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山口県議会議員(1999年~2009年4月)として県議会での質問です

分類

会期

  • 2008年12月
  • 2008年09月
  • 2008年06月
  • 2008年03月
  • 2007年12月
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  • 2002年09月
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  • 2002年03月
  • 2001年12月
  • 2001年09月
  • 2001年06月
  • 2001年03月
  • 2000年12月
  • 2000年09月
  • 2000年06月
  • 2000年03月
  • 1999年12月
  • 1999年06月

2005年03月議会

[目次]

  • 1.市町村への権限移譲
  • 2.活力ある産業づくり
  • 3.漁業問題について
  • 4.農業問題―地産・地消の推進
  • 5.環境問題
  • 6.教育問題
  • 7.子どもの安全対策
  • 8.障害者のスポーツ振興

1.市町村への権限移譲

久保田  久保田地方分権一括法が平成12年4月から施行され、地方分権は、実行の段階と進んできています。機関委任事務の廃止や国の関与の縮減などを通じて、国と地方は、これまでの上下関係から「対等・協力」の関係に改められ、県の事務において自治事務が7割程度を占めることとなりました。
 県と市町村との関係も同様で、上下関係ではなく、対等・協力の関係に改められ、新たなパートナーシップを築いていくこととされています。
 このような中、市町村合併特例法の期限が本年3月末と迫り、県内各地域で市町村合併が進み、本県の市町村の形がみえてきました。
 今後は、市町村への権限移譲が積極的に進められ、行財政の効率化や広域的視点にたったまちづくり、行政サービスの高度化・多様化など各地域の総合力の向上を図ることが期待されます。
 県としては、住民に身近な行政は、できる限り住民に身近な市町村で処理することを基本にして、これまでにも市町村が自主的に選択できる「メニュー方式」によって、県から市町村への権限移譲を進めてきています。
 現在まで、36法令42事務が、県から市町村へ移譲されています。新年度からは、新たに分野別によるパッケージ方式で権限移譲を進めることとされ、たとえば、建築行為の許可等に関する事務や、水道・浄化槽に関する事務、社会福祉法人等の設立許可等、まちづくり、福祉、健康、環境、衛生の5分野20パッケージ110本の事務事業が示されています。
 しかし、これらの事業を市町村が積極的に受けるためには、建築技師、環境衛生監視員、医療監視が行えるスタッフなど専門的な知識を有する職員の配置が必要とされるものもあり、移譲を受けた事務処理の経費も発生するなど、市町村の受け皿整備が重要となります。
 そこでお尋ねいたします。県から市町村へ権限移譲を促進させるための人的・財政的支援について新年度の取り組みをお伺いするとともに、今後のさらなる権限移譲について見解をお伺いいたします。
 また、市町村にとって身近な県機関である県民局に、県庁の組織内分権の拡大を進めて、県行政の事務・手続きが可能な限り県民局で完結できるようにすべきと考えますが、ご所見をお伺いします。

伊嶋地域振興部長  合併後の市町村に対する権限移譲については、地方分権を推進する上からも重要であり、県では、今後、「パッケージ方式」による権限移譲を積極的に進めていくこととしております。
 お尋ねの人的・財政的支援についてですが、まず、人的支援については、市町村職員を県に受け入れて、事務処理に必要な知識や技術の習得のための実務研修を行うとともに、行政区域の著しい拡大による事務の増加や複雑化に、当面、対応が困難な広域合併市町村などに対しては、必要に応じて立ち上がり支援のために県職員を派遣することとしております。
 また、財政的支援については、初年度において、事務機器の整備や住民広報のための経費を「引継等経費交付金」として交付するとともに、毎年度の事務処理経費に対しては、「移譲事務交付金」を交付することとしております。
 次に、今後のさらなる権限移譲についてのお尋ねです。県としては、当面は、「パッケージ方式」による新たな権限移譲制度が、合併市町村に広く受け入れられるよう、庁内関係部局に「権限移譲サポートチーム」を設置するなど、県の体制も整備しながら、積極的に取り組むこととしておりますが、今後、国の法改正や市町村の意向により必要が生じた場合には、パッケージの追加や見直し等も検討してまいりたいと考えております。

西村総務部長  県民局につきましては、地域行政の総合調整を行う機関として設置したものでございます。具体的には、市町村合併など広域的な地域づくりへの支援をはじめ、旅券事務あるいは消費者相談など、県民に身近な事務を所掌しております。
 また、設置後におきましても、県民ニーズ等を踏まえながら、機能の拡充に努め、新たに、地域での危機管理の総合調整や、県民活動に関する相談・情報提供などにも取り組んでおります。旅券事務についても、岩国、下関に加え、萩、周南の4つの県民局でも実施してきております。
 このように、県民局は、ご指摘にもありましたが、地域の身近な機関として定着してきており、今後ともその役割を適切に果たせるよう業務の見直し、充実を図っていく必要があると考えておりますが、一方で、地方分権の本格実施や基礎自治体である市町村の合併が急速に進展する中、出先機関を取り巻く環境も変わってまいりますので、来年度には、出先機関全体について、配置や組織のあり方を見直すこととしており、県民局の機能につきましても、組織内分権も含め、この見直しの中で、他の出先機関の役割等を踏まえ、検討していきたいと考えています。

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2.活力ある産業づくり

(1)企業誘致の推進

久保田  活力ある産業づくりにおいて、企業を誘致し、産業団地の分譲促進をすすめることはきわめて重要と考え、私は、13年10月と16年2月議会においても、本県の持つ地理的特性や高速交通網、情報通信基盤などの優位性を活かした戦略的な誘致活動の必要性を提案してきました。
 1990年代以降、人件費が安い中国や東南アジアなど海外へ生産拠点を移転する動きが加速し、国内は生産空洞化の懸念が高まっていましたが、最近では、国内の工場立地件数が回復してきており、デジタル家電など新しい高付加価値製品の国内生産が本格化し始めています。
 この背景には、激しい商品開発競争の中では、部品から製品まで一貫して開発・生産する必要性があることや、全国各地で自治体が造成した工場団地の売れ残り対策として、より積極的な企業誘致活動が行われていることも国内立地を後押ししているといわれています。それだけに自治体間の誘致競争も激しくなっています。
 本県においても、企業誘致特別顧問の設置、リース制度の導入、企業立地情報提供者への報奨金制度など施策の多様化が図られており、平成17年度予算案においても、緊縮財政の中、新たに産業団地の分譲促進を図るため1億円を計上し、立地企業に対して、県と市合わせて取得費用の最大60%の補助金と中国各県のなかでもトップクラスの優遇措置となっています。
 そこで、16年度の成果と課題ならびに、17年度の新たな優遇策による企業立地の戦略目標をお伺いいたします。

