久保田 外郭団体とは、県単独か市町村や民間団体との共同出資かによって設立された財団法人や社団法人などの団体で、県が基本財産などの四分の一以上出資などをしています。事業内容は、行政と密接な関係を必要としていながらも、直接対応することが難しい分野や民間的経営手法をとる方が効率的な分野において、役割を果たしてきました。
しかし、近年の社会環境の変化を背景として、県においては、財政状況の逼迫、団体においては経営環境や財務状況の悪化など様々な課題がでてきており、各団体の経営の改善はもとより団体の必要性そのものから見直しが求められています。
そこで、3点おたずねいたします。
(1)経営改善状況について
久保田 久保田平成14年9月議会で、私は、外郭団体の経営の健全性について、県民にわかりやすく項目を作って検証すべき事を提案しました。たとえば、累積欠損金があるか、経常利益が赤字か、事業収益が5年前と比較して50%以上減少しているか、著しく採算の見通しが悪い事業を行っているか、団体の管理運営する施設の利用率が50%未満か、利用率が減少しているかなどです。
これに対して、知事は、経営健全性の検証を行うこと、外部監査や第三者機関の評価などを踏まえて外郭団体の見直しを進めることを明言され、平成15年3月に「外郭団体見直し指針」を策定して、見直し作業に着手、16年3月には、平成15年度から17年度までの3年間の見直し実施計画を策定しました。そこでお尋ねです。
これまでの取り組みの中で、各団体は経営改善が進んだのか、私たち県民にわかりやすいように、改善、悪化、変化なしといった類型化をもって現時点での全体的な総括をお尋ねします。
西村総務部長 私からは、外郭団体の見直しについての2点のお尋ねにお答えします。まず、外郭団体の経営改善状況についてでございます。
外郭団体につきましては、県行政を補完し、民間的手法のメリットを生かした業務執行を行う上で、一定の役割を果たしておりますが、お示しにもございましたが、社会経済情勢が大きく変化する中で、時代の変化に適切に対応し、効率的で質の高いサービスを提供していくためには、その業務の在り方や執行体制を常に見直し・点検することが重要となっております。
このため、県では、平成16年3月に「外郭団体見直し実施計画」、15年度から17年度の3ヶ年計画、今年度までの計画になっておりますが、これを策定し、経営健全化に向けた中期経営計画の策定や公認会計士等外部専門家の活用、あるいはホームページによる経営情報の公開など、組織体制や業務運営等の見直しに取り組むとともに、団体の廃止や統廃合による団体そのものの見直しも進めているところでございます。
その結果、当初34ありました外郭団体が本年度17年度末には、計画どおり29団体に減少する見込みとなっており、また、経営改善につきましても、経常赤字にある団体が9から5に減少し、また、県の財政的支援が過半を占める団体が2から0になるなど、一定の成果が現れております。
さて、お尋ねの全体的な総括につきましては、この見直し計画の実施期間が本年度で終了しますことから、各団体の17年度の決算あるいは財務諸表等もよく分析し、早期に、これまでの進捗状況や課題等を整理しながら、個々の団体の改善状況等も含め、全体的なとりまとめを行い、今後の外郭団体の役割や在り方に即した経営の健全化や設置の見直し等を進めてまいります。
久保田(再質問) HPにも公開して検証してきているということであるが、その膨大な経営状況の資料から見直し計画がどれくらい進んでいるかを見ることは困難。毎年きちんとやっているとのことだが、16年2月木村健一郎氏の質問に知事もきちんと毎年度フォローアップする、計画の着実な推進を図るとの答弁であったが、現実的にはいかがか、と実感する。情報公開、フォローアップの仕組みについて不十分ではないかと考える。
外郭団体の見直し計画はどこが取りまとめをしているのか、全体的に改革の最終年度に当たって、だれも全体像が分かっていない。知事を本部長として行革、あるいは県政集中改革本部が機能しているとはいえない。
西村総務部長 情報公開、フォローアップ等については、31のうち、14の団体が公開しています。できるだけ、県民にわかりやすく公開するということで、県全体でHPのアクセス等工夫してまいりたいと思います。
見直しはどこが取りまとめるかということですが、これは、組織の再編でございますので、総務部がまとめます。3公社については、総合政策局が所管しながら、総務部と連携することになっています。
