• トップページ
  • プロフィール
  • マニフェスト
  • きみ子日誌
  • 後援会
  • 県議会質問
  • リンク
山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

分類

会期

  • 2008年12月
  • 2008年09月
  • 2008年06月
  • 2008年03月
  • 2007年12月
  • 2007年09月
  • 2007年06月
  • 2007年03月
  • 2006年12月
  • 2006年09月
  • 2006年06月
  • 2006年03月
  • 2005年12月
  • 2005年09月
  • 2005年06月
  • 2005年03月
  • 2004年12月
  • 2004年09月
  • 2004年06月
  • 2004年03月
  • 2003年12月
  • 2003年09月
  • 2003年06月
  • 2003年03月
  • 2002年12月
  • 2002年09月
  • 2002年06月
  • 2002年03月
  • 2001年12月
  • 2001年09月
  • 2001年06月
  • 2001年03月
  • 2000年12月
  • 2000年09月
  • 2000年06月
  • 2000年03月
  • 1999年12月
  • 1999年06月

2004年03月議会

[目次]

  • 1.地域経済の活性化について
  • 2.循環型農業と安心・安全の地産・地消の推進について
  • 3.児童虐待対策について
  • 4.子どもの豊かな心の育成について
  • 5.空き民家などの活用による地域福祉の拠点づくりについて

1.地域経済の活性化について

久保田 日本経済は、製造業の大企業を牽引役に、業績が改善してきており、失業率や企業倒産件数、銀行の不良債権残高も、ピークを打ったと言われています。しかし、中小企業は苦しく、地方経済は停滞色が濃く、県内の雇用・所得環境も引き続き厳しい状況にあることから、全産業を視野にいれてあらゆる角度から、さらなる経済活性化対策が求められていると考えます。 そこで、以下4点についてお伺いいたします。

(1)企業誘致の推進

久保田 地域経済の活性化や産業構造の高度化、若者の県内定住、雇用の創出などを促進するために、優良企業の誘致はきわめて重要であり、景気・雇用対策として、もっとも伝統的な方策であり、従来より取り組みが進めてこられたものです。 しかし、近年では、グローバリゼーションが進展し、企業が国境を越えて自由に立地を選択するようになり、特に、生産コストの差による利益を得るために東アジアへの生産工程の移転が急速に拡大し、国内における産業の空洞化が叫ばれてきました。 一方、最近の動きでは、日本国内での生産に切り換える企業も増えてきています。たとえば、デジタルテレビ、DVDレコーダー、デジタルカメラといった新「三種の神器」といわれるデジタル家電の企業です。この業界は、今日の景気を引っ張っていますが、技術革新が日進月歩ですすむため、機能が瞬く間に高まり製品が陳腐化してしまい、激しい商品開発競争を強いられていることから、部品から製品まで一貫して開発・生産する垂直統合を経営戦略とし、迅速なマーケット対応や問題が起きても技術者が行き来してすぐ解決できるため、国内生産へとシフトする企業がでてきています。 また、三重県では、クリスタルバレー構想のもと、液晶などフラットパネルデイスプレイ産業の世界的集積をつくることにより、多様で強靱な産業構造を形成し、活力ある地域づくりをめざしていますが、平成7年にシャープを誘致したことから、現在では、すでに50社を超すフラットパネルデイスプレイ関連企業が立地しています。
 このように企業戦略が多様化し、競争も激しさを増す中、今後の企業誘致の推進には、これまで以上の取り組みが求められており、本県の特性や資産を十二分に活用した戦略と強力な営業力で臨まなければならないと思います。 本県においては、優れた立地条件を備えた工業団地の整備を計画的に進めてきており、現在分譲中の主要団地は18団地あります。そのうちまだ売れずに残っている分譲中面積は、業務用地面積の約半分である224,6ヘクタールです。とくに県が地元の市とともに整備した団地で、もっとも分譲率が低いのが、宇部テクノパークで、2,8%しか売れておらず、金利負担額も増加し、今年度末で約3億3千万円となります。これら産業団地の分譲促進が急がれますが、16年度、産業団地の分譲を促進させる事業が1億5700万円の予算で計上され、リース制度の導入や、企業立地情報により分譲が決定した場合に報奨金をだすなど、施策の多様化が図られており、産業団地内への企業立地の促進が期待されます。
 そこでお尋ねいたします。工場適地があり、高水準な優遇制度があっても、効果的な広報や宣伝が行われ、戦略的な営業活動が積極的に行われなければ、企業誘致の実績にはつながりにくいと思いますが、今後、企業誘致をどのように進めていくのかお伺いいたします。

二井知事 私からは地域経済の活性化のうち「企業誘致の推進」と「新事業創造支援センター」の2点についてお答えをいたします。 厳しい経済環境の中で本県の経済を支える活力ある産業を創出していくことは県政の重要な課題であります。優良な企業の誘致と、そして新事業の創出などに全力で取り組んでおります。 そこで、まず企業誘致についてでありますが、西日本の結節点やアジアとの近接性、優れた交通基盤や情報基盤、既存産業の集積など本県の特性や優位性を最大限に生かすとともに、新世代型環境産業の集積を図る「環境産業マルチパーク構想」などによりまして戦略的な誘致活動を進めております。
 しかし、お示しがありましたように、企業誘致を取り巻く環境は厳しさを増しておりまして、より効果的かつ戦略的な広報宣伝や誘致活動が求められております。 このため、広報宣伝につきましては、本県の優位性や立地特性、企業立地促進補助金などの支援策等を県内外の企業により広く周知するために、特に一昨年からは「経営革新天地・山口県」をキーコンセプトとした全国広告や国内3000社を対象としたダイレクトメールの送付、ホームページの開設、パンフレットの配布などを行っているところでございます。 また、誘致活動につきましては、年度当初におきまして、個別企業の経営動向や設備投資の計画の分析、ダイレクトメールなどに対して照会のあった企業の情報分析などを行いました上で、年間450社程度を訪問先として選定をし、計画的な折衝活動を行っているところであります。 企業を取り巻く経営環境は日々刻々と変化をいたしておりますので、この変化の波を見逃すことのないように、今後とも、創意工夫を加えながら、効果的・継続的な広報宣伝や戦略的な誘致活動を積極的に展開をして1社でも多くの企業誘致が実現をするよう取り組んでいきたいと考えております。