二井知事  本県の経済を支える活力ある産業を創出していくことは、県政の重要課題であり、産業や雇用をはじめとして大きな波及効果が期待される優良な企業の誘致に積極的に取り組んでおります。
 また、このような取り組みに合わせまして、県内企業の新たな投資を誘導する「投資誘致」にも積極的に取り組んでいるところであります。
 そこでまず、16年度の成果でございますけれども、自動車関連産業での百億円を超える新規設備投資をはじめとして、医療関係産業、リサイクル型産業など8社の企業を誘致いたしたところであります。
 また、課題についてでありますが、お示しがありましたように企業の設備投資が増加傾向にあることや、製造業の国内回帰の傾向が見られます中で、企業誘致を取り巻く地域間競争が一段と激しくなっておりますことから、本県の特性や優位性を最大限に生かすとともに、近年、急速に進む技術革新や産業動向、日々刻々と変化する企業の経営環境に積極的に対応していくことが求められているというふうに考えております。
 このため、17年度におきましては、企業の初期投資の負担軽減を行う産業団地取得補助金を新たに創設するなど優遇制度の一層の拡充を行いますとともに、効果的、継続的な広報宣伝や企業訪問などを戦略的に推進をしてまいります。
 また、環境産業マルチパーク構想や知的クラスター創成事業などの一層の推進を図りますとともに、設備投資が旺盛な自動車関連産業の誘致など、企業の設備投資動向に的確に対応しながら、1社でも多くの優良な企業の誘致に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

久保田(再質問)  企業誘致については、県にとっては、重要課題なので積極的に取り組んでいくということで、16年度において、本県においても、8社の誘致があったという報告ですが、最近、経済新聞を広げると、各自治体の工業団地にいろんな企業が誘致されたという報道が大変目につくようになりました。 まず、最近では、東広島市が大変な勢いで、企業集積が進んで、人口増加、市税の収入も大きく伸びていると要因は、高速道路、新幹線、空港、大学、研究団地、サイエンスパーク、そういったものが幸いしているということでした。
 それから、岡山県も県営工業団地に、自動車リサイクル企業等が進出と、本当にそういった意味で自治体間の競争が大変激しいということを、私は改めて認識するところです。
 そういう中で、本県も、たくさんの優遇措置、施策を多様化させていることを、高く評価したいと思います。それにもかかわらず、まだ、現在、分譲中の主要団地は、18団地あり、業務用地の面積でいうと、509.3ha、分譲中の面積が216.9ha、工場適地面積のうちで、立地が決定していない面積でみると、宇部・小野田地域が523ha、県全体の68.3%と、最も多く、後は、山口・防府地域で、98.5ha、12.9%、下関で54.3ha、周南地域で47haと、合計で765.4haと残っているわけですが、新年度の優遇措置拡充の対象となる産業団地は、ひかりソフトパーク、山口テクノ第2団地、宇部テクノパーク、宇部市新都市テクノセンターゾーン、小野田・楠企業団地と、そういうことで大変積極的な姿勢を評価するところでごさいます。
 そういう中でお尋ねをしたいと思いますが、こういった優遇措置、県は一生懸命やるわけですが、この対象となる市、自治体においては、どのように進められているのか、特に、新年度、県の優遇措置と合わせて、市も連動していくと思いますが、市との連携についてお尋ねをしたいと思います。
 私自身の経験で、昨年ですけれども、地元の企業でこういう工業団地に進出したいということで、当該市に要望を出したところ、2ヶ月くらい県との調整ということで、放置されていたと、調べてみると色々と行き違いがあったわけですけど、地元の企業の事業拡大ということもやはり大事にし、そして、こういう進出する企業への積極的な支援も大切ではないかなと思いましたので、県の熱意とともに、対象となる市の熱意、現在みると、色々と優遇措置が対象となる団地をもつ市において、差があるというふうにも思います。そういった意味で県の姿勢と関係市における取り組みの連携について、お伺いしたいと思っております。
 そして、またもう一つ、他の成功事例について、どのような分析をされているか、誘致成功のポイントはどういうものがあるか、見解をお伺いしたいと思います。

伊藤商工労働部長  今回の補助金に関連いたしまして、市町村との連携についてでありますが、対象となります市町村が、山口市、宇部市、小野田市、光市でございますが、いずれも優遇措置につきまして市町村の協力が得られるものと考えております。
 企業誘致につきましては、やはり地元市町村との連携、熱意、そういうものも必要でございますので、今後とも市町村との連携を深めていきたいと考えております。
 それから、他の成功事例について、どのような見解を持っておるかということでございますけれど、やはり当該団地の立地条件、あるいは自治体の熱意、あるいは優遇措置等とございますが、やはり個別企業の戦略、経営動向そういったものをいち早くつかんで対応していくということが大事だというふうに考えております。
 今後とも、個別企業の情報等を積極的に把握しながら、企業誘致に取り組んでまいりたいというふうに考えております。


(2)宇部新都市の整備

久保田  本県がテクノポリス地域の指定を受けてから約20年たちましたが、テクノポリス計画の中核的プロジェクトである宇部新都市には、山口県、宇部市、都市再生機構によって産学住の機能が一体となった新しいまちが誕生しています。
 とくに住宅地域として整備された中核ハビテーションゾーンには、美しい一戸建ての住宅団地が広がり、おしゃれな店舗も進出しています。
 しかし、学術研究、交流機能などとして整備されたテクノセンターゾーンには、山口県産業技術センター、山口県新事業創造支援センター、宇部市中小企業事業化支援施設が建設されたものの、残りの14.9ヘクタールの広大な土地は、造成完成以来7年間、そのまま手付かずの状態で残っています。
 テクノポリス構想立案の時代から、社会経済情勢は大きく変化しており、見直しが必要との考えから、私は、平成13年11月議会と14年12月議会において、宇部新都市の土地利用計画の見直しを求めるとともに、学術研究機関や企業の研究所などの誘致についても質問をしました。
 その後、県は、テクノセンターゾーンの土地利用計画の見直しを14年度に行い、研究部門を併設した工場や試作開発型工場などを新たな立地導入施設として認めたところです。
 立地可能な施設が、このように拡大されたことから、新産業や新事業の創出にとって、絶好のロケーションである宇部新都市テクノセンターゾーンへ誘致をより活発化させるべきと考えます。
 そこでお尋ねいたします。これまでの取り組みから具体的な誘致の可能性はあるのか、また、新年度、テクノセンターゾーンの誘致活動にどのような戦略で取り組んでいかれるのかお伺いいたします。

伊藤商工労働部長  お示しのテクノセンターゾーンにつきましては、これまで産業技術センターや新事業創造支援センターに加え、地元宇部市が独自に貸工場の整備を行いまして、研究機能やインキュベート機能の整備を進めてきたところであります。
 また、地元宇部市と連携いたしまして、これらの機能をアピールしながら、企業や研究機関等の誘致に取り組んでいるところであり、本年度は、理工系大学や学術研究機関、研究所を併設している企業など約400社を対象に、宇部新都市のPRを兼ねたアンケート調査を実施いたしますとともに、立地に関心を示した企業等への訪問を行い、誘致活動に取り組んできたところであります。
 現在のところ立地に向けて具体的な引き合い等はありませんが、これまでの誘致活動等により、企業等に対し一定の周知ができたものと考えております。
 来年度は、引き続き、全国へのPRや、大学や企業等の訪問を行いますとともに、新たに、現地での説明会を開催することといたしております。
 また、新設する産業団地取得補助金につきましては、テクノセンターゾーンは500㎡以上の小区画面積の取得も補助対象とするなど、きめ細かな運用を図ることといたしております。
 さらに、こうした取り組みに合わせ、宇部地域には、大学や試験研究機関をはじめ、新技術や新産業に取り組む企業の集積もありますことから、企業の内発展開の受け皿としての活用も視野に入れながら、テクノセンターゾーンへの誘致に取り組んでまいります。