(2)県の財政支出の見直しについて
久保田 外郭団体見直し計画の前年度にあたる平成14年度の外郭団体の数34に対する県の財政支出の総額は、711億5,700万円ですが、計画実施の2年目にあたる15年度決算では、729億6,200万円、16年度決算では、外郭団体の数が3団体減少して31になりましたが、県の財政支出の総額は、729億6,200万円となっています。みなおし計画が実施されているにもかかわらず14年度と16年度を比較すると、18億円も増加しています。
県の財政状況は、悪化の一途をたどり、県の借金にあたる県債残高はすでに1兆1千億円を超えており、一般会計予算額をはるかに上回っている状況です。来年度予算編成にあたっても、今年度同様に大変厳しく、300億円の財源不足が生じる恐れがあります。
そのような中、外郭団体への県の財政支出についても、今後は、精査していく必要があり、31の外郭団体すべてに対して、県の委託金・負担金・補助金の財政的関与について年度別の目標値を定め実績の検証を厳しくして、各団体の自立的経営の確立を促すべきと考えますが、お尋ねいたします。
西村総務部長 次に、外郭団体への県の財政支出の見直しについて、数値目標を設定せよとのお尋ねでございます。
外郭団体への財政支出については、これまでも年度毎の予算編成において、団体の設立目的や時々の行政ニーズの変化等を踏まえ、財政支出の必要性、妥当性を精査し、措置してきたところでございます。厳しい財政状況が続く中で、今後とも、必要性等をさらに精査し、適正な財政支出をその都度精査してまいることが適切であると考えておりますが、今年度策定する行政改革推進プランにおいて、これまでの取組を踏まえつつ、見直しの基本的な方向を示すこととしており、今後、団体の特性に沿った県の関与や業務・組織体制の見直し等を行い、必要により目標や工程を定めるなど、団体の健全性と自立性を高める取組を進めてまいります。
県といたしましては、官から民への流れや指定管理者制度の導入など外郭団体を取り巻く環境がさらに変化する中で、団体の役割や在り方を検証しながら、その見直しに積極的に取り組んでまいります。
久保田(再質問) 経営の健全性についても細かな検証が必要である。団体数が減っているのに県の財政支出は増えている。経営状況が改善に向かっていると言いつつ、財政支出は増えている。数を減らすことではなく、県の関与のあり方、県の財政支出が重要なポイントと思う。毎年きちんと検証がされているというならば、この改革期において、18億円もの財政支出が増加した理由は何か。17年度予算においてもシーリングの中で編成された訳ですが、17年度はどういう見通しを持ったか。18年度予算から公社と外郭団体への県の財政支出の抑制は目標数値を持っていくべき。
西村総務部長 経常赤字の2団体について、具体的には、山口県流通センター、山口県教育財団は統廃合による赤字の解消でございますのでご指摘のとおりでございます。34団体が29団体に減っているにもかかわらず、県の財政支出が増えていると、これが重要なポイントだというご指摘でございます。ご承知のとおり、31の外郭団体の中、16年度では、729億相当ありますが、実はこのうちの大半、564億が山口県信用保証協会に対する貸付金でございます。ご案内のように、これは中小企業の制度融資の原資となるものです。金融機関の預託、あるいは低金利を発生するところの原資として、一定のルール、倍率により、金融機関と協調のもとで行う原資です。時々の中小企業の景気動向により、動くものです。720数億円のうち、5,643億円が貸付金の原資として動いておることをご理解いただきたい。
17年度の見込みにつきましては、これから29団体あるいは31団体の決算状況、財務諸表が出ますので、それをよく分析してみたいと思います。
久保田(再々質問) 予算編成の当初予算の段階で、県の財政支出をどのように考えたか、お尋ねします。
「改革の先送りにならないよう」は県民の声である。待ったなしの財政改革、財政の健全化をしなくてはならない時代。毎年、きちっと目標を作るべき。
県の関与をどのようにしていくかということは市場経済に関わることである。数を減らしていくことを至上命題のように捉えるのではなく、同じ役割が民間、企業、NPOでもできていく時代ならば任すべきだ。 他県の先行する事例をもって、本部として、体制を立て直していただきたい。本体に厳しいシーリングをかけている時代に外郭団体は必要ということで付けていく時代ではない。
