物を活用した飲食店、高齢者の緊急通報システムなど、様々な分野で創業や新事業の展開を支援してきたところであります。
こうした中で、最近の傾向として、生活や地域に根ざした創業や、より高度な専門性や技術的知識が求められる相談など、その内容も多様化しておりますことから、同財団や県下8地域に設置しております中小企業支援センターのマネージャー、コーディネーターの増員や能力の向上、相談者へ派遣する専門家の増員など相談体制の充実を図ってきたところであります。
今後、さらに、創業等の支援を円滑に進めるためには、お示しのように、中核となる山口県地域プラットフォームの相談機能の充実が、引続き必要でありますことから、中小企業支援機関や公設試験研究機関などで構成をする「新事業創出支援連携会議」に農林水産関係団体などの参加を求めるとともに、関係部局や支援機関相互の情報の共有化やネットワークの強化に努め、創業や新事業展開に向けての新しい動きにも的確に対応してまいりたいと考えております。
なお、ご提案の各分野のアドバイザーの配置等につきましては、人的ネットワークを強化することにより対応してまいりたいと考えております。
(2)環境関連産業の育成・支援
①自動車、建設廃棄物等のリサイクルシステムの事業化について
久保田 大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済社会システムから脱却して、循環型経済システムの構築が急務となっている中で、資源有効利用促進法をはじめとして容器包装、家電、建設、食品、自動車のリサイクル法の制定、あるいは、グリーン調達法などの法整備が図られるとともに、環境産業の育成に力点がおかれるようになってきました。
今後10年間で、循環型経済社会の構築に関連する産業・雇用について、市場規模は48兆円から70兆円、雇用が128万人から150万人へと拡大すると予測されており、環境保全と産業の発展、雇用の確保、つまりエコロジーとエコノミーの双方をバランスよく発展させていくことが必要とされます。
本県においては、すでにエコタウン事業の中核として、焼却灰や廃プラスチックのリサイクル事業が動いており、今後の方向性として、本県の産業特性であるエネルギー・基礎素材産業の集積を活用して、環境産業マルチパーク構想を策定し、環境産業の県内集積や育成に取り組んでいこうとしているところです。そこで、まず、自動車、建設廃棄物などのリサイクルシステムの事業化について、これまでの調査結果を踏まえて、今後、どのように進めていくのかお尋ねいたします。
松原環境生活部長 県としては、これまで、具体的な行動促進計画である「山口ゼロエミッションプラン」を策定するとともに、産学公協働のもとに、県内の産業特性やリサイクル技術等を活用したごみ焼却灰セメント原料化等の事業化に取り組んできたところです。
お示しの、使用済自動車及び建設廃棄物等のリサイクルシステムの事業化については、昨年度、FS調査を実施したところであり、事業化のためのケーススタディが示されたところです。
本年度は、この調査結果を踏まえ、「やまぐちエコタウン事業推進委員会」のご意見をいただきながら、独創性・先駆性にも考慮した中核となるリサイクル拠点施設やこの施設を含めたリサイクルシステム等についての具体的な「事業化計画」を策定することとしています。
今後とも、平成14年5月に施行された「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」や平成17年1月までには全面施行されます「使用済自動車の再資源化等に関する法律」にも的確に対応しながら、使用済自動車及び建設廃棄物等の事業化に努めますとともに、「山口ゼロエミッションプラン」に掲げるプロジェクトの推進に積極的に取り組んでまいります。
②広域静脈物流システムについて
久保田 次に、環境産業は、物流コストが鍵となると言われる中、本県では、15年度から広域静脈物流システム構築の調査に着手されたところです。先般、宇部港と徳山下松港がリサイクルポートとして国から指定を受けました。私は、資源となる廃棄物などの物流システムに、このたびのリサイクルポート指定を活用して、船舶輸送や港湾の有効利用を図るべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
松原環境生活部長 リサイクル産業の安定化・拡大、さらに新たなリサイクル産業の集積を図るためには、その原材料となる廃棄物、いわゆる循環資源を効率的、安定的に集荷することが重要であると考えております。
このため、本年度より、産学公による「広域静脈物流システム構築調査委員会」を設置し、循環資源を広域的に集荷するためのルートや方法等を調査・検討しているところです。