(3)環境産業マルチパーク構想の推進

久保田  環境問題の解決には、環境産業の技術は大変重要であるとともに、今後、環境産業は雇用規模も市場規模も倍増し、140万人、37兆円まで拡大することが予測され、地域経済の活性化にも大きな期待が寄せられています。
 私は、11年6月、14年12月、16年2月それぞれの県議会において、県内各地域にある技術や産業構造を生かした環境産業の育成・支援の必要性を提案し施策の推進を求めてきました。
 本県においては、国のエコタウン事業の承認を受けて、ごみ焼却灰のセメント原料化や、廃プラスチックのガス化による化学工業原料化と、ペットボトルの原料リサイクルの事業化を進めてきました。
 さらに平成14年度には、環境産業マルチパーク構想が策定され、環境ビジネスの事業化や、県外企業の誘致、県内企業の事業の拡大などが推進されてきました。
 そこでお尋ねです。17年度予算案では、環境産業マルチパーク構想の推進に1千万円が計上されていますが、本構想のこれまでの取り組みの評価をお伺いするとともに、新年度の取り組みとして、リサイクル型産業と次世代型産業の集積の方向性と可能性についてお伺いいたします。

伊藤商工労働部長  まず、これまでの取り組みの評価についてであります。リサイクル型産業につきましては、昨年12月に古紙を住宅断熱材として再利用するセルロースファイバー事業関連の企業や、本年1月には廃自動車のリサイクルを手がける企業の立地など、本構想に取り組んで以来2年間で4社が立地し、一定の成果が得られたものと考えております。
 また、次世代型環境産業の集積につきましては、環境系シンクタンクと連携した活動によりまして、燃料電池、液晶、環境共生住宅などの分野におきまして、企業や大学等によりネットワークが構築され、事業化に向けて具体的な検討がなされる段階に至っております。
 また、昨年7月に宇部市で開催いたしましたシンポジウムには、県内外の企業や研究機関、大学等から300名を超える関係者の参加があり、全国に向けて本構想を周知する面におきましても一定の成果が得られたものと考えております。
 次に、新年度における取り組みについてであります。まず、リサイクル型産業につきましては、エコタウン事業などと連携しながら、基礎素材型産業の集積という本県の優位性を生かした取り組みを推進し、一層の企業立地に取り組んでまいります。
 また、次世代型環境産業につきましては、既に構築されております企業間ネットワークによる事業化を具体的に促進いたしますとともに、太陽光電池、燃料電池、液晶などの関連技術を有する県内企業の新たな事業展開などを積極的に支援いたしまして、企業立地促進補助金や産業団地取得補助金等を活用しながら、集積を進めていくことといたしております。

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3.漁業問題について

(1)儲かる漁業対策

久保田  本県の漁業生産は、漁業就業者の減少・高齢化、水産資源状態の悪化などにより、依然として減少が続いており、漁家や漁協は厳しい経営を余儀なくされています。
 このような実情を踏まえ、県は、平成12年度を初年度とする新たな観点にたった重点的かつ具体的な施策の方向を示す「水産山口チャレンジ計画」を策定し、諸施策を推進してきました。
 なかでも沿岸漁家全般の所得水準の向上を図るとともに、意欲ある経営体の育成により、漁家所得1千万円を超える漁家の増加を目指すとして、「儲かる漁業の振興」を本計画の重点プロジェクトとしてきました。そして、それを達成するために、就業者対策、水産資源対策、流通加工対策等について数値目標を定めて推進してきました。
 しかし、計画から5年目にあたる16年度の政策評価結果を見ますと、漁業生産量、水産加工品生産量、若手漁業者の確保、漁家所得などにおいて十分な成果がでているとはいえず、「儲かる漁業」は実現できていません。
 おりしも、17年度は、本計画の中間見直しを行う年度となっていますが、今後、平成22年までの後期の実施計画を策定するにあたって、「儲かる漁業」が実現できなかった理由と今後の展望をどのように描くのか、17年度新規事業における「儲かる漁業」対策についてお伺いいたします。

潮田水産部長  お示しの「政策評価」に掲げております10の数値目標のうち、1就業者当たりの漁業生産量等、4つの指標については、達成率が悪くなっておりますが、種苗放流数等その他の6指標は、目標に向けて進展が見られますことから、県民満足度を含めた全般的な評価は、一部に課題はありますものの、概ね順調であるとの結果になっております。
 そこで、4指標の達成率が悪くなった原因についてですが、高齢化の進展による漁業生産量の減少、景気低迷による冷凍水産物等の販売不振、新規若手就業者の伸び悩み、小型底引き網等主力漁業の不振などが挙げられます。
 こうした中、今後の展望につきましては、漁業就業者の減少・高齢化や水産資源の減少など、施策の成果が直ちに現れ難いものもあり、大変厳しい状況下にはありますが、本県は日本海、瀬戸内海及び響灘という三つの海と、多様な魚介類に恵まれているという有利な条件を最大限に活用していくとともに、漁村の中核組織である漁協の経営基盤を強固なものとして再構築するならば、「儲かる漁業」の実現は可能であると考えております。
 次に、17年度新規事業における「儲かる漁業」の対策につきましては、「就業者対策」として、新たに、水産の専門教育機関である地元水産大学校と連携して、漁業士等の漁村リーダーを育成する「浜の学舎」の開催を行うなど、就業者の確保から育成までの担い手対策を総合的に推進することとしております。
 また、「資源回復対策」では、下関漁港の基幹漁業である沖合底びき網漁業の資源回復計画を策定するための調査や、昨年計画が策定された周防灘の小型底びき網漁業に対する支援措置などを新たに加え、漁業者等による資源回復への取り組みを促進することとしております。
 また、「販路拡大対策」としては、県産生鮮水産物の通年取引を展開するための「指定店制度」を新たに導入しますほか、未利用資源の食材開発や浜の料理法のPRを促進すること等により、県産水産物の消費拡大を図るための事業を新たにスタートさせることにしております。
 こうした新たな事業や既存事業の拡充によって、「儲かる漁業の振興」に向けた取り組みを、一層加速化、重点化していく考えであります。


(2)一県一漁協問題

久保田  本県の漁業協同組合は、設立以来、半世紀以上にわたり漁村地域の中核組織として、組合員の経済的・社会的地位の向上と地域の発展に大きな役割を果たしてきましたが、今日の漁業をとりまく厳しい状況に対応できる強固な経営基盤を備えた漁協組織を早急に構築することが喫緊の課題となり、現在、漁協合併に向けた取り組みが進められているところです。
 しかし、漁業者の方々からは、現実には、信漁連の再建問題が重くのしかかり、水産業の将来を展望するための合併議論が十分行える状況ではないとの声もお聞きしています。
 県としては、参加漁協数や経営健全化計画の見直しなど5つの条件を提示して、財政支援を明らかにしたものの、計画の前提である49漁協がそろわず、県一漁協の方向に向かっているとは判断できないとして17年度当初予算案への計上を見送りました。
 現状では、対象58漁協の4割にあたる22漁協が合併不参加を表明していますが、その背景には、各漁協の追加出資に伴う組合員の個人負担への抵抗感が強く、度重なる信漁連の再建失敗が不信感を生んでいると思われます。
 このような事態を受けて、先日、合併に賛成している36漁協の組合長会議は、合併予定日を17年4月1日から8月1日に延期すると決定しました。
 そこでお尋ねいたします。この現状に対して、県はどのような分析をされ、問題はどこにあると考えられているのか、そして、漁協合併の今後の見通しと合併不参加漁協への対応をお伺いします。