(2)エコビジネスの育成

久保田 我が国では、ようやく循環型経済社会の形成に向けての法体制が整ってきましたが、ゴミゼロ、脱温暖化、自然との共生など環境問題への総合的な対応をすすめることによって、安心で活気と魅力に満ちた生活環境を創り出すこととなります。そして、民間の技術開発や製品開発が活発化し、新たなビジネスモデルが形成され、新規需要や雇用が創出されるとともに、環境問題への対応から生まれた日本の技術・ノウハウ・製品などが、世界のモデルとなり得るとされています。 もともと日本のエコビジネスは、廃棄物処理の規制やリサイクル法の整備などによって、公害防止技術を中心として発展してきましたが、循環型経済社会形成の法整備が進む中、産業のエコロジー化とエコロジーの産業化が促され、新しい産業構造として、資源循環型、ゼロエミッションといった生産過程の再構築を目指すことが求められ、環境コンサルティングや環境影響評価など法令関係、環境関連情報の出版、環境教育・学習や人材派遣など多分野でのエコビジネスも急速に広がってきています。特に、新規・成長産業として具体的に期待される産業のひとつとして、環境関連サービス、環境分析関連装置、リユース・リペア、省エネルギー・新エネルギー、低公害車などの環境関連産業といわれています。
 環境省が平成12年に行った推計によれば、平成9年現在、エコビジネスの市場規模は、約24兆7千億円、年平均伸び率3,7%の成長産業になると見込まれ、平成22年には、40兆1千億円に達するといわれています。この間、雇用規模は、69万5千人から、86万7千人に増加するという推計が行われています。さらに、最新データによりますと、この推計を超える成長となっています。 山口県においては、今年4月1日から施行される山口県の独自課税である産業廃棄物税の徴収が始まり、同じく今年4月から施行予定され、この2月議会に上程されている循環型社会形成推進条例によって、環境への負荷の少ない循環型社会形成の枠組みが整います。産業廃棄物の排出で、税が徴収される仕組みができたことによって、産業廃棄物の排出抑制や減量化・リサイクルへの取り組みが促進されるとともに、それによる財源を循環型社会形成のための施策へ、活用が可能となります。 環境と経済を両立させるエコビジネスが広がることで、地域社会の環境保全やゴミの排出が抑制されるとともに、経済的利益となり、地域経済の活性化につながるものとされます。そこでお尋ねします。地域経済活性化のためには、県民やNPO・コミュニティ団体によるボランテイア活動やコミュニティ・ビジネス、ベンチャービジネスのレベルから、最先端環境技術による環境産業の育成や誘致のレベルまでの活発な活動の展開が重要であり、行政としては、環境行政と産業振興行政が連携を強め、政策の総合化を進め、幅広くエコビジネスの創出支援や育成を図ることが必要と考えますが、今後の取り組みをお伺いいたします。

松原環境生活部長 エコビジネスの育成についてのお尋ねであります。  環境保全に資する製品やサービスを提供するお示しのエコビジネスの振興は、環境への負荷の少ない循環型社会の実現とともに、経済の活性化や雇用の確保の面からも、極めて重要であると考えております。 このため、県におきましては、産学公連携・協働のもとに、本県の産業や地域特性を活かしたごみ焼却灰のセメント原料化等のゼロエミッションの推進、水素・森林バイオマス等の未利用資源の活用、環境関連産業の集積や企業立地等を誘導する「環境産業マルチパーク構想」の推進等に積極的に取り組んでいるところでございます。
 こうした取り組みに加えまして、来年度、産業廃棄物税を利用した、先進的なリサイクル施設への支援や新たな事業化のための調査等を、実施をいたしますとともに、環境関連技術の研究開発・事業化への支援などに一層努めることとしております。  今後とも、庁内各部局長で構成いたします環境政策推進会議による施策の総合調整、ワーキンググループや情報交換・技術交流会などを通じて庁内はもとより産学公の連携、協働を進めるとともに、NPOやコミュニティ団体等に対する起業化に向けた情報提供、人材育成等を進めながら、幅広いエコビジネスの育成・創出を図り、環境負荷の少ない循環型社会の実現に積極的に取り組んで参ります。