この中で、県内外での循環資源の発生・排出や静脈物流の実態を把握するとともに、お示しのとおり、本年4月に宇部港及び徳山下松港が「総合静脈物流拠点港、いわゆるリサイクルポート」に指定されたことを踏まえ、港湾を活用した船舶輸送による広域集荷の手法やストックヤード等の物流関連施設の整備等についても広く検討を進め、物流コストの低減や環境負荷の軽減等を目指した広域静脈物流システムを構築していく考えであります。
③「山口県認定リサイクル製品」の率先調達について
久保田 また、産業は経済的にまわっていかなければ成り立ちませんが、県内で発生する循環資源を利用して製造加工されているリサイクル製品を、県は「山口県認定リサイクル製品」として認定し普及啓発や需要拡大などを進めており、平成12年度の認定制度スタートから、すでに120製品が認定されていますが、県内での販売実績は、低迷しており苦戦しているのが実情です。グリーン調達法や山口県グリーン購入指針の趣旨からすれば、県は、民間への利用促進の啓発に留まらず、自らが率先して「山口県認定リサイクル製品」のより積極的な調達をすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
松原環境生活部長 「山口県リサイクル製品認定普及制度」については、お示しのように、平成12年度の制度発足から3年を経過し、その間120製品を認定するなど、順調に実績を積み重ねております。
県におきましては、これまでも認定製品の積極的な利用の促進に取り組んできたところであり、本年2月には、産学公協働の情報交換の場である「山口ゼロエミッションサロン」を「広がるグリーン購入の展望とエコビジネス」をテーマとして開催し、有識者の講演や認定リサイクル製品のプレゼンテーションを実施したところでございます。
まず、 平成14年度において、県が一般業務で使用するための山口県認定リサイクル製品を購入した実績は124万円となっておりますが、これは、認定リサイクル製品120品目のうち、県の一般業務で使用可能な品目数が9品目と限られていることによるものであります。
また、昨年度に実施しました山口県リサイクル製品の認定事業者へのアンケート調査結果によれば、認定製品の販売総額は約3億7千4百万円であり、このうち、公共事業等の県事業で活用された認定リサイクル製品は、約1億2千8百万円となっております。
今後とも、調達の公平性やコスト等にも配意し、公共工事担当部局における積極的な利用を促進するとともに、県での調達可能な製品の認定動向をも勘案しながら、「山口県認定リサイクル製品」のなお一層の調達が図られるよう努めてまいります。
(3)地産・地消による農業振興
久保田 「地産地消」は、地域で生産された農産物を地域で消費することですが、生産者が消費者との「顔の見える関係」となり、「食」と「農」の距離を縮め、多くの成果が期待されます。生産者にとっては、流通コスト削減による所得の向上、市場販路に加え、新たな販売先の確保、さらに地場産農産物のイメージアップなどによる農業振興となります。消費者にとっては、新鮮で安全、安心な農産物を身近に求めることができます。さらに、地域で生産された農産物を着実にその地域の消費者に結びつける事が可能となり、地域自給率を高めることにつながりますし、地域でとれた新鮮で安全・安心な食材や旬の食材を利用することで、栄養バランスに優れた日本型食生活を見直すとともに、地域の食文化や伝統文化への理解が深まります。さらに、遠隔地への輸送に必要な輸送エネルギーや発生する大気環境汚染物質を削減することによって、環境負荷が軽減されます。
(1)本県においては、県内各地域に18店舗の県産農産物販売協力点が設置され、「見つめて、やまぐち農産物愛用推進委員会」を中心に積極的な推進がなされています。しかし、消費者にはまだまだなじみが薄く、八百屋さんやスーパーの野菜売り場にいくと、九州や信州の野菜が多数を占めている現状がわかります。全国の生産県で地産地消の取り組みが急速に広がってきているだけに、本県の取り組みもより加速化させるべきと考えます。
そのためには、たとえば、県内各地で広がっている朝市など農産物直売所のより一層の活用、県庁食堂や県立病院、県立社会福祉施設など公的施設の給食での地域食材の積極的利用、あるいは、観光関連施設などの郷土料理店や農家レストランなどでの地域食材の積極的利用誘導策などが考えられないでしょうか。お伺いいたします。
(2)また、農村女性は、各地域で地域食材を使った多様な加工食品づくりをしてきており、「ふるさと特産加工開発コンクール」に出品される食品をみましても、工夫をこらしたレベルの高い食品が多くあります。しかし、流通や販売ネットワークが十分でなく、事業として成りたちにくい状況にあります。地産地消の推進によって、農業振興を図り、地域経済を活性化させるためには、農村女性による地域食材を使った加工品づくりをより積極的に支援する必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