潮田水産部長  まず、多数の合併不参加漁協が出たことに対する分析と、問題はどこにあるかとのお尋ねです。不参加漁協が多数出たことについては、漁協の経営規模及び財務内容の格差の問題や、信用事業未実施漁協の合併参加メリットの問題などの構造的なものの他、お示しのように、増資等の組合員負担の問題や、信漁連問題に対する系統団体への不信や不満などが共通の問題として影響したものと考えております。
 次に、漁協合併の今後の見通しと合併不参加漁協への対応についてのお尋ねです。
 1県1漁協合併を今後どうするかについては、基本的には、当事者である県内漁協と系統団体が自主的・主体的に決められることであることから、県としては、まず、当事者が合併に向けた諸問題を議論し、解決して貰うことが必要であるとの考えに立ち、当面、その動向を見守ることとしたいと考えております。
 また、不参加漁協への対応についてでありますが、御案内のとおり、先般、合併を可決した36漁協の組合長会議が開催され、合併期日を8月1日に延期し、1県1漁協の健全経営を確保するため、不参加漁協に参加を働きかけていくことが決定されたところであります。
 県としても、1県1漁協合併の目的である県域全体の漁協の経営基盤の強化という観点からは、できるだけ多くの漁協が参加することが望ましいと考えており、県内漁協と系統団体による不参加漁協に対する取り組みに対して、必要に応じ、指導・助言を行うこととしております。

久保田(再質問)  儲かる漁業の実現は可能であるというご見解をお示しいただいたわけで、本当にそのように、是非、あってほしいと願うものですが、この一県一漁協問題で、私も、漁業関係者と懇談をする場がたいへん増えておりまして、山口県のこういう水産ビジョンについて御説明したり、特に儲かる漁業についてお話をすると、びっくりされます。とても、ここで掲げておられるような漁家所得が、例えば平成17年度で550万円、22年には640万円を目指すと。或いは1,000万円以上の漁家の割合を現在の5%から17年には10%、現状16年度では6%ですけれども、こういった目標を持ってやっているんだと。そのための、いろいろ施策も、経費節減対策とか、水産物価格の安定向上対策とか、担い手対策等、いろいろやっているにもかかわらず、現状では難しいのではないかと。そういうようなことを、漁業関係者からはお聞きをするところです。そういった意味で、今、今後、新たな事業を展開していく、或いは既存の施策を更に拡充していくことで、儲かる漁業の実現は可能だという御見解、たいへん期待をしたいところですけれども、もうちょっと危機感が必要なのではないかな、という気持ちも持ちます。この一県一漁協問題についても、この信漁連問題が浮上した時点から、やはり、もっと危機感を持って早期に取り組むべきだったということを、私たちは考えなきゃいけないと思いますが、この水産業についてたいへん既に厳しい状況にあって、今後、平成22年までに、本当に、そういう漁家所得1,000万円以上稼げる漁業者がどのくらい増えるのだろうか。漁業の再活性化というのが本当に可能なのだろうか、と。そう向かって行かなければならないのですが、危機感を持ってやらなければ、また、厳しい状況がさらに深まるんではないかと、そのように懸念をするところでございます。
 先般、長門市にある山口県水産研究センターのほうを視察いたしました。その際、センターの方から説明を受け、或いはいろいろ施設を見せていただきました。かなり施設が老朽化している中で、研究者の方々、関係職員の皆さんが日夜努力されていること、本当に頭の下がる思いがいたしました。そして、ここでは、研究のための研究にならないように、漁業者の声を踏まえて、栽培漁業計画を進めていくと、そういったことも伺いました。
 そこでお尋ねですが、こういった現場の漁業者の声というものが、こういう研究機関にどのように繋がっているのか。やはり、そういった実際に必要とされる研究をしていかなければ、せっかくの研究が生かされない、栽培漁業が生かされないのではないか。そこでも言われたのが、せっかく栽培する、或いは放流したもので、他県に行ってしまうようなことだと意味がないんだということでした。これについてお尋ねをしたいと思います。

潮田水産部長  まず最初に、儲かる漁業の達成はなるかということでございますが、現在、若者や中堅の意欲ある漁業集団を中心に、儲かる漁業推進事業ということで、県下、現在まで7地区で、それぞれ付加価値を付けた、いろんな観点で、若者グループが中心となって、この1千万円に向かってがんばっております。現在、ご指摘のように、現在6%ですが、この効果については、今後現れて、若者の定着につながるというふうに考えております。
 2点目の、県1漁協に危機感を持って対応していく必要があるかということですが、行政としても、大変、現在の状況に危機感を持っております。漁業者に対しても、この危機感を十分認識していただきたいということで、現在、この1県1漁協合併に向かって、指導しているところでございます。
 次に、研究センターの事業について、栽培漁業について中心に、漁業者の声が届いているのかということでございますが、現在、水産部では、県下4事務所をもっておりまして、各事務所に水産改良普及員をおいて、現場のいろんな声をとおして、それを研究センターに届けるという仕組みをもっております。それと、もう一つ、外部評価委員会の中で、各内海・外海の若手と組合長の中から、主な方を選出いただいて、いろんな意見をもらった上で、各研究を進めているというシステムをつくっております。
 それから、放流した魚がよその県に行く、ということのお話がありましたが、現在、やはり広域に回遊する魚種については、関係県と共同放流という形をとって、お互いが資源を増やそうという取り組みになっております。当然、よそに行く魚種も多いわけで、むしろ向こうも放流していただくという話で、進んでおります。