西村総務部長 本年度当初予算については、1団体ごとの積み上げを所管課を通じて行っています。当然ながら、現在の社会情勢を背景としながら、その改革の方向性、あるべき姿を検証しながら更なるシーリングの発想のもとで、1団体ごとの積み上げの予算編成をさせていただいております。
外郭団体の性格によりますが、非常に民間に近い性格、あるいは公共的性格が非常に強い団体、いろいろございますが、一概に申し上げることは困難でございますが、基本的には県の関与をなるべく少なくし、自立、自主性を高めていく流れはあると思います。
当然ながら、アウトソーシングの問題として、NPO等に対する事務の移譲等も今後考えていく必要があると思います。
また、今議会で議案をお願いしております指定管理者24機関についても、このたび公の施設については、外郭団体から完全に民間団体に移行した大きな事業もございます。そういうものを通じて、外郭団体も見直すべきことは見直すという視点に立ちたいと思います。
(3)公社の課題と改革プロセスについて
久保田 地方3公社といわれる山口県土地開発公社、山口県道路公社、山口県住宅供給公社は、いずれも昭和40年代に設立され、公共用地の先行取得、産業団地の造成・分譲、有料道路の建設・運営、住宅の建設・分譲などを実施してきました。しかし、社会経済情勢が変化する中で、設立当初の役割がなくなり、課題が顕在化してきていることから、公社のあり方を問い直す時期となっています。
山口県土地開発公社は、阿知須干拓地や宇部テクノパーク、ひかりソフトパークなどの産業団地などの売れ残りなど土地保有の長期化に伴う金利負担が増加しており、県からの財政支援の補助金は、平成15年度1億9千万円、16年度1億2千万円、17年度1億3,600万円となっています。また、阿知須干拓地の取得、造成で198億円、産業団地で88億円、公共事業のための先行取得用地の取得などで借入金残高は380億円に上っています。
山口県道路公社は、今年度、彦島有料道路への補助金が約26億円の支出、山口宇部有料道路は交通量が計画を大きく下回っていることから料金徴収期間満了時に約80億円の未償還金が生じる見込みです。そして、平成2年度からは毎年、県から約17億円の短期借り入れ金の支援を得て、運転資金としており自立的経営が困難な状況です。
山口県住宅供給公社は、開発した分譲宅地がまだ300区画残っており、16年度末現在で借入金残高が約259億円となっている愛宕山地域開発事業もあり、経営状況は悪化しています。
これら3公社は、これまでの自己評価による取り組みから現在の外郭団体見直し計画の期間まで、どのような経営改善が図られ、課題解決が進んできたのか、また、今後、18年3月を目途に、県と公社が共同で改革実行計画を策定することが示されていますが、経営目標の設定とその目標達成のための事業の実施ならびにその点検といった改革プロセスが重要と考えますが、どのように取り組むのかお伺いします。
中村土木建築部長 公社の課題と改革プロセスについてお答えいたします。
まず、これまでの経営改善と課題についてであります。
3公社はこれまで県行政の代替、補完といった重要な役割を担ってまいりましたが、お示しのとおり、社会情勢が大きく変化する中、公共用地や分譲用地の保有の長期化、有料道路に係る未償還金の発生等の経営上の課題が顕在化してきています。
このため、3公社においては、土地開発公社と道路公社の事務局を統合し、住宅供給公社の役職員削減等の経営改善策を実施するとともに、外郭団体見直し実施計画に基づき、外部専門家を活用した執行体制の強化、販売・利用促進に向けたインターネットの活用等を実施し、経営の改善に努めてきたところでありますが、まだ多くの解決すべき課題が残っているものと認識しています。
次に、改革プロセスに関してのお尋ねです。
県では、こうしたことから、公社改革を県政集中改革の柱の1つとして、この11月、「公社改革の指針」の最終案をとりまとめ、土地開発公社と道路公社については、将来的に廃止、住宅供給公社については、平成19年度を目途に改めてあり方を検討することとし、また、改革のために推進すべき事項を明らかにしております。