(3)私は、これまで、新鮮、安心、安全な地元農産物を使ったより質の高い学校給食を提供するように求めてきましたが、価格や食材調達など様々な問題点があり、なかなか広がりが乏しい現状があるように思います。そのような中、15年度新規事業で県内産の米、大豆、小麦を学校給食において、大豆は豆腐に、小麦はパンと麺に加工されて一体的に利用するといった施策がだされ、大いに期待するものですが、現時点での市町村の利用見込みをみますと、まだ利用を決めていない市町村が20程度あり、その理由として、加工事業者サイドで、少量生産のための生産体制がなかなか整わないことがあるとされています。
そこで、提案ですが、県内産原料の豆腐、パン、麺を山口ブランドといった統一ブランド化し、学校給食だけでなく、公的施設の給食にも導入を広げ、さらに一般消費者へ販売を拡大していくような体制整備を地産地消運動として支援し、価格の引き下げや学校給食への安定供給につなげ、さらに需要拡大をめざすことができないでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
清弘農林部長 地産・地消による農業振興についての3点のお尋ねであります。
(1)まず、給食施設やレストランなどにおける地域食材の利用についてであります。
地産・地消の取組みを加速化するためには、様々な地域の食材を年間を通して利用する給食施設やレストランなどに対して、県産農産物の一層の利用を働きかけていく必要があります。
このため、昨年9月の県庁の食堂での取組みを契機に、これまで、病院や保健福祉施設、また本日から実施する県立大学を含め県内8施設において、地域の食文化や食材を活かした「旬の県産農産物の日」が実施されるなど、県産農産物の利用拡大に向けた取組みを進めているところであります。
今後におきましては、各種施設に対する試食会の開催や品目・収穫時期・生産量等のきめ細かな情報の提供を行いながら、県産農産物を積極的に利用する給食施設等を県内各地域に拡大していくこととしております。
また、レストランなどの外食産業につきましても、米をはじめ野菜や果物などの県産農産物の利用状況を分かりやすく表示する「モデル店」の設置、地域の特色ある農産物の見本市や試食会の開催などを通じて、県産農産物の利用をより一層拡大していくこととしております。
(2)次に、農村女性による加工品づくりへの支援についてであります。現在、県下各地で197の農村女性グループによる地域農産物を使った生活感あふれる加工品の製造などの起業活動が展開されており、こうした活動をより発展させるためには、新たな商品開発はもとより、流通・販売力の向上と起業リーダーの育成が必要であります。
このため、今年度から新たに、農村女性グループのネットワークづくりを進め、グループ間相互の商品供給体制の整備やシンボルとなる統一マークの作成、インターネット等を活用した情報発信力の強化などにより、流通・販売力の向上を図ることとしております。
また、こうした取組みを企画運営する起業リーダーを育成するため、経営管理能力の向上を図る研修会や他産業と連携した異業種交流会を開催するなど、農村女性が夢を持ち、その能力を発揮して起業活動に取り組めるよう積極的に支援していくこととしております。
(3)次に、県産原料を使用した豆腐、パン、麺の需要拡大についてであります。
本県農業の振興を図るためには、主要穀物であります米、大豆、小麦の安定した需要を確保することが重要でありますことから、本年度から、県独自の新たな取組みとして、学校給食における米、大豆、小麦の一体的な利用を、農業団体、食品産業団体、学校給食関係者と連携して進めているところであります。
お示しの、県産大豆や小麦を原料にした豆腐、パン、麺につきましては、学校給食に加えて、様々な給食施設や一般消費者への利用拡大が重要でありますことから、今後、食品産業団体等と緊密に連携を図り、県産原料の使用を表示する統一的なマーク等を作成するとともに、大口需要先である給食施設等における試食・宣伝の実施、販売協力店をはじめとする多様な販売先の確保など、その需要の拡大に努めていくこととしております。
今後とも、生産者、流通・加工関係者、消費者などの協働による地産・地消の取組みを一層促進し、本県農業・農村の振興を図ってまいります。
久保田(要望) それから地産・地消の中で大変積極的に取組みを進めていかれるということ、本当に心強く思っております。どうぞスピードアップして、特に、子どもたちの学校給食においてのこの展開、残りの市町村でもぜひ、県内産のパンや麺、食べられるようにご努力いただきたいというふうに思います。これはご答弁は結構です。要望です。
(4)緑の雇用事業