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4.農業問題―地産・地消の推進

久保田  我が国は、カロリーベースの食料自給率は40%で、残り60%は海外からの輸入に依存していることになり、世界最大の食料純輸入国となっています。輸入している主な農産物の輸入量をその生産に必要な作付面積で換算すると、国内農地面積の約2.5倍に相当する約1200万ヘクタールとなります。
 本県においても、食料自給率は低く、カロリーベースで平成15年度34%であり、中国・四国地方の9県のうち広島県の次に低い水準となっています。野菜だけでみますと、14年度の県内供給率は、実績で40%となっており、県の目標としては、17年度までに60%まで上げるとしています。
 しかし、県内農業は、担い手の高齢化などにより県全体で作付面積が減少傾向で、生産量も減少していることからも、今後、この目標達成も困難な状況ではないかと考えますが、ご見解をお伺いいたします。
 このような中、消費者の需要に応える産地づくりや流通システムづくりなど、生産者、流通・加工関係者、販売者、消費者が協働して、産地と消費をつなげる地産・地消の取り組みが求められています。
 消費者の新鮮・安心・安全な「食」に対する関心が高まっていることからも、地産地消は消費者ニーズに合致したものであり、県産農産物や加工品などの需要拡大によって、山口県農業の振興や農山村の活性化が期待されます。
 県では、地産地消を平成13年度から推進しているところですが、17年度予算において、やまぐちの農産物等需要拡大対策事業や学校給食における地場産食材の利用促進などで約6500万円が計上されており、県の積極的姿勢を評価するものです。
 しかし、そもそも県内の野菜の生産量は、毎年減少が続いており、平成14年度実績においても、約8万7千トンと、前年度とくらべて約3600トンの減少となっています。
 この生産量は、県内の野菜消費量の約40%を供給しているにすぎません。さらに、中央・地方卸売市場における野菜の入荷量は減少傾向にあり、なかでも県産の野菜取り扱い量は、全体の3割程度となっており、県産農産物を年間を通じて取り扱う販売協力店も、2月15日現在、量販店で34店舗、小売店では9店舗にとどまっています。
 そこでお尋ねです。今後、生産振興や卸売市場の機能強化、流通販売の活性化を図り、地産地消が地域に、よりいっそう広がるように積極的に推進していく必要があると考えますが、新年度の取り組みをお伺いいたします。
 また、このたび上程されている議案47号山口県卸売市場条例の一部を改正する条例の目的と農産物の流通において実際に期待される効果についてお伺いいたします。

清弘農林部長  お示しのように、本県では、より多くの県民の皆様に県産農産物を身近に感じ、利用していただけるよう、様々な地産・地消の取り組みを、現在積極的に推進しているところでありますが、担い手の減少などにより、野菜をはじめとする農業生産は低迷しており、今後におきましては、生産の振興と需要の拡大が一体となった地産・地消の取り組みみを一層強化していくことが重要と考えております。
 このため、まず、新年度の取り組みからお答えしますが、市場評価の高い「はなっこりー」をはじめとする特色ある産地や、トマト、たまねぎなどの高品質化、省力化等に取り組む産地に対してハード・ソフト両面にわたる支援を行うなど、流通・加工関係者などの需要に的確に応えることができる多彩な園芸産地を積極的に育成することとしております。
 また、これらの産地育成と一体となりまして、卸売市場の品揃えや物流などの様々な機能を活かしながら、引き続き地産・地消の推進拠点となる販売協力店、やまぐち食彩店などの設置を拡大するとともに、これらを紹介するガイドブックを新たに作成することとしております。さらに、学校給食において地場産食材の利用を促進する新たな取り組みを実施するなど、「食」と「農」の距離を近づける地産・地消の取り組みを一段と強化していく考えであります。
 なお、お尋ねの野菜の県内供給率につきましては、現状では、平成17年度の目標達成が厳しい状況にはありますが、このような取り組みを通じまして、農業団体、市町村等とも連携しながら、一層努力していく考えであります。
 次に、卸売市場条例の一部改正についてでありますが、今回の改正は、卸売市場における品質管理の徹底や取引規制の緩和等により、安心・安全で効率的な流通システムへの転換を図ることを目的としたものであります。
 今回の改正に伴い、新年度に、卸売市場審議会の意見をお聞きしながら、平成22年を目標年度とした「山口県卸売市場整備計画」を策定することとしており、これらにより生鮮食料品等の効率的かつ安定的な流通が確保できるものと考えております。

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5.環境問題

(1)地球温暖化対策

久保田  昨年は日本の年平均地上気温が統計開始した1898年以降で2番目に高い数値となったことを気象庁は発表しています。1990年代以降、高温となる年が多くなっており、原因として地球温暖化が考えられるとされています。
 たとえば、気温の変化では、20世紀の100年間で、日本の平均気温は約1度上昇しており、地球温暖化の影響として予測されていた0.3度から0.6度の上昇という数字をはるかに超えています。また、時間降水量50ミリを超える大雨も増加傾向にあります。
 国立環境研究所は、最近の調査結果をもとに、気候、生態系、都市環境、人の健康など幅広い分野において、すでに地球温暖化が原因と思われる影響が顕在化していることを明らかにしています。
 このような状況の中、地球温暖化防止京都議定書は先月、ようやく発効となりました。2008年から2012年の間に1990年のレベルと比較して先進国の温室効果ガスの排出量を約5%削減することを目指すものです。この目標は長期の地球温暖化対策の重要な一歩です。
 しかし、地球温暖化が急速に進展している今日においては、温室効果ガスの削減策を強化するだけではその悪影響を十分に避けることはできず、温暖化しつつある気候に、人や社会・経済を調整して影響を軽減するための適応策も同時に必要といわれています。
 たとえば、海水の侵入による河川水質などの劣化に対しては、海水侵入を防ぐための河川流量調節が重要であり、気温上昇などによる作物の生育適正期間の変化に対しては、栽培期間、栽培品種の変更による適地適作が求められます。
 また、気温上昇に対しては、建築設計時におけるバルコニー、日よけ、自然換気システムなどをあらかじめ工夫した形で取り入れることで効果が期待されます。
 山口県では、やまぐち環境創造プランにおいて、2010年における二酸化炭素排出量を90年レベルの10%削減をめざすこととしていますが、90年度から2000年度の10年間に家庭からでる二酸化炭素排出量がすでに約18%も増加しています。
 また、平成11年には、地球温暖化防止行動プログラムを作成し活動を促進してきましたが、すでにこのプログラム策定時とは地球温暖化の状況が大きく変化しており、早期に見直しが必要となっています。
 そこで、お尋ねいたします。新年度、地球温暖化対策地域推進計画を策定することとして800万円が計上されていますが、どのような視点で取り組まれるのか、また、地球温暖化の防止・緩和にとどまらず、進行しつつある地球温暖化へ対応する社会システムづくりへの視点が重要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。

松原環境生活部長  地球温暖化対策地域推進計画は、法に基づき、国の策定する「京都議定書目標達成計画」を踏まえ、県の自然的、社会的条件に応じて、二酸化炭素を主とする温室効果ガスの排出抑制のための総合的かつ計画的な施策を策定し実施するものであります。
 県といたしましては、計画の策定に当たっては、地域から発想し、地域の実情にあった取り組みを主体的に推進するとの視点に立って、これまでの取り組みを検証するとともに、排出実態や将来予測、増加の要因の分析、さらには、地域や産業特性を考慮した削減対策や部門別削減目標、推進体制などを盛り込むこととしております。
 特に、本県の特徴として、産業部門の排出割合が高いこと、運輸部門や民生部門での増加が著しいことから、エネルギーの効率的利用や水素や森林バイオマスなどの未利用資源の活用、太陽光発電や低公害車の導入、物流の効率化、ESCO事業の導入、住宅等の省エネ対策や省エネ診断等による家庭での実践活動、さらに、吸収源対策としての森林等の整備や都市緑化など、実効性のある取り組みを推進していくこととしております。
 お示しの進行しつつある地球温暖化へ対応する社会システムづくりへの視点につきましては、都市構造や農業生産のあり方など、将来の社会資本の整備等に係わる大きな課題であり、中・長期的な観点から、国の施策の動向を注視するとともに、環境政策推進会議等を通じまして、温暖化による影響や対策に関する情報の収集・共有化に努めるなど、関係部局との緊密な連携の下に総合的に検討して参ります。
 今後とも、県民、事業者、行政が一体となって、新たな決意の下に、地球温暖化対策に取り組んで参ります。