具体的には、3公社の実質的な統合をはじめ、土地開発公社につきましては、阿知須干拓地について民間活用による早期売却の推進、また、道路公社につきましては、山口宇部有料道路の先線の早期開通、さらに住宅供給公社につきましては、愛宕山地域開発事業計画の見直しの方向性についての検討等を進めることとしています。
県といたしましては、今後、この指針に基づく改革を具体的かつ着実に実行するためには、お示しの計画、実行、点検といった改革プロセスが重要となりますことから、公社と
共同して平成18年3月を目途に、できるだけ具体的な目標、点検方法等を定めた改革実行計画を策定し、策定後は目標達成のため、関係部局が一体となって取り組むとともに、適宜目標の達成状況等を点検し、取組内容の見直しや強化を図ってまいります。
久保田(再質問) 公社等の改革について、まず、山口宇部有料道路に平成2年から毎年17億円、県から短期借入金を出しており、いつまでこの17億円を出し続けるのか。
毎年シーリングをかけて1億円ずつ削減してみてはどうか。
土地開発公社は、売れ残りの産業団地の営業部隊を本庁にシフトするならば、さらにスリム化が出来、より早く公社の廃止ができるのではないか。
住宅供給公社は、売れ残っている分譲宅地について、福祉的な利用も視点に入れていくといった、時代のニーズにあった新しい発想ができないか。ご所見を伺いたい。
中村土木建築部長 まず、道路公社の短期借入金削減の努力をすべきではないか、土地開発公社については早くスリム化をするべきではないか、住宅供給公社については売れ残り団地を例えば福祉あたりへの利用を含めて検討すべきではないか、との御質問を頂きましたけども、先ほど申し上げましたように、私どもの方としても来年3月を目途に公社の改革実行計画を策定することといたしております。その中で、ただいまの提案につきまして出来るだけ取り入れて、実際に実効性のあるものにしていきたいと思っております。
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久保田 動物飼育ゲームの「たまごっち」は生きていると思うか、小学1年生男子では40.9%、6年生男子でも20%が「生きている」と回答。これは、山口大学教授の沖 裕貴 先生が、1998年に京都市近郊の小学校で調査されたデータです。大人ならば、一目見ただけで本物の生物との違いがわかりますが、子どもたちでは、区別できないことも起こりえることを示しています。
コンピュータ・ゲームは、現実と区別がつかないほど本物らしくできており、遊ぶ時間の増加によって、暴力を使うことを覚え慣れてしまい、コンピュータ・ゲームのまねをした暴力事件が増えていることも各方面から警鐘をならされています。昨年6月におきた佐世保の小学生による殺人事件は衝撃的でしたが、二人はコンピュータのネット上でトラブルがあったらしく、事件後には、加害者の少女は、「被害者の少女に会って謝りたい」と述べたと報道されています。その後の長崎県教育委員会の調査でも、県内の小中学生の15%が「死んだ人が生き返る」と思っています。
発達段階にある子どもたちが、仮想現実にどの程度接触すると、発育へのゆがみが起こるのか、人格面での影響と生育暦との関連性など不明な点が多いとされます。しかし、情報社会では、便利で有用な情報を簡単に入手できる反面、有害情報へのアクセスが容易になり、犯罪や危険が待ち受けていたり、コンピュータ・ゲーム、ネット・ゲームなどの仮想現実との接触による攻撃性の増大や、ゲームのまねをした暴力事件の発生も起きています。
私たちは、今日の情報社会を否定するわけにはいきませんが、その危険性を十分知っておかなければならず、青少年の健全育成の観点から適切な対応が求められていると考えます。そこで2点お尋ねいたします。
(1)有害情報対策について
久保田 今年10月、県教委が、県内の児童生徒のインターネット利用状況を調査したところ、家庭でのパソコンによるインターネットで有害情報の閲覧経験は小学校5年生で9.9%、中学校2年生で19.1%、高校2年生で33.1%となっています。また、携帯電話での有害情報の閲覧経験は、小学校5年生で15.2%、中学校2年生で21.2%、高校2年生で22.9%となっており、小中学生では、パソコンより多くなっています。さらに、保護者の8割近くが何らかの不安を感じており、有害情報との接触や勉強・生活への影響を危惧しています。そして、要望としては、有害情報に関する規制の強化や有害サイトが見られないようフィルタリングサービスの普及が多くあげられています。