(3) 新事業創造支援センターの活用

久保田  新事業創造支援センターは、新事業創出をハード・ソフト両面から支援するものとして、宇部市の新都市内の山口県産業技術センター隣接に建設され、今年7月にオープンが予定されています。中小企業者の方々が、ここの貸し研究室において、産業技術センターの機器利用や、研究員による技術指導を受けながら、新商品や新技術の開発を目指すことができます。 本県の開廃業率の推移は、廃業率が開業率を上回り、その開きは全国より大きくなっており、また、本県の事業所数の減少率も、全国より高くなっています。地域経済の活性化のためには、新事業の創出や、新規開業者を増加させていくための起業化支援対策は重要であり、このセンターへ高い期待が寄せられていると思います。
  私は、全国的に設置が進められている起業化支援施設の必要性を、平成13年11月議会、14年12月議会と、たびたび取り上げてきましたが、中小企業の技術支援拠点である山口県産業技術センターが平成11年4月にオープンしてから遅れること5年、ようやく新事業の創造を支援する待望の拠点が今年動きだします。そこでお尋ねいたします。隣接の産業技術センターの有能な研究員や高度な研究機器の活用、また、文献検索や特許検索、一般書籍閲覧などができる情報ステーション、相談室などが十分利用され、多くの新事業が創出されることが期待されますが、この新事業創造支援センターをどのように運営をされていくのかお伺いいたします。

二井知事  次に、「新事業創造支援センター」の運営についてであります。  同センターは、ものづくりを指向する中小企業者の新事業の創出を支援するための施設として、本年、7月の供用開始に向けて、鋭意、準備を進めております。  この運営に関するお尋ねでありますが、お示しのように、本施設は、産業技術センターとの近接性やその機能を最大限に活用することが重要であると考えております。  このため、産業技術センターの研究員が、入居企業の要請に応じて訪問をし、隣接するメリットを活かしたきめ細かい技術支援を行いますとともに、研究開発機器や文献検索、特許情報検索システムなどの支援機能の積極的な活用を促進してまいります。  さらに、研究開発機器の時間外開放につきましても、現在、午後9時まで試行的に実施をしておるところでありまして、今後、入居企業のニーズを踏まえながら、必要に応じて、より弾力的な対応を検討していきたいと考えております。
  また、産業技術センターが中心となって、大学、企業、新事業支援機関等で構成する「企画運営協議会」や産学連携、特許、マーケティングなどの専門家からなる「支援チーム」を設置をいたしますとともに、専任のマネージャーを配置し、研究開発を具体的な成果に結びつけるために必要な経営のコンサルティング、市場開拓など、経営全般にわたる幅広い指導・助言を行い、新事業の創出を積極的に支援をしていきたいと考えております。


(4) 農林業における雇用体制の整備

久保田 本県では、新規就農支援対策事業として、平成3年から、県・市町村、農業団体が一体となって、就農希望者の募集、就農相談、技術研修、地域の受け入れ体制など、就農までの一貫した支援体制を整備し、地域農業の担い手の確保・育成に取り組まれてきましたが、この間、約12年間、この制度を活用しての新規就農者は、244人、年間平均20人前後となっています。しかし、就農後の状況を調べますと、制度を利用して就農したものの、定着されなかったかたも1割程度おられます。一方、高齢化などが進み、体力的な問題から農業経営を断念される方も増加してきています。このままでは、近い将来、農業の担い手が、本当になくなってしまうことは明らかです。私は、昨年6月県議会で、就農・就業、定住の総合的施策として緑の雇用事業の必要性を提案しました。
  かつて高度経済成長時代は、農山村から都市へ若者がでていきましたが、これからは、都市から農山村へ若者を呼び戻せるように、魅力ある農林業の就業環境を整備するとともに、農山村への定住促進策を充実すべきであり、市場原理に委ねたままにしておけば、山里は荒れ、農林業の衰退は取り戻すことのできない状況に陥ることから、総合的な仕組みづくりが公共政策として必要であることを提案しました。 16年度予算案においては、ニューファーマー総合支援対策事業として7600万円が計上され、国事業をうまく組み合わせながら、就農・就業などに係わる情報提供や総合的支援が行われるシステムがつくられ、これまでの施策を拡充したものとなっていることを高く評価し、その成果を期待するものですが、この事業をいかに効果的に実施するかが問われます。また、この事業の対象となるものとして、農業だけではなく、林業への就業にも広げ、本県が進めている里山再生活動推進事業における里山定住や林業就業の支援を連携させるべきと考えます。また、建設業など農業外企業による参入について、経済界、労働組合などをまきこんで、この制度の周知徹底を図り、多くの担い手希望者を受け入れていくべきと考えます。 現在、やまぐち食と緑のプラン21における新規就業者の目標は、平成17年に100人ですが、平成14年時点では83人となっています。そこでお尋ねいたします。この新たなニューファーマー総合支援対策事業によって、雇用の受け皿としての農林業の育成が積極的に図られ、この目標達成はもとより、さらなる増加を目指すべきと考えますが、新年度の取り組みをお伺いいたします。

清弘農林部長 地域経済活性化についてのお尋ねのうち、農林業における雇用体制の整備についてであります。  お示しのとおり、高齢化の進行等により、担い手不足が顕在化する中で、農林業・農山村の活力を維持していくためには、農林業に就業を希望される方々を一人でも多く受け入れることが必要であります。  このため、農林関係外郭団体を再編し、この4月に発足させる「やまぐち農林振興公社」に、新たに、農業・林業一体となった担い手支援の総合的な相談窓口を設置し、担い手支援機能の拡充強化を図ることとしたところであります。  こうした体制のもと、県内外各地で開催される就農相談会において、これまでの農業分野に加え、新たに林業分野の就業相談も受け付け、就農・就業・定住に係る情報を積極的に提供するなど、新規就農・就業者の確保に向け、幅広い取り組みを進めてまいります。  
  また、「学生耕作隊」や「やまぐちさとやまびと里山人ネットワーク」など県下のNPO法人等と連携し、農繁期における労力支援や里山での作業体験等を効率的に進めるシステムを構築することにより、農林業に興味のある方に活動の場を提供するなど、新たな視点での担い手対策を進めていくこととしております。  さらに、近年、増加傾向にある企業の農業参入の動きに対応するため、「農業参入マニュアル」を作成し、関係団体等への配布やホームページへの掲載などにより、農地制度や農業法人設立に係る手続き等を周知するとともに、参入希望のある企業に対して、農業機械や栽培技術の研修を実施することとしております。  今後とも、こうした取り組みを通じて、農業・林業一体となった雇用の受け皿づくりと幅広い担い手の確保に努め、農林業・農山村の活性化に向け全力で取り組んでまいります。