久保田(再質問)  地球温暖化の問題について、すでに大変深刻な地球温暖化の影響が、私たちの暮らしの中に出ており、新たに作られるこの計画について、市民が十分に理解し、行動していくための情報提供がなされる仕組みを作っていく必要があるのではないか。
 また、現実にまちづくり、地域の施策において地球温暖化対策というものがCO2の削減だけではなく、現実への対症療法もしていかなければいけない。
 つまり、安全なまちづくりにも繋がる、土砂災害や豪雨災害に強いということにも繋がるということで、地球温暖化と防災対策、という視点も必要ではないかと思いますので、ご見解をお伺いしたいと思います。

松原環境生活部長  地球温暖化対策の地域推進計画は、法に基づきまして、国の策定をいたします京都議定書の目標達成計画を踏まえまして、温室効果ガスの排出抑制のための総合的かつ計画的な施策を策定、実施するものであります。
 これから作ります、策定する計画の中には、排出抑制ガスの将来予測等も、盛り込むことになって参ります。
 したがいまして、この地球温暖化対策は、今後、できます、地域推進計画につきましては、県民挙げての取り組みが必要でありますことから、計画におきましても県民の理解を深めるための情報が十分伝わるような仕組みを考えてまいりたいと思っております。
 また、計画の中に温暖化へ対応する社会システムづくりも盛り込むべきということでございますが、地球温暖化によります影響や対策につきましては、検討すべき多くの課題もありますし、一県だけの課題ということでもございませんので、今後、国の動向、施策の必要性や効果など、勘案をいたしますとともに、環境審議会等の意見もお聞きしながら、対応していく考えであります。


(2)生ごみの堆肥化のシステムづくり

久保田  ゴミの減量化・リサイクルは、快適な生活環境の確保や省資源、省エネルギーなどの観点から重要ですが、とくに生ゴミは、家庭ごみの約3割をしめており、レストラン・ホテル、施設などの大量排出者にはリサイクルが法的に義務付けられるようになりました。
 生ゴミの堆肥化は、高度技術を必要とせずに資源となり、農業や園芸に活かすことができます。近年では、消費者の健康・安全志向が一段と高まっていることからも、有機農業や、本県の減農薬農業を推進するエコファーマー制度も着実に広がりを見せています。農業分野において、生ゴミを堆肥資源のひとつとして利用することは循環型社会の実現に貢献するものと考えられます。
 しかし、一方で、農業生産に生ごみ堆肥を利用する場合には、肥料分が一定であることや重金属などの有害物質や不純物が含まれないこと、さらには安価で安定的供給が可能であることなどが求められるなど、農業利用には課題があります。
 私は、平成11年6月と13年11月議会において、生ゴミ堆肥化のシステムづくりを提案しました。
 県においては、平成14年度から16年度において、農業大学校で実証試験を実施し、その結果を受けて、現在はマニュアルの策定作業まで進んでいることを評価したいと思います。
 そこでお尋ねいたします。これまでの実証試験の検証と生ごみ堆肥化のシステムづくりについての今後の取り組み、ならびに新年度予算に250万円が計上されている有機性廃棄物リサイクル市場形成事業についてお伺いいたします。

清弘農林部長  農業者と消費者の連携により生ごみを堆肥化し、活用するためのシステムづくりは、循環型農業を普及・定着する上で重要であります。
 このため、お示しのとおり農業大学校において、生ごみの分別収集から堆肥の製造、使用までの一貫した実証に取り組み、その中で、生ごみと牛ふんの混合割合や、作物ごとの適正な使用量等について試験を行った結果、生ごみ堆肥は、従前から使用してきた牛ふん堆肥と同等の地力増進や肥料効果が期待できることが確認されたところであります。
 こうした取り組みの成果や普及を図る上での課題等を整理し、近く、農業における「生ごみの循環利用システム推進の手引き」としてとりまとめることとしております。
 今後は、農業大学校での実証成果を各地域に普及させるため、現地に実証ほを設置する等、各農林事務所が中心となって、地域の気象や土壌条件、栽培される作物等に応じた堆肥の適正な利用について検討してまいります。
 また、この「手引き」を畜産農家や生産組織、市町村、農協等の関係機関・団体に配布し、生ごみ堆肥についての理解促進に努めるとともに、県下8地域に設置している農業者、消費者や市町村等で構成します循環型農業推進協議会において、堆肥の効率的な製造、使用に関する研修会の開催等を通じ、地域ぐるみの取り組みが行われるよう支援し、環境生活部の生ごみを含めた有機性廃棄物のリサイクル市場形成の取り組みとも連携を図りながら、生ごみ堆肥化のシステムづくりに積極的に取り組んでまいります。

松原環境生活部長  新年度予算に計上されております有機性廃棄物リサイクル市場形成事業についてのお尋ねであります。
 生ごみのリサイクルにつきましては、これまで、山口きらら博において排出された生ごみを牛糞と混合する堆肥化試験の成果をもとに、県庁や商店街等において、生ごみ堆肥の有効利用に取り組んでいるところです。
 お尋ねの、有機性廃棄物リサイクル市場形成事業は、生ごみと木質系廃棄物等について、排出者、リサイクル事業者、農家等、多くの関係者が連携・協働して、堆肥としての有効活用を図ることにより、環境負荷の少ない地域循環型リサイクル市場の形成を促進しようとするものであります。
 具体的には、これまで取り組んできましたモデル事業をさらに発展させ、生ごみと剪定枝等の木質系廃棄物を混合して、用途が広く付加価値の高い堆肥を製造することにより、利用する農作物や農家の拡大を図るとともに、生産された農産物につきまして、生ごみ排出者等への優先利用を図るなどの新たな取り組みを行うこととしており、東部及び西部の2地域で実施することとしております。

久保田(再質問)  生ごみの堆肥化システムについて、これは肥料効果が確認できたということで全国各地で、もうこのシステムはかなりスタンダードになっておりますので本県もようやくそういった結論をもって、いよいよ地域に広げていこうと言うことで期待をするところでございますが、特に農業事務所が中心になるということですが、例えば県立病院でも食品残渣は大量に出ているわけですから、まず県立施設等でのこの生ごみ堆肥化システム、農業とつなげていく堆肥化のシステムの検討をしてはいかがかと思います。ご見解をお伺いしたいと思います。
 先般、佐賀県の伊万里市の方に視察に行きましたところ、伊万里市においても地域経済の活性化と地域農業をつなげるということで、また、佐賀大学の支援を受けて地域の商業者、あるいは市民NPO等でこの循環型ネットワークをつくって、生ごみ循環、名前としては「はちがめエココミネット」というような名前で大変成功をおさめている仕組みを視察してきたところです。
 そういった意味でも、県内の市町村に於いてこういった生ごみ循環型システム作りを、県としても指導助言をより積極的にしていくべきではないかと思いますので、ご見解をお願いしたいと思います。