久保田 平成13年に和歌山県と三重県が、「緑の雇用事業で地方版セーフテイーネットを」つくることを共同提言し、さらに28道府県の賛同を得て、国へ提言活動を行いました。その結果、国の改革先行プログラムとして決定され、国の平成13年度補正予算に盛り込まれました。それ以降、緑の雇用事業は、国の「緑の雇用担い手育成対策」として予算が組み入れられ、全国41道府県が賛同し、全国で実施されてきています。緑の雇用事業は、新しい環境林の考え方を導入し、森林などの環境保全を進めることにより、新たな雇用機会やビジネスチャンスを創り出し、都会から地方への新しい人の流れによる山村地域の再生につなげようとするものです。従来型の公共事業を単に森林保全事業にシフトさせるというものではなく、国土の環境保全、都市と地方の共存、個人の尊厳を守ることのできる雇用対策を実現する総合的な施策として組み立てられています。
近年、森林で働きたいという人々が増えていますが、一人前になるには最低2年から3年はかかるといわれており、漠然としたあこがれや都会からの逃避だけでは通用せず、新規就業者の4人にひとりは再び職を離れるという厳しさもある中、和歌山県が実施している緑の雇用事業は、成果をあげているといえます。その流れは、関西経済界・労働界、ハローワークとが連携し、大規模な就業相談会や説明会の開催からスタートしますが、平成14年の実績をみますと、県内478人、県外133人、合計611人が緑の雇用事業の対象となり、特に、県外からは、103世帯151人が定住を決定しています。一方、本県の平成14年の林業関係の雇用実績をみますと、67人の雇用が成立したものの、本格的雇用につながったかたは、48人にとどまっています。
山口県は、県土の7割が森林の中山間地域ですが、林業経営の採算性の悪化や山林所有者の高齢化などにより、多くの森林で所有者による間伐や保育などの適正な森林整備が困難な状況となっています。さらに、森林のうち私有林が約8割を占めていることから、公的関与のありかたも課題となっており、近年では、竹の繁茂が顕在化するとともに、県土の保全や水資源のかん養、地球温暖化防止など森林のもつ多面的機能の発揮に支障をきたすことが懸念されます。そのような中、県の15年度事業では、これまでの里山活動ボランテイアや県民参加の森づくりボランテイアに新たに竹林ボランテイアも創設し、森林をボランテイア活動で支えようとしています。ボランテイア活動によって、県民が森林に入り、森林・林業の現状を知ることは重要なことですが、厳しい経済状況にあって、リストラや廃業によって仕事を失う人が増えている時代に、本県でも、森林所有者や市町村と環境保全協定を結ぶ環境林の考え方を導入するなどして、山口方式として新たな緑の雇用事業の仕組みを確立し、森林保全と雇用創出を図り、中山間地域の活性化につなげるべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
清弘農林部長 雇用情勢が厳しさを増す中、林業への就業希望者を雇用して、手入れの行き届かない森林の整備を推進することは、森林の再生と雇用創出の観点から、極めて重要でございます。
このため、県といたしましては、これまで、やまぐち森林担い手財団を中心として、就業相談窓口の開設や技術研修資金の無利子融資などの林業の担い手確保に向けた条件整備を進めるとともに、平成11年度から、緊急地域雇用創出特別基金を活用し、竹の伐採や、松くい虫被害木の除去などの緊急性の高い事業に取り組み、県、市町村合わせて、平成11年度から平成14年度まで、新たに約650名の臨時雇用を確保してきたところであります。
また、本年度、森林組合等への円滑な就業を促進するため、作業現場で1年間の実務研修を行う「緑の雇用担い手育成対策事業」を実施しており、現在30人の方が、本格雇用に向けて、研修中であります。
さらに、本県では、森林保全、資源活用、産業・雇用創出の好循環を生み出す山口方式として、間伐材や竹材など、未利用森林資源のエネルギーとしての有効利用を目指す「森林バイオマスエネルギー・プラン」を推進しており、現在、火力発電施設での石炭との混焼など、3つのシステムの実用化に向けた取組みを進めているところであります。
この具体化により、間伐材等の収集・加工・供給や、森林バイオマスによる電力や熱の生産・供給など、新たなエネルギー産業の創出と雇用の場の確保に努めることとしております。
なお、現在、策定を進めております「やまぐち森林づくり計画」の中でも、森林の持つ環境保全等の公益的機能の確保に必要な整備量等を明らかにするとともに、これを推進するための担い手確保対策について、雇用の創出に視点を置きながら検討することとしております。
今後とも、このような取組みを通じて、環境を守る森林の保全と新たな雇用の創出に努め、中山間地域の活性化を図ってまいります。以上でございます。