[目次]に戻る

2.循環型農業と安心・安全の地産・地消の推進について

(1) 循環型農業

久保田 地域で生産された農産物をその地域の消費者に提供する地産地消は、食と農の距離を近づけ、生産者と消費者との顔の見える関係の中で、地域の農産物の生産・消費拡大、ひいては農家の農業所得の増大・確保へとつながり、農業・農村振興とそれに伴って地域経済の活性化や地域自給率の向上、さらには、地域の食文化や伝統への理解が深まり、新たな地域づくりにつながるものとされます。本県においても積極的に進められているところです。 しかし、鳥インフルエンザ対策を経験して、安全であることが安心と同じではないことを痛感したと知事が言われていますように、単に地域で生産された農産物だから、「地場産」だから安心・安全とPRするだけではなく、安全な地場産であることが客観的に明らかにされてこそ、消費者の安心につながるものと考えます。それは、農業が本来もっている自然循環機能を活かし、堆肥などの土づくりを基本として、化学肥料、化学農薬の使用量を低減し、環境への負荷低減を図る循環型農業によって生産されるものと考えます。
  食の安心・安全に関する県民アンケート調査結果をみますと、農薬の使用に関する考え方としては、64%が「農薬はできるだけ少なくするべきだ」と回答しています。エコファーマーについては、69%が知らないと回答しており、エコファーマーが生産した農産物の購入については、67%が購入したいと回答しています。 本県では、通常の栽培方式に比べて化学農薬・化学肥料の使用量を30%以上低減した循環型農業にとりくむ農業者をエコファーマーとして認定しており、すでに、その育成は、平成13年度から着実に進めてこられ、認定者数は、平成13年度からの累計が、平成15年度末には、約866人になると見込まれています。また、化学農薬・化学肥料の使用量を50%以上削減か無化学農薬・無化学肥料で栽培された農産物をエコやまぐち農産物として認証しています。野菜、果物、米を合わせてエコやまぐち農産物の認証件数は平成14年度17件、認証者数195人でしたが、15年度は72件、239人の認証者数と多く、農業者の取組意欲も高まっています。国においては、有機JASマーク農産物の生産普及も進められています。 16年度予算案では、重点施策として、食の安全が引き続き強化されており、農薬の適正指導や残留農薬分析体制の整備なども新たに加えられたことを歓迎いたしますが、エコファーマーや有機農家など循環型農業生産をさらに加速化させて、真に安心・安全な地産地消を普及させることによって、地域農業と地域経済の活性化を推進すべきと考えます。今後の取り組みをお伺いいたします。

清弘農林部長 次に、循環型農業と安心・安全の地産・地消の推進についてのお尋ねのうち、まず、循環型農業についてであります。  環境の保全や県民の安心・安全な農産物への期待に応え、生産者と消費者が共に支え合う地産・地消を推進する上で、循環型農業を一層加速化する必要があります。  このため、多くの農業者が循環型農業に取り組めるよう、対象作物の拡大や新たな生産技術を加え、栽培マニュアルを充実するとともに、モデル実証の設置や研修会の開催等を通じ、産地ぐるみでのエコファーマーの育成に積極的に取り組んでまいります。  さらに、より高度な生産技術を必要とするエコやまぐち農産物の生産や有機農業を志向する農業者に対しましては、全国の先進事例等の情報提供や新技術の導入に関する相談活動を充実するなど、その取り組みを支援してまいります。  
  今後は、こうしたエコファーマーやエコやまぐち農産物等の認証制度や産地の取り組みを、県民に広く周知することが重要でありますことから、生産者と消費者・流通関係業者との交流会の開催、情報誌やホームページによる認証マーク等のPR、県産農産物の販売協力店における紹介や販売促進等を積極的に実施し、地産・地消による地域農業の活性化につなげていく考えであります。


(2)学校給食における取り組み

久保田 また、最近では、地産地消と共通する考え方で、食と農のありかたを見直す動きが世界中で広がっています。その土地でとれたものを食べるのが人の食性にあった健康食であるという韓国の「身土不二」の思想、地域に根ざした伝統的な食材や食を見直し、小規模でも質の良い素材を提供する生産者をまもり、子どもたちを含めた消費者に味の教育を行うイタリアの「スローフード運動」、あるいは、イギリスの「フード・マイルズ」や日本の「フード・マイレージ」といった食料の輸送量・距離の観点からの問題提起などがありますが、本県では、地産・地消の全県的な運動の展開とともに、食育や「地場産給食の日」などの取り組みが始められたところですが、子どもたちの元気をつくりだすために、今後学校給食における真に安心・安全な地産・地消のより一層の推進が求められますが、今後の取り組みをお伺いします。

清弘農林部長 なお、学校給食における安心・安全な地産・地消の推進につきましては、今後とも、食育推進ボランティアの活動等を通じて、食や農業に対する子どもたちの関心や理解を一層深めるとともに、各学校が地域の特色を活かして実施している「地場産給食の日」などにおいて、エコファーマーが生産する農産物やエコやまぐち農産物をはじめとした安心・安全な県産農産物の利用が一層進むよう、県教育委員会と連携しながら、市町村等に対して、生産者や品目、収穫時期等のきめ細かな情報を積極的に提供してまいります。