松原環境生活部長  有機性廃棄物リサイクル市場形成事業につきまして、県立施設で排出される生ごみ等も、こういったものの中に取り組んでいくべきではないかということでございます。
 このリサイクル市場の仕事につきましては、これから推進体制を構築して参りまするけれども、その仕組みの中に生ごみ排出事業者として、県立施設等も今後検討して参りたいと思います。
 市町村への普及につきましても、このリサイクル市場の仕組みの中に市町村も入っていただきまして、いろんなご意見を賜りながら連携をして参りたいと、このように考えております。

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6.教育問題

久保田  過熱した受験競争への批判などを受けて、1977年度から「ゆとり」の路線がスタートし、「個性」や「生きる力」を目標に教科内容の3割削減などをすすめた「ゆとり教育」は、国が掲げてきた教育行政の大きな柱でした。
 この「ゆとり教育」の具体化を目指す現行の指導要領は小中学校では2002年度から、高校では2003年度から導入されています。しかし、昨年末に公表された2度にわたる国際学力比較調査で明らかになった日本の子どもたちの学力低下によって、文部科学省は、調査の分析を行い、学習指導要領全体を見直し、総合的な学習の時間を含め、指導要領の抜本的な見直しに早急に取り組む考えを示しています。
 学習指導要領は、これまで10年おきに改訂されていますが、このたびのように導入後、わずか3年で指導要領の抜本的な見直しがなされるのは異例のことです。
 このように「ゆとり教育」へのゆらぎが激しくなる中、混乱するのは学校現場であり、犠牲になるのは子どもたちです。そこで、2点おたずねいたします。

(1)教員研修の充実

久保田  国の教育方針が変わるたびに、現場の教師はその理解と変更後の指導方法への対応に追われて、多大なエネルギーを費やすことになります。そして、なによりも問題なのは、このような政策の揺れに対して、学校現場にいる教師は常に受け身であることです。目の前にいる子どもたちに一体どんな学力が必要か、何を教えなければならないかを一番知っているのは教師であるはずですが、現実には教育行政にふりまわされ、指導意欲にも影響するとの現場の声もしばしば耳にしています。
 本県では、平成6年度を初年度とする教育ビジョンの実行計画に基づき教育改革を進めているところですが、国の教育政策の見直しが起きる中で、学校現場に混乱を招かず、諸課題へ的確に対応していくためには、教員の指導者としての熱意や指導力をより一層高め、教育者としてゆるぎない信念を保つことが重要と考えます。
 そのためには、少しでも多くの教員に多様な研修の機会が与えられるように教員研修のさらなる充実が図られるべきと考えますが、新年度の取り組みをお伺いいたします。

藤井教育長   学校教育を取り巻く様々な教育課題に的確に対応するためには、教員の資質能力の向上が不可欠であり、教員研修が極めて重要であります。
 来年度の教員研修についてでありますが、まず、教育研修所における研修については、教員のライフステージに応じた研修の充実という視点から、これまでの事業計画を見直し、教育課題等に対応する希望研修や、教育研修所の職員が学校に出向いて行うサテライト研修を拡充し、来年度の延べ受講者数は、19,800人を計画しており、今年度に比べ、4,000人以上の大幅な増加となっております。
 初任者研修、10年経験者研修などの基本研修については、教員としてのスキルアップ、コミュニケーション能力の向上、子どもの理解と対応等に関する研修内容の充実を図りますとともに、希望研修については、新たに、小・中・高等学校の連携による教科指導、キャリア教育、軽度発達障害の児童生徒への専門的支援などの研修を実施することとしております。
 また、各学校や教員一人ひとりの研修を支援するため、サテライト研修に加えて、ウェブページにおける研修用教材の一層の充実により、研修機会の拡大を図ってまいります。
 さらに、国の教員研修センターや大学等へ教員を派遣し、各専門分野における指導者の養成を進めますとともに、派遣教員を講師として活用するなど、研修の成果を広く還元し、教員の一層の指導力・専門性の向上に努めることとしております。


(2)総合的学習のありかた

久保田  ゆとり教育のシンボルである総合的学習の時間とは、横断的・総合的な課題について、自然体験や社会体験、観察・実験、見学、体験的な学習や問題解決的な学習を行うこととされています。
 そこでお尋ねします。国がゆとり教育の全面的見直しに入る中、本県におけるゆとり教育の評価と小中高等学校それぞれにおいて週3時間程度の総合的学習の現状と課題についての検証をお伺いするとともに、今後の総合的学習のあり方について県教委の見解をお伺いいたします。

藤井教育長  まず、お尋ねのありましたゆとり教育についてでありますが、現行の学習指導要領につきましては、完全学校週5日制の導入や総合的な学習の時間の創設、教育内容の厳選など、取り組みも多面的でありますことから、現時点で総合的に把握し評価することは難しいと考えております。
 しかしながら、学力につきましては、学習指導要領改訂直後の平成14年度に学力調査を実施したところであり、それから3年が経過しておりますことから、改めて児童生徒の学力を把握するため、来年度、すべての小学校5年生と中学校2年生を対象に、教科数を増やして学力調査を実施いたします。また、学習意欲や学習習慣等も含めた意識調査を実施しまして、その状況を総合的に把握することとしております。
 次に、総合的な学習の時間についてであります。小・中学校におきましては、自然や文化について調べる学習や、環境、福祉、国際理解など、地域との交流も図りながら、学習活動を進めております。また、高等学校におきましては、自己のライフプランについて研究する活動など、進路や生き方についての学習も行っております。
 こうした取り組みを通して、児童生徒の学習意欲の高まり、表現力や情報活用能力の向上、さらには、高等学校では進路に対する意識の高まりなどの成果が上がっておりますが、一方では、各教科等と関連付けた学習や、小・中・高等学校の内容を見通した学習、児童生徒の問題解決能力をさらに高めるための教員の指導力の向上などの課題があるところであります。
 県教委といたしましては、今後とも、こうした課題の解決を図りながら、本来の趣旨やねらいを十分踏まえ、総合的な学習の時間を充実させていくことが重要であると考えております。

久保田(再質問)  成果もあり課題もあるという答弁であった。私も聞き取り調査をしたところ、図書館を利用した読書活動を中心とした調べ学習、職場訪問によるキャアリア研究など、一定の成果があると理解しているが、一方では、交通安全教室、頭髪服装検査、学習評価のシート書きなどがされており、学習の目的が希薄で、安易に設定され、単なる空き時間化していないかが目に付いた。
 そこで、総合的な学習の時間が、どのような分野で、どのように行われているか、実態把握が十分された上での答弁であったか伺う。

藤井教育長  小・中学校につきましては、平成16年2月と平成17年2月に取組状況、そして、成果・課題等につきまして、学校から調査をしています。高等学校におきましては、平成16年3月に同じく調査をしておりまして、その結果を踏まえて答弁させていただきました。今後とも課題の解決を図りながら、十分に趣旨を踏まえた取り組みを進めてまいります。