久保田(再質問) 緑の雇用事業について、皆様方の方に資料をお配りしております。和歌山県は本日のホームページで更新したということで新しいのを載せましたが、本県も森林バイオマスエネルギーの導入と森林での雇用創出に向けて大変努力をされているということを評価しております。その上でなお、森林県山口として、和歌山県のやっていることよりさらに私たちがもっとできることがある、この和歌山の緑の雇用事業のパッケージ方式、こういった点も優れているのではないのかなと思いました。
定住ということが入っている、それから創業、雇用の創出、単にそこにある事業体の森林組合の就職だけではなくて、森林ビジネス、新たな業を起こすということにもチャンスを提供しようじゃないかという、そういう試みもされております。それで定住について調べましたら、この予算、25億7千万円、このうちの5億円は住居の提供に、2千万円クラスの住宅を50戸くらい提供する。土地造成とかいろいろなことを考えて5億円は用意をしている。県産木材を使って県内の大工さん、サッシの業者さん、全て県内業者で県内産のもので家を建てることを条件で50戸の住宅提供と、宅地造成は市町村ということですけれども、そういう住宅の提供とセットになっている。それから新事業創出という意味では、この都市からの人口流動、103世帯、151人のうちの3名は、和歌山県のIターン創業支援基金でそれぞれ5百万円づつもらわれて、紀州の備長炭とか、ゴルフ用品のパターに備長炭を入れるとか、とてもユニークな製品開発、あるいは農産品の加工販売、そういう新たなビジネスを起こして入ってこられる。そういう都市からの人口流入、平均年齢38.2才というデータもあります。過疎が進む中で、新しい雇用の場として、森林を見直してみようと、高度経済成長時代には、地方から都市へ都市へと人は移動してきたわけですが、今日、経済の低迷、そして国土の荒廃、都市の過密と地方の過疎という縮図の中で、私どもが雇用ということを考えるとき、もう一回持てる資源、私どもの県には何があるのかと、何が特性なのかということを考えたら、やはりこの森林というもの、中山間地域というものにもっと光を当てていいんじゃないかと、そして政策の縦割りではなくて、総合的に見る、今日午前中に定住促進のお話しもあったかと思いますが、総合的に見ていくということに本当に大いに期待をしておりますが、森林の雇用事業は、森については農林だけでやるということだけではない、このようなパッケージが必要だというふうに思います。
この若い世代が入ってくるということは、例えば複式学級になりかかっていた村の学校が、新たに子どもが増えたことで学級数が増えるとか、授業の充実が図られるとかいうそういう効果も出ているふうにお聞きをいたします。ここには新事業の創出、定住促進、そういったことも込められていると、パッケージになっているというふうに思います。これを作ります上で環境林の創造というものが右の下の方に図がありますが、私、この問題を取り上げるに当たって、農林部の方とたびたび意見交換しました。山口県は私有林が多くてなかなかやりたくてもできないんだということでした。どうしたら私有林に公的関与ができるかというふうなことを言われておりました。そういった意味では、こうした環境林の考え方、要は林業経営、生産目標とされていない森林に対して、放置されているところ、放置されて何も手が付けられていないそういう森林に対して、この環境林の約束をして、このような事業を展開していくわけです。そういったことも御検討していただけたらというふうに思いますが、これについては総合的な県政の施策として考えていただきたいと思いますので、二井知事に御所見をお伺いしたいというふうに思います。
二井知事 緑の雇用事業についての再質問がありましたが、私も未利用資源活用プロジェクトというのを山口方式として掲げて、森林の整備諸問題についても取組みを強化をいたしておるところであります。従いまして、今回、和歌山県の例をお挙げをいただきましたので、和歌山県と山口県は事情が違うところがあるかも知れませんが、県として参考にできることがあれば積極的にこれから参考にさせていただきながら、総合的なプロジェクトとして全力で取り組んでいきたいというふうに考えているところであります。
久保田 現在進められている市町村合併は、昭和31年の昭和の大合併以来のものであり、日本全体の構造改革の重要な柱として位置づけられています。平成12年から本格的な地方分権制度がスタートし、市町村合併は多様化する住民ニーズへの対応、行財政基盤の強化、地域のことは地域で決定するといった時代の要請として進められていますが、地域の将来のあり方を決めるきわめて重要な課題であるだけに、住民、議会、首長が一体となって、正確で詳しい情報をもとに議論し検討することが必要です。合併特例法期限は、平成17年3月末とされ、残された時間は21ヶ月となってきました。合併に必要とされる手順では、約22ヶ月とされていることから、合併特例法の期限内での市町村合併は待ったなしの段階に入ったといえます。