藤井教育長 教育に関する数点のお尋ねにお答えいたします。  最初に、学校給食における安心・安全な「地産・地消」への取り組みについてであります。  学校給食の食材につきましては、安全面や衛生面で確かな品質が求められておりますから、県教委では、各市町村や学校において、安全性に十分配慮した食材の選定がなされますよう、研修会や講習会等を通じてその徹底を図っているところであります。  
  こうした中で、「エコファーマー」や「エコやまぐち農産物」の増加に伴いまして、菊川町の野菜や平生町の米など、認定・認証を受けた地元の農産物が学校給食において利用される事例が出てきております。  今後は、各地域におけます「エコやまぐち農産物」などの普及状況も踏まえながら、学校給食の食材としての利用が広がりますように、農林部と連携いたしまして、各市町村・学校に対し、これらに関する情報を積極的に提供いたします。 また、来年度から児童生徒の元気創造に向けて実施いたします「子どもの食育・体力向上推進事業」におきましても、生産者の協力をいただきながら、安心・安全の視点に立った地産・地消への取り組みが行われますよう働きかけてまいります。

[目次]に戻る

3.児童虐待対策について

久保田 児童虐待は、家庭教育のしつけとは全く異なる、子ども自身の成長と人格形成に深刻な影響を与える人権侵害の問題であり、まさに病んだ大人の姿であり、広く社会問題となっています。先月、発覚した大阪府岸和田市の中学3年生の少年に対する実父らによる虐待は、私たちを驚愕させ、改めて、児童虐待の悲惨な実態を知ることとなりました。県内においても、子どもが実母によって殺されるといった悲しい事例が相次ぎ、児童相談所に寄せられる相談処理件数も、平成12年の虐待防止法施行後、増加し、平成14年度の143件、平成16年1月末時点で、すでに122件となっており、前年同期と比べて20%ほど高くなっています。児童虐待問題が認知されたことによって、相談件数が増えていることもあると思われますが、虐待が家庭内で行われるということからみても、なかなか発見されにくく、むしろまだまだ埋もれているものも多いのではないかと考えられます。また、児童虐待は、経済的困難、親族・近隣・友人からの孤立、不安定な夫婦関係・親子関係、育児疲れや不安など複数の要因が交錯して発生すると考えられることから、発見から解決にいたるまでに多くの難題を伴ってきます。
 このため、ひとつの機関だけでの対応では解決が困難な場合が多く、地域の関係機関が連携して、早期発見、早期対応を図る事が求められています。 ①先日、厚生労働省が公表した調査結果では、親などからの虐待で子どもが死亡した事例のうち、約7割で児童相談所や保健所などの関与で未然に防げた可能性があったことが明らかにされています。 増え続ける児童虐待に対して、児童福祉司などの専門家が適切に配置され、相談所内はもとより、関係機関などとの連携体制が実効性をもち、児童虐待の早期発見や早期救済が図られなければなりません。 被虐待者の内訳でみますと、小学生が最も多く、次に3歳から学齢前、次にゼロ歳から3歳未満、そして、中学生の順番となっています。この状況からすれば、保育園や幼稚園、学校からの相談や通告が期待されます。実際に、虐待相談の経路としては、学校などからのものが、少しずつ増えてきていますが、平成14年度の相談件数を経路別でみますと、家族・親戚などからのものが約30%に対して、学校などからは約13%となっています。保育園、幼稚園、学校などでは、虐待を発見しやすい立場にあることから、虐待問題への認識をさらに深め、早期発見により一層努めていただきたいと考えますが、新年度の取り組みをお伺いいたします。 ②また、虐待問題の処理の約70%は虐待者への面接・指導となっていますが、面接・指導によって、虐待が改善されたのか、解決されたのか、フォローは十分されているのかお伺いいたします。 ③さらに、児童相談所に一時保護された被虐待児は、家庭への復帰はむずかしく、多くの場合、児童福祉施設へ移っており、県内の施設はすでに満員の状況にあるとの実態を、先日、中央児童相談所でお聞きしました。虐待を受けた子どもたちに帰れる家庭がないという悲劇をなくすための取り組みが重要であり、家庭に安心して帰れるためには、虐待者へのカウンセリングなど相談や支援の強化が必要と考えます。新年度の取り組みをお伺いいたします。 ④また、どうやっても家庭復帰がかなわない子どもたちのために、グループホームの必要性や里親・保護受託者制度の活用なども指摘されるようになってきましたが取り組みをお伺いします。 ⑤児童虐待については、なによりも虐待をしない、おこさせないことがまず基本ですから、地域社会の持つ教育力の再生や向上、子育て支援や家庭教育の充実を図るための社会全体での地道な取り組みが重要と考えますが、新年度の取り組みをお伺いいたします。