また、今年6月、県立光高校の爆発事件では、男子生徒がインターネットから爆発物の製造方法を知ったとされています。
このような中、全国の自治体では、今年10月末現在で、国に先駆けて、すでに16都府県が条例によって、インターネットの有害情報を青少年が閲覧や視聴しないようにする努力規定を作っています。対象として、保護者や青少年育成関係者、さらには、インターネットカフェの経営者など端末設備を公衆の利用に提供するものや、端末設備の販売や貸付をする事業者などとなっており、有害サイトが見られないようフィルタリングソフトを導入することなどを求めています。
このように他県の動きを考えますと、本県でも適切な有害情報対策が必要と考えますが、お尋ねいたします。
久保環境生活部長 まず有害情報対策についてでございます。
インターネットは、有用な情報が簡単に入手できる反面、青少年の人格形成に悪影響を与えるような有害情報に容易に触れるという面も有しております。
このため県におきましては、これまでも中国地方知事会を通じて、インターネットの急速な普及に伴う、青少年を取り巻く環境浄化対策の推進について、業界団体に対する自主的な取組の強化等を、国に要望してきたところであります。
こうした中で、県立光高校の爆発物事件が発生し、これを契機に県教委が実施した「児童生徒のインターネット利用状況調査」によりますと、児童生徒のパソコンや携帯電話による有害情報の閲覧経験は、お示しのように、小学5年生では9.9%、高校2年生では33.1%となっており、また、保護者の80%近くが、子どものインターネットの利用について何らかの不安を感じているという実態が明らかになったところであります。
現在、県教委の生徒指導対策協議会の有害情報対策部会において、インターネットの利用に伴う有害情報対策の在り方について、検討・協議がなされておりますことから、県としては、その検討結果を踏まえるとともに、青少年の健全育成について調査・審議する青少年問題協議会において、青少年の適正なインターネット利用の促進について、御議論と御意見をいただき、「山口県青少年健全育成条例」の改正について検討をしてまいりたいと考えております。
(2)情報教育の推進について
久保田 急速に発達を続ける情報社会に対して、法的規制で問題がすべて解決するわけではなく、子どもたちが、被害者にも加害者にもならず、ネット社会の問題を的確に把握し、プライバシーや著作権の侵害、ウイルスへの対応など情報モラルを身につけることが必要と考えます。
県教委では、平成12年に情報教育の指針を策定し児童生徒の指導をしてこられ、教職員の研修内容にも取り入れてきていますが、実際に、各学校現場では、どのくらい情報教育が実施されているのでしょうか。
薬物乱用の防止活動は、全県的な取り組みとして、小・中・高校生に対する「薬物乱用ダメ、ゼッタイ。教室」が開催されてきていますが、情報教育についても、シュミレーションを用いたわかりやすい教材を活用して、パソコンだけでなく携帯電話も対象にいれて積極的に行う必要があると考えますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
また、警察としても、子どもたちがサイバー犯罪やインターネット上のトラブルにあわないための防犯活動として、子どもたち・保護者・教職員など学校関係者などへの情報モラル向上への積極的支援が求められていると考えますが、ご所見をお伺いいたします。
藤井教育長 教育に関する2点のお尋ねにお答えいたします。
まず、情報教育の推進についてであります。
急速に進展する今日の情報社会におきまして、有害情報への接触などにより、子どもたちの健全な成長が損なわれるなど、社会的な問題が生じておりますことから、子どもたちがネットワーク社会の問題点を理解し、情報モラルを身に付けることが極めて重要であります。
まず、学校における情報教育の状況でありますが、県教委では、山口県情報教育指針に基づき、教職員の指導力の向上や保護者への啓発を図りますとともに、小・中・高等学校においては、児童生徒の発達段階に応じて、社会科や総合的な学習の時間などで、具体的な指導計画に沿って、また、興味・関心に応じながら、ネットワーク社会で陥りやすい問題点や守るべきマナーなどの学習により、情報社会に適切に参画する態度を含めた、総合的な情報活用能力の育成に計画的に取り組んでいるところであります。