現在、県内の市町村合併法定協議会の設置状況は10カ所44市町村となっており、今年4月に誕生した周南市を含めますと、すでに県内56市町村の86%で合併協議が進められています。そのような中、宇部・小野田地域では、県のシュミレーションのパターンである3市5町、2市3町、1市2町、1市1町など5つの枠組みのいずれにも該当せず、宇部市楠町と小野田市山陽町がそれぞれ1市1町での法定協議会を設置、阿知須町は県央部の法定協議会に入るといった状況になっています。市町村合併の基本的効果や発展的効果は、20万人以上の特例市となり、中核都市づくりをしていくことからうまれるものであり、現在進められている1市1町では合併効果による新たなまちづくりへのダイナミズムに欠けると思われます。このような状況から、宇部、小野田、山陽町、楠町では、2市2町の合併を目指して住民の会が結成され、学習会や2市2町同時発議による法定協議会設置にむけての活動がスタートしました。この動きは、県内では初めてのことであり、全国的にも珍しい事かと思いますが、市町村合併の本来の趣旨からいえば、住民が正確な情報を得て、責任と主体性をもって合併を進めるべきであることから、2市2町の住民が立ち上がった事実は重く、今後の動きに期待するものです。そこで3点、お尋ねいたします 。
(1)知事勧告
久保田 合併特例法の第16条の2には、都道府県知事が公益上必要と認め、関係市町村に対し、合併協議会設置の勧告をする場合には、あらかじめ関係市町村の意見を聴くとともに、勧告した場合には公表しなければならないとされています。山口県は、これまで約20年にわたり中核都市づくりに取り組んできましたが、中核都市なきまま今日にいたり、サービス業など一定規模の人口集積があって発展する第3次産業が弱く、若者の県外流出や県勢の衰退をもたらした一因になっているとも言われていますが、この平成の大合併といわれるこの時期は、県勢振興にとって大変重要な分かれ道になると思われます。時間的制約が近づく中、中核都市づくりから取り残される地域をださないために、二井知事は、今後、どのように対応されるのか、また、知事勧告をされるのかお伺いいたします。
二井知事 私からは、市町村合併協議会設置の勧告等についてのお尋ねにお答えをします。
市町村合併は、本県の長年の課題となっております中核都市づくりにとりましても、最も有効な方策であると考えております。
このため、県といたしましては、従来から、合併による中核都市づくりに向けた気運の醸成や、地元による調査研究への支援など、様々な取組を行ってまいりました。
お示しがありましたとおり、現時点では、必ずしも広域的な合併協議が進められていない地域もありますが、こうした地域におきましては、今後とも、中核都市づくり等、地域の将来のあり方を見据えた取組がなされるように、一層積極的な助言、情報提供に努めますとともに、合併出前講座等を通じまして、地域の方々にも強く働きかけていきたいと考えております。
また、合併協議会設置の勧告につきましては、先に通知をされました新たな国の指針におきまして、勧告を行うことを積極的に検討するように要請をされておりますが、市町村合併は、地域の将来や住民の生活に大きな影響を及ぼす事柄であり、設置の勧告をする場合は、合併特例法により、あらかじめ関係市町村の意見を聴くということにされているわけでございます。
県といたしましては、それぞれの市町村が自主的・主体的に広域合併に向けて取り組まれるように、今後とも様々な働きかけを行っていくことにいたしておりますので、合併協議会設置の勧告につきましては、合併特例法の趣旨や指針の内容を踏まえながら、合併を巡る地域の諸情勢等を総合的に勘案をいたしますとともに、市町村の意見を十分にお聞きするなど、慎重に検討していきたいと考えております。
(2)権限移譲
久保田 県の合併支援プランには、新たな権限移譲制度の創設を今後の取り組みとしていれられ、「現行のメニュー方式よりもさらに合併のメリットが発揮できるような新たな権限移譲制度の創設の検討」とされていますが、合併協議が本格化している市町村にとっても、あるいは、いまだ合併論議がまとまっていない市町村にとっても、地方分権の趣旨からすれば、県からの新たな権限移譲とそれに伴う人的・財政的支援が明らかになることは重要です。現行の権限移譲メニューに掲載されているのは30法令、30事務ですが、国から都道府県や市町村への権限移譲が進む中で、人口規模や面積を拡大した合併市町村が、住民サービスの向上や個性あるまちづくりを可能にする権限移譲が望まれます。現在、県から市町村に移譲が可能な事務はどのくらいあるのか、また、今後、どのようにして市町村への権限移譲を進めるのか、基本方針と具体的作業工程をお尋ねいたします。