石津健康福祉部長 児童虐待対策についての5点のお尋ねでございます。 近年の児童虐待件数の増加や、痛ましい事件の発生を踏まえ、未然防止からアフターケアに至るまでの対策を充実強化していく必要があると考えております。 ①このため、まず、早期発見に向けた取り組みにつきましては、虐待を見逃さない体制の強化を図る観点から、関係機関によるネットワークを更に強化するとともに、新年度におきましては、特に、日頃子どもと接する機会の多い保育園、幼稚園、学校等の職員に対し、虐待を早期に発見する力の向上や関係機関の連携方策等を内容とした研修の充実を図っていくこととしております。 ②次に、虐待者への面接・指導等とその後のフォローについてでございますけれども、虐待を行った保護者に対しては、児童相談所において家庭訪問や面接指導などによる継続的な助言指導を行いますとともに、必要に応じ保健所や学校など関係機関と連携した対応を図り、6割近い家庭において改善が図られているところであります。  また、新たに、「ハイリスク家庭見守りチーム」を設置し、虐待の発生が懸念される家庭への相談支援を行うなど、取り組みを強化することとしております。 ③次に、安心して家庭に復帰できるための虐待者へのカウンセリング等についてでありますが、子どもの家庭復帰に当たりましては、これまでも、保護者に対し、児童相談所を中心に、精神科医などによる専門的なカウンセリング等の支援を行ってきております。  今後、小児科医や臨床心理士等のより積極的な活用を図るなど、その支援を充実してまいります。 ④次に、グループホームや里親等の活用についてでありますが、家庭での養育が困難な児童に対しましては、家庭的な環境の下で健やかな育成を図ることが必要であります。  このため、本年度から、虐待を受けた児童を養育する「専門里親」の養成研修に取り組んでいるところであり、来年度におきましても、引き続き養成を図りますとともに、新たに養育委託を行うこととしております。  また、児童養護施設での小規模なグループによるきめ細かなケアに新たに取り組むなど、その支援の充実に努めてまいります。 ⑤さらに、児童虐待の未然防止のためには、地域のあらゆる関係者が協力し合い、地域社会全体で子育て家庭を支援することが重要であり、これまでも、虐待防止地域サポーターや地域のネットワークなどを活用して、地域における見守りを行ってきたところでありますが、今後、その取り組みを一層強化することといたしております。  このため、新年度におきましては、虐待防止地域サポーターの更なる拡充や地域におけるネットワークの整備を促進するとともに、身近な地域での子育て支援の拠点となる「地域子育て支援センター」の整備促進や、お母さん方が気軽に交流できる「地域子育てつどいの広場事業」の更なる拡充に努め、地域社会全体で子育て家庭への支援が図られますよう、取り組んでまいります。

藤井教育長 次に、児童虐待に係るお尋ねの中の、家庭教育の充実等についてであります。  これまで、県教委といたしましては、子育て講座や家庭教育相談員養成講座等におきまして、児童虐待防止についての意識啓発等を行ってきたところであります。  来年度は、こうした取り組みに加えまして、新たに、市町村と連携して、育児に関する悩みや不安の解消に向けて、家庭に直接相談員等を派遣する取り組みを進めることとしております。
  今後とも、学校、家庭、地域社会、関係機関との連携を密にして、様々な機会を活用して、児童虐待防止の啓発も含めて、家庭教育の充実に取り組んで参ります。

[目次]に戻る

4.子どもの豊かな心の育成について

久保田 いじめ、不登校、犯罪の低年齢化など子どもを取り巻く諸問題が増えていますが、子どもの豊かな心を育て、生きる力を身につけさせることは大人の責任であり、社会全体で取り組むべき事と考え、2点お伺いいたします。

(1)子どもの読書活動の推進

久保田 子どもの読書活動は、子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにする上で、欠かすことのできないものであり、子どもの成長や人生をより深く豊かに創造的に生きる力を身につけていくために重要な意味をもっています。しかし、近年では、テレビやファミコンなどが急速に普及し、子どもの「読書離れ」が指摘され、「国語力」の低下も懸念されています。このため、国においては、子どもの読書活動の推進に関する法律を平成13年12月に施行し、施策の推進が図られているところです。 山口県においては、15年度は500万円の当初予算で、フォーラムの開催や県立図書館の100周年記念行事、子ども読書活動推進計画の策定などの事業が行われたものの、市町村に委託する国の事業が委託されなくなったことから減額され、176万円の決算見込みとなっています。16年度予算案では、子どもの読書活動推進事業として、わずか130万円が計上されたにすぎず、事業内容は、県立図書館への子どもの読書活動の核となる「子ども読書支援センター」を設置し、専任推進員を配置すること、子ども読書活動推進会議やフォーラムの開催などとなっていますが、予算規模では減額となり、家庭、地域、学校における子どもの読書活動の推進に、16年度、どのように取り組まれるのかお伺いいたします。
  また、現在、パブリックコメントを募集中の子ども読書活動推進計画案について、努力目標数値を設定すべきではないでしょうか。たとえば、12歳以下の子ども一人あたり、県内市町村立図書館の児童図書の蔵書数、年間貸し出し冊数、あるいは、1ヶ月の目標読書冊数など、県と市町村が一体となって進むべき方向を数値で示し、積極的な取組とすべきではないでしょうか。お伺いいたします。

藤井教育長 次に、子どもの読書活動の推進に関するお尋ねであります。県教委といたしましては、子どもの読書活動をより一層推進するため、現在、「山口県子ども読書活動推進計画」を策定しておます。その中で、読書に親しむための機会の提供など、3つの基本的方針や、読書活動のイメージ、取り組みの基本的な方向を示すこととしておりまして、今後、この計画に基づき取り組んでいくこととしております。  来年度の取り組みについてでありますが、家庭、地域、学校における取り組みを一層推進するために、「山口県子ども読書活動推進会議」や「フォーラム」を開催いたしまして、意識啓発を図るとともに、学校における「朝の読書」等の一斉読書の推進、司書教諭の研修などに、引き続き取り組んでまいります。 また、このような取り組みを積極的に支援するため、新たに県立図書館に「子ども読書支援センタ-」を設置いたしまして、各種情報の収集・提供、相談業務の強化、また、児童関係専門図書等の充実を図ってまいります。 次に、「山口県子ども読書活動推進計画」への努力目標数値の設定についてでありますが、この計画には、目標数値を掲げることとしておりませんが、お示しにありましたように、子ども読書活動を具体的に推進するにありましては、目標を掲げることは効果的であると考えておりますので、来年度、市町村においても計画が策定されますので、「山口県子ども読書活動推進会議」の意見も聞きながら検討していきたいと考えております。