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7.子どもの安全対策

久保田  子どもが襲われる事件が後を絶たない中、先月、大阪の寝屋川市の小学校では、17歳少年が教職員を殺傷するという痛ましい事件が起こりました。
 子どもたちが無事だったことは救いではあったものの、学校といえども安全な場所ではないことを改めて認識させられたといえます。
 4年前の大阪教育大学付属池田小学校で8人が犠牲になった事件以来、文部科学省は危機管理マニュアルを全国の小中学校に配布し、学校はマニュアルに基づき安全対策を講じてきたはずですが、このような事件がおきたことを受けて、このマニュアルが果たして実効性があったのか、あらためて点検する必要があります。
 本県でも、各学校では安全対策マニュアルが策定されていますが、マニュアルの徹底や再点検、あるいは検証機関の設置、必要であれば内容の変更なども必要と考えますが、ご所見をお伺いいたします。
 こうした状況の中、全国の自治体や学校が子どもの安全対策の強化にむけて動きだしており、防犯カメラの設置、門扉のオートロック化、学校安全ボランティアの組織化、警備員や安全対策巡回員の配置、警察官による学校への立ち寄りなど学校、警察、地域との連携による対策が広がっています。
 本県の新年度予算案では、暮らしの安心・安全基盤の強化は重点項目とされ、警察官の増員や民間、防犯ボランティアの立ち上げ、育成支援などで1億3千万円が計上されていますが、子どもの安全対策についてはどのように取り組まれるのかお伺いいたします。

藤井教育長  まず、防犯マニュアルについてでありますが、各学校で策定しております防犯マニュアルを、より実効性のあるものとするためには、お示しのありました、発生事案等を踏まえまして、絶えず有効性の検証や見直しを行っていくことが重要であります。
 このため、県教委では、学校に対し、定期的な点検、防犯訓練の実施時や事故発生時において、その都度、防犯マニュアルの見直しを行うよう指導しており、先月の寝屋川市の事件を受けて、改めて、各学校にマニュアルの再点検等を求めたところであります。
 また、関係機関で設置しております「山口県学校等安全連絡協議会」において、平成13年に策定しました「40の点検項目」についても、その後、「登下校時の不審者対応」や「保護者・地域への連絡体制」を追加するなど、逐次必要な改訂を行い、内容の改善を図っております。
 今後とも、防犯マニュアルや点検項目の検証・見直しを継続的に実施し、学校における安全対策の充実に努めてまいります。
 次に、来年度の取り組みについてであります。安全対策の点検・改善に加え、県教委では、防犯カメラなど、防犯関連設備の活用事例や有効性について、市町村等に周知し、地域の実情に沿った設置が進みますよう働きかけていくこととしております。
 また、学校の安全体制の拡充を図るために、不審者等に適切に対応できるボランティアを養成し、学校周辺の巡回・警備に当たりますとともに、警察OB等防犯の専門家を「スクールガードリーダー」として委嘱し、専門的な立場から各学校の安全体制等をチェックし、実態に即した適切な指導・助言を行うこととしております。
 県教委といたしましては、今後とも市町村教委や警察等と連携しながら、子どもたちの安全確保に努めてまいります。

篠宮警察本部長  県警察では、学校、地域の方々、自治体等と連携の下、これまで、学校内への不審者侵入時における対応訓練や防犯教室の開催、地域の防犯ボランティアの方々などと連携した、通学路における登下校時の見守り活動、子ども110番の家の周知と活用指導、更には、警察署や防犯協会における防犯ブザーの貸出し、メールマガジンを始めとする各種広報媒体を活用した防犯情報の発信などの各種対策を講じているところであります。
 平成17年度におきましても、学校、地域の方々、自治体等と連携して、これら諸対策に加え、子どもの見守り活動等を行う防犯ボランティアの育成・支援、スーパー防犯灯の整備を通じて、子どもの安全対策を図ることとしております。
 なお、3月7日には、大阪府寝屋川市の事件を受けて、「山口県学校等安全連絡協議会」が開催されることから、今後の学校安全対策について、関係者と協議することとしております。

久保田(再質問)  スクールガード・リーダーをどういう形でどの程度配置するのか。

藤井教育長  スクールガード・リーダーでございますけれども、県内に20名程度の配置を予定しておりまして、防犯の専門家を委嘱しまして、担当の学校を定期的に巡回して、それぞれの安全対策を評価し、必要な指導助言を行いますとともに、警察等、関係機関と協力して、ボランティアの方々に対しましても、安全管理のポイントや不審者への対応方法等の研修を行うこととしています。

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8.障害者のスポーツ振興

久保田  2月26日から8日間、スペシャルオリンピックス冬季世界大会がアジアで初めて長野県で開催されています。今回は、86の国と地域から約1900人の選手と約9000人のボランティアが参加しています。スペシャルオリンピックスは、知的発達障害者にもスポーツを心から楽しむチャンスを継続的に提供していこうとするもので、国際オリンピック委員会からオリンピックの名称使用を許可されています。
 この大会に向けて日本各地でトーチラン、聖火リレーが行われ、山口県内でも多くのランナーとボランティアの参加によって、昨年11月に小郡町、今年2月に宇部市で実施されました。
 私は、宇部市のトーチランにボランティアとして係わりましたが、900人を越えるランナーとボランティアが参加し、宇部警察署の白バイの先導のもと、障害のある人もない人もともに聖火を囲んで走る姿は感動的でした。
 県は、平成23年度の山口国体及び全国障害者スポーツ大会の開催に向けて、総合的な準備を始めたところですが、障害のある人たちが、気軽にスポーツを楽しめる環境づくりや基盤整備、指導者の養成・確保が必要と考えます。
 そこでお尋ねいたします。障害者スポーツの振興については、県民スポーツ参加プロジェクトにも掲げられているところであり、障害者のスポーツ参加を積極的に進めていくべきと考えますが、今後、どのように取り組まれるのか、また、新年度予算において、全国障害者スポーツ大会開催に向けての準備に1500万円が計上されていますが、選手強化や指導者育成、練習施設の確保など、どのように進められるのかお伺いいたします。

石津健康福祉部長  障害者スポーツにつきましては、近年、そのニーズが高まってきており、障害者の社会的自立と参加を促進する上からも、その振興を図っていくことが重要であります。
 そのためには、特に、障害者がスポーツを楽しみながら参加できる環境づくりや基盤整備を進めることが必要なことから、これまで、レクリエーションスポーツなど幅広く親しめるスポーツ教室や障害者スポーツの県大会の開催、ボランティアや指導者など障害者スポーツを支える人材の養成等に取り組んできたところであり、今後は、平成23年の全国障害者スポーツ大会の開催に向けて、こうした取り組みを強化していくこととしております。
 こうした環境づくりを進める中で、新年度におきましては、「全国障害者スポーツ大会準備推進事業」を創設し、県障害者スポーツ協会をはじめとした関係団体やボランティアとの連携・協力のもとに、所要の準備にとりかかることとしております。
 具体的には、まず、選手強化に向けて、新たに、競技団体等からなる「強化育成審議会」を設置し、強化選手・チームの選考や育成プランの作成、競技者の専属コーチの派遣等に取り組むとともに、競技者の裾野の拡大を図るための「障害者スポーツクラブ」の設置を支援することとしております。
 また、指導者育成に向けては、各競技種目ごとに「公認指導者」を確保するための研修や、スポーツドクター、一般スポーツ指導者等を交えた協議会の設置等に取り組むこととしており、さらには、身近な地域での福祉施設や体育施設等を活用した練習の場の確保に努めてまいります。
 全国障害者スポーツ大会に向けて、こうした準備を着実に進めながら、障害者スポーツへの参加意識の高揚に努めてまいります。

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