辻田地域振興部長 合併後の市町村に対します権限移譲につきましては、地方分権を推進する上からも重要でありまして、県としても、今後一層、権限移譲を進めてまいりたいと考えております。
県から市町村への権限移譲につきましては、これまでも積極的に推進してきたところでありますが、平成12年度からは「山口県地方分権推進プログラム」に基づきまして、「メニュー方式」により進めることとしたところであります。
この結果、現状では、県から市町村へ移譲が可能な事務は、お示しのメニュー掲載の30法令30事務も含めまして、全体で48法令54事務となっておりますが、これに加えまして、合併による行財政能力の向上によりまして、処理が可能となると思われる事務など、委譲対象事務の拡大について、現在、庁内で検討を進めているところでございます。
検討の方向としては、住民に身近な市町村において、事務・手続が可能な限り完結できるように、例えば、福祉やまちづくりなど行政分野ごとの各種権限を一纏めのパッケージとして移譲する仕組みや、県からの人的・財政的支援のあり方等を検討することとしておりまして、今後、県と市町村の実務担当者で構成しております「地方分権推進協議会」これにおきまして十分協議を重ねまして、概ね1年を目途に成案を得たいとこのように考えております。
(3)地域自治組織
久保田 合併後、基礎的自治体は、規模が大きくなり、議員数も減少し、住民の声が反映しにくくなることが懸念されますが、合併特例法では、地域の意向が新しいまちづくりに、よりきめ細やかに反映できるように、合併前の市町村単位ごとに「地域審議会」を設置することができるとされています。また、国の地方制度調査会の中間報告によりますと、住民自治を強化する観点から、地域自治組織を基礎的自治体の判断に応じて設置する方策を検討する必要があるとして、当面、合併後の市町村において、合併前の旧市町村単位に地域自治組織を導入する途を開くこととしています。さらに、都道府県知事は、一定の場合に、小規模な市町村などを対象として、当該市町村を単位とする地域自治組織を設置し、包括的な基礎的自治体を形成すべきことを勧告できるものとしています。このような住民自治の充実のための仕組みづくりは、合併議論において重要なことですが、知事はどのように取り組まれるのかお伺いいたします。
辻田地域振興部長 地方分権が進展する中で、地域の住民が地域の行政等に対して主体的に取り組む住民自治を確立するためには、お示しのように、その仕組みづくりが極めて重要な課題となっております。
御案内のとおり、現在、県内各地域で市町村合併に向けた取組が活発に展開されておりますけれども、住民自治を充実させるための仕組みづくりについては、合併後のまちづくりを円滑に進めるためにも、合併協議の中で、十分に協議されることが必要であると考えております。
お尋ねの仕組みづくりにつきましては、合併特例法の「地域審議会」、それからお示しがありましたように、地方制度調査会の中間報告の中の「地域自治組織」などが、その方策として示されておりますけれども、その導入に当たりましては、どこまでも地域において地域自らが、地域にとって最もふさわしい在り方、これを十分に論議されることが必要だと考えております。
県といたしましては、こうした観点に立ちながら、今後、地方制度調査会等の論議を引き続き注視していくとともに、各地域の合併協議会におきまして、住民自治の充実に向けた論議が進められるように、先進自治体事例等の情報提供や必要な助言に努めてまいりたいと考えております。
久保田 近年、たばこがもたらす健康被害については、だいぶ知られるようになってきましたが、厚生労働省によりますと、たばこの煙には、ニコチン、発ガン物質・発ガン促進物質、一酸化炭素など多種類の有害物質が含まれています。喫煙により循環器系、呼吸器系などに対する急性影響がみられる他、喫煙者では肺ガンをはじめとする多種にわたるガン、虚血性心疾患、慢性気管支炎、肺気腫などの閉塞性肺疾患、胃・十二指腸潰瘍などの消化器疾患、そのほか様々な疾患のリスクが増大します。妊婦が喫煙した場合には、低体重児、早産、妊娠合併症の率が高くなります。また、受動喫煙により肺ガン、虚血性心疾患、呼吸器疾患などのリスクが高くなることも報告されています。世界保健機関WHOは、たばこの使用は「精神作用物質による精神及び行動の障害」として分類しています。
昨年6月に、未来ある子供たちを、たばこがもたらす健康被害からどう守るか、というテーマで、市民公開フォーラム「子供とたばこ」が日本医師会主催で開催されました。日本医師会会長や日本禁煙推進医師歯科医師連盟会長ら医療、看護の専門家らが、親、学校、そして社会はどう対処していけばいいのかを話し合いました。報道された内容をみますと、喫煙は、趣味や嗜好ではなく、ニコチンという薬物が作り出す依存状態であり、子供の場合、6ヶ月ぐらいでニコチン依存症になる、親がたばこを吸う家庭では、ぜんそく、気管支炎となる子供が多い、若い時にたばこを吸い始めると、肺ガンを発症する確率が30倍に増え、狭心症や心筋梗塞などは、たばこを吸わない人に比べると、喫煙者の発症が1.7倍になる。また、たばこを毎日吸っている高校3年生は男子で25%、女子で7%にもなること、中学生でも男子20%、女子10%といったデータも紹介されていました。そして、ニコチンを体の中にいれさせないこと、青少年の喫煙をやめさせることの必要性が強く訴えられました。
本年5月1日から「健康増進法」が施行されましたが、その第25条において、学校の管理者は、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならないとされています。これを受けて、県教委は各市町村教育委員会教育長に受動喫煙の防止及び喫煙防止教育の推進についての依頼文をだされています。平成14年度の県内の公立学校における全職員の喫煙率は16.73%、分煙対策としては、学校施設内を禁煙にしているところは、全体の6.99%、部分禁煙は83.74%で、禁煙の制限を全くしていないところも1.79%ありました。
本県の平成12年度の県民健康栄養調査結果をみますと、男性の喫煙習慣者の割合では、男性は30歳代が一番多く59.5%、女性は、20歳代がもっとも高く11.1%となっています。特に、平成7年の調査結果と比べて、20歳代の女性の喫煙者の増加率が女性の喫煙者の中ではもっとも高くなっています。未成年者の喫煙率については、98年の未成年勤労者の事業所健診データによりますと、男性が51.9%、女性10.3%となっています。
健康やまぐち21行動計画の重点行動プログラムにたばこ対策が位置づけられ、学校では、喫煙に対する学習や保健だよりなどを通じた喫煙防止に取り組んでいますが、禁煙教育を行っている教職員が、たばこを美味しそうに吸う姿を児童・生徒にみせていては説得力がありません。ましてや、発育期にある児童・生徒が教職員によって受動喫煙させられるようなことはあってはならないことです。
教職員が率先してたばこを吸わない事で、未成年者の喫煙防止を図るべきと考えます。 日本学校保健学会のまとめによりますと、公立学校の敷地内を全て禁煙にする動きは、和歌山県が、昨年4月から都道府県では初めて実施したほか、青森県が、今年度末までに全ての県立学校について禁煙を決定、小中学校にも禁煙を要請、愛知県は来年度から、茨城県は再来年度までに実施する方針を決定するなど、現在22都道府県で検討がすすめられているとのことです。山口県では、小郡町と阿知須町が実施しています。
健康増進法の趣旨と本県の実態を踏まえますと、青少年の健全育成、健康づくりのために、本県においても、学校の禁煙化実施にむけて具体的検討をする時期にきたのではないでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
藤井教育長 たばこによる被害から児童生徒や教職員を守り、安全で快適に過ごせる環境を整えるために、県教委といたしましては、これまで各学校に対して分煙の実施を働きかけてまいりました。
その結果、公立の小・中・高等学校におけます分煙への取組みは、平成9年の時点では、86.5%でありましたが、昨年の9月には98.2%と、ほぼ全ての学校で、それぞれの実情に即した対策が講じられていると思っております。
こうした中で、お示しのありました今年の5月に「健康増進法」が施行されました。学校においては、児童生徒や教職員に被害が及ぶことのないように、受動喫煙の防止、これはもちろんのこと、法に定める「健康増進事業実施者」として、子どもたちの健康増進への取組みを、より積極的に進めていくことが重要になっております。
このため、各学校に対しまして、県教委といたしましては、健康増進法の趣旨に沿って、受動喫煙防止の徹底と喫煙防止教育の一層の推進に向けた取組みを要請しているところであります。
今後、各学校におけます取組み状況を調査いたしまして、それを踏まえ、市町村教委等と具体的な対応方針を協議・検討し、地域の協力も得ながら、受動喫煙防止の効果的な対策や、より実効性のある健康教育を進め、児童生徒の健康と学校における安全で快適な生活環境の確保に積極的に取り組んでまいります。
久保田(再質問) 分煙化だけでは不十分と考える。健康増進法の趣旨を踏まえられての今後の具体的な取組みについて再度所見を伺う。
藤井教育長 学校は受動喫煙の防止と健康教育を進めるという二つの立場がございますので、現在、各学校において、この二つの立場から、しっかりその効果的、有効的な対策につきまして議論し、そして検討していただくよう要請しております。
近く、全ての学校につきまして、市町村教委と連携いたしまして、その検討状況や課題について調査をすることとしていまして、それを踏まえまして、市町村教委等と一体となって、協議・検討を進めていきたいと考えております。