久保田(再質問) 子どもの豊かな心を育てるということは、少年非行、不登校の問題等に適切、迅速に対応しなければならないが長期的スパンに立ったときに、もっと子どもを育てる教育に力を入れてもいいのではないかと思う。  新年度予算では、芸術文化振興や読書活動推進において更なる努力をして欲しかったと感じている。 子ども読書推進計画の目標数値について、みんなが目指すべき方向を示すことは非常に重要ではないかと考えいるが、それに当たっては現状の把握ということが必要ではないかと思う。子どもの読書に対する実態分析が十分ではないと思うので、今後目標数値設定に当たっては、このような作業も必要になってくると思うが、これについてお伺いしたい。

藤井教育長 教育に関する数点のお尋ねにお答えいたします。  来年度の予算につきましては、厳しい予算状況の下でいろんな教育諸課題に対応する予算編成に取り組んだところでありまして、今後、予算執行につきましては、最大の効果を上げるように効果的な取り組みに努めていきたいと考えております。  それから、二つ目の読書活動の計画につきましての努力目標数値で現状把握のお尋ねでございますけれども、読書活動につきましては、全体として市町村の取組事業が多いということでございまして、そのようなデータ等につきましても、これから把握した上で具体的な努力目標等々つきましてどういう項目でどういう数値を検討するかということが必要でございますので、その範囲での調査をやっていきたいというふうに思っております。


(2)学校教育における芸術文化へのふれあい

久保田 子どもたちの豊かな感性を育むためには、優れた舞台芸術に触れる機会は重要です。本県では、これまで文化庁の主催や補助の舞台芸術を中心とし、県主催のものは学校体育館で鑑賞する巡回芸術劇場を細々と実施してきました。予算規模でも、平成12年度から 徐々に減額の傾向にあり、平成16年度予算案でも、前年度から約6%減額され、1千12万7千円とされています。この予算では、県内小学生と中学生の約1割程度が芸術文化の鑑賞の機会を得るにすぎません。子どもたちの豊かな心を育む上で、芸術文化の果たす役割は大きいものの、地方都市は大都市と比較して文化芸術鑑賞や参加の機会は乏しく、しかも家庭環境によっても、大きな差があるものと思います。それだけに、学校教育の果たすべき役割は大きいものと考えます。 国においては、文化芸術振興基本法を平成13年12月に施行し、日本の文化芸術の振興についての基本理念を定め、青少年や学校教育における文化芸術活動の充実、地域における文化芸術活動の場の充実などを定めています。これに基づき、本県においても、文化振興ビジョンを今年度、策定したところです。
  また、本県では、平成18年の国民文化祭開催を、一過性のイベントとすることなく、県民あげての文化振興を図る契機とされようと取り組まれていることからも、子どもたちの芸術文化にふれあう機会を、より一層充実させるべきと考えますが、新年度の取り組みについてお伺いいたします。 また、秋吉台の国際芸術村やシンフォニア岩国など建設や運営に巨費が投じられた立派な県立の文化施設を、子どもたちの芸術文化鑑賞の場として積極的に活用すべきと考えますが、新年度の取り組みについてお伺いたします。 一方、博物館や美術館と学校を連携させようという新たな事業が300万円の予算で立ち上がった事を歓迎いたしますが、学校現場が良く理解され、この事業が積極的に活用されるような指導が必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

藤井教育長  次に、学校教育における芸術文化へのふれあいについてのお尋ねであります。  まず、芸術文化にふれあう機会の充実についてでありますが、県教委といたしましては、これまで「学校芸術文化ふれあい事業」を実施してきておりまして、今年度は、日本の伝統文化である「文楽」や、アフリカの民族音楽などの公演を行い、約1万4千4百人の子どもたちが参加しております。  来年度におきましては、「モダンダンス」などの多様な演目を取り入れるとともに、鑑賞だけに留まらず、優れた芸術家から直接演劇指導等を受けるワークショップを開催し、また、複数校での合同開催など創意工夫に努めまして、内容の充実と機会の確保を図ってまいります。  次に、県立文化施設の活用についてであります。  シンフォニア岩国などの県立文化施設においては、今年度、それぞれの施設の特徴を生かしまして、子どもたちを対象とした音楽鑑賞教室等、7公演が開催され、約2千8百人の子どもたちが参加いたしております。  来年度におきましては、音楽や演劇などの公演が企画されておりますので、各学校への積極的な情報提供を行いまして、子どもたちの参加の拡大に努めてまいりたいと考えております。  
  次に、博物館・美術館学校連携推進事業についてであります。本事業は県立博物館と県立美術館におきまして、豊富な実物の資料や優れた美術作品を教材として、学校の「社会見学」や「総合的な学習の時間」などで積極的に活用を図るものであります。  来年度は、特に、その基盤づくりといたしまして、学校現場のニーズの把握のためのアンケート調査や担当教員と学芸員との情報交換などを行いまして、子どもたちの学習に合わせたワークシートや教材の作成など、学習プログラムの構築に取り組んでまいります。