次に、情報教育に関する教材の活用についてであります。
現在、生徒指導対策協議会の有害情報対策部会におきまして、「児童生徒のインターネット利用状況調査」の結果等を踏まえた具体的な対応について、検討を進めておりまして、情報モラルの向上に向けて、学習プログラムや教材の開発、家庭に対する積極的な啓発や支援などの意見が出されております。
県教委では、こうした意見等を踏まえまして、今後、児童生徒、教職員、保護者を対象としたパソコンや携帯電話の使い方についての体験型学習教材の開発や、専門家等の派遣によります親子を対象とした「情報モラル教室」の開催など、学校や家庭での学習を支援する取組みを積極的に進め、情報モラル教育の一層の充実に努めていく考えであります。
篠宮警察本部長 子どもたちがサイバー犯罪やインターネット上のトラブルに遭わせないための対策についてお答えします。
県警察では、「山口県ネットワークセキュリティ協議会」等関係機関・団体と連携して、サイバー犯罪の被害防止活動や、有害情報の排除を図るとともに、県警のホームページ、各警察署のメールマガジン、リーフレットや啓発用ビデオ・DVDなどを通じて、最新の犯行手口や被害防止対策等を紹介しております。
また、サイバーパトロールにより、有害情報の早期発見や摘発に努めており、本年もインターネット利用の児童ポルノ販売事件などを検挙しております。
とりわけ、子どもたちがインターネット上の被害に遭わないための対策としては、今夏、県教育庁が設置した生徒指導対策協議会の有害情報対策部会に県警本部担当者を参画させているほか、学校における非行防止教室においても、出会い系サイトの危険性を児童・生徒に教えております。
更に、出会い系サイトによる犯罪被害の実態や、同サイトにアクセスさせない方法についても、県警ホームページで紹介しております。
しかしながら、有害情報による被害実態を見ますと、こうした取り組みも被害防止の観点からは必ずしも十分ではなく、今後は、シンナーの乱用事犯を大幅に減少させた薬物乱用防止教室の様な、より積極的な取り組みが必要と思われます。
県警察としては、有害情報から子どもたちを守るために、県教委による新たな取り組みに対しても、積極的に支援・協力して参りたいと考えております。
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久保田 今日の社会では、約5万種を超える化学物質が、製品や食品などに含まれて流通しているといわれています。私たちの便利で豊かな暮らしは、化学物質によって支えられていると言えます。しかし、化学物質は、環境汚染や健康被害をもたらすことがあります。1950年代から60年代の水俣病、イタイイタイ病、カネミ油症、四日市喘息などの公害、近年では、ダイオキシン、PCB,環境ホルモン、アスベストなど大きな社会問題となり、有害性についてのリスク評価や健康影響調査などが行われ、新たな法律制定や現行法の改正などにもつながってきました。
しかし、これまで作られてきた環境基準は、大人を基準としたものであり、子どもへの影響が配慮されたものではありませんでした。近年になって、世界各国の研究者たちによって、化学物質が人に与える影響は、成長期の子どものほうが大人よりも大きいことが明らかにされています。また、近年、子どもたちに多く見られているアトピーなどのアレルギーや喘息の発症などにも化学物質の関与が指摘されています。
今年2月、環境省主催によって東京で開かれた「小児などの環境保護に関する国際シンポジウム~子どもの健康と環境中の化学物質」では、子どもを化学物質から守る取り組みが、アメリカ、ドイツ、スウェーデンから紹介されました。スウェーデンのカロリンスカ研究所の発表では、鉛、メチル水銀、ダイオキシンなどの環境汚染物質が、子どもの成長過程において、知能指数の低下や運動協調機能、記憶、言語の発達障害をもたらすと考えられることを指摘し、この数十年間でアレルギー体質をもつ子どもの数も倍増以上の勢いとなっていることも述べられています。
国連は、今年9月に、有害な化学物質や農薬による生態系破壊や健康被害を国際協力で防ぐための行動計画案を公表しました。なかでも、化学物質の影響を受けやすい子どもの健康被害を減らすための対策を2010年までにまとめることを示しました。
日本では、子どもを対象とした健康影響調査や子どもが