久保田(再質問)  今後、高等学校の芸術文化にふれる機会も充実させていただきたい。また、子どもたちの芸術文化にふれる機会を充実させるための、新年度の予算枠の中での更なる工夫努力についてお尋ねしたい。

藤井教育長  それから3点目の芸術文化等々でございますけれども、高等学校における芸術文化のふれあいも、ホームルームとか修学旅行の特別活動等を通じまして、いろいろな文化にふれあう活動をしているところでございます。  そして、今後、国民文化祭が平成18年に開催されますので、現在、高等学校文化連盟等と連携いたしまして、その取り組みも準備等々を検討しているところでございまして、今後、中学校、高等学校におけるこういうふうな文化活動が進みますように、さらには、いろいろな関係団体と連携いたしまして、芸術文化の鑑賞の機会が充実いたしますように取り組んでいきたいと思っております。

[目次]に戻る

5.空き民家などの活用による地域福祉の拠点づくりについて

久保田 暮らしに身近なところで、空き民家や商店街の空き店舗を活用して、高齢者、障害者、子どもが、気軽に立ち寄れ、一緒に過ごせる場づくりが全国的に広がってきています。私は、平成14年の9月県議会で、商店街の空き店舗を活用して、地域福祉拠点を作る事を、提案をいたしましたが、身近な場所で世代を越えて交流でき、必要な福祉サービスが受けられ、お互いに支え合える仕組みをつくることは、まさに地域福祉のあるべき姿であり、社会福祉基礎構造改革の理念に合致するものです。しかし、現実には、課題が多くあります。私がであった事例を紹介いたします。 宇部市内に、地域福祉拠点として格好の空き民家があり、家主さんからは地域福祉のために提供ができるとの申し出を受け、福祉ボランテイア活動をされている方々や専門家も交えて、運営の協議をされました。しかし、段差の解消や手すりの設置などの初期投資がかなり必要であることや、福祉行政は「高齢者」「障害者」「児童」と縦割りとなっており、運営の仕組みづくりなどで検討すべき課題が多くありますが、相談できるところがそれぞれ別々の部局にわかれていることから、総合的プランをつくることに時間がかかっており、なかなか実現へとつながっていません。このような事例は、少なからずあるのではないかと思います。 16年度新規事業として、健康福祉部が提案されている総合・循環型福祉サービス推進モデル事業1千万円予算は、本県の伝統的な地域福祉の取り組みである福祉の輪づくり運動も組み合わせた意欲的な施策となっており、実施が期待されるところです。また、土木建築部からは、高齢者街なか居住支援事業500万円がだされ、商工労働部からは、商店街活性化事業として、空き店舗対策やコミュニティ施設の活用などによって高齢者・子育てなどの交流施設を設置する取り組みがだされています。
  このような空き民家や空き店舗などの既存の資源を活用して、地域福祉の拠点づくりが進められようとしていることに大きな期待を寄せるものですが、それを県内各地に普及させ、地域に定着させるためには、福祉、土木、商業などの分野が、個別施策にとどまることなく、総合施策として取り組んでいくことが必要であり、人的ネットワーク、運営ノウハウからバリアフリー化などの施設整備など、総合的な支援が必要と考えます。たとえば総合的相談窓口があり、専門的アドバイザーが設置され、個別事例に対して、法的問題から運営、施設改修、資金調達などワンストップサービスで相談できる体制が必要と考えます。 空き民家などの活用による地域福祉の拠点づくりについて、新年度の取り組みをお伺いします。

石津健康福祉部長 次に、空き民家等の活用による地域福祉の拠点づくりについてのお尋ねであります。  近年、家族形態の変化等に伴い、地域の福祉コミュニティが弱まる中、誰もが住み慣れた地域で、共に支え合い、安心して暮らせる福祉社会づくりが重要となっております。  このため、これまで、福祉の輪づくり運動の推進等により、住民の参加を得ながら、見守りネットワークの強化等に取り組んでまいったところですが、今後ますます多様化する福祉ニーズに応えていくためには、身近な地域で様々な福祉サービスを利用できる拠点づくりを進めていくことが必要と考えております。
  新年度において創設する「総合・循環型福祉サービス推進モデル事業」は、こうした観点から、従来、高齢者、障害者、児童等、対象者別に対応してきた福祉サービスを、身近な所でより総合的に提供できるよう、既存の福祉施設や民家等を活用して、住民ボランティアの参加を得ながら、地域に密着した福祉の拠点づくりを促進するものであります。  また、お示しの「高齢者街なか居住支援事業」や「商店街等活性化事業」につきましては、高齢者の居住の促進や商店街の活性化を目的としており、それぞれ、実施主体や対象地域等に違いがありますものの、いずれも、空き民家等を活用し、高齢者や子育ての支援にも資することから、地域福祉拠点の形成に寄与するものと考えております。  したがって、県といたしましては、関係部局間で連携・調整を図りながら、地域の実情やニーズに応じた福祉の拠点づくりに向けて、これらの事業の特色を生かした活用を進めていくこととしております。  また、事業の推進に当たっては、NPO等多様な主体の参画が進むよう、市町村、社会福祉協議会、県民活動支援センター等を通じた広報や、やまぐち産業振興財団との連携による創業等のための相談・情報提供等に努めることとしております。  さらに新年度では、新たに大学、福祉関係者等で構成する推進会議を設置し、具体的取組に対する総合的な支援に努めてまいります。

▲ ページアップ

771978

後援会 〒755-0151 山口県宇部市大字西岐波229-338

Tel&Fax: 0836-51-8256 E-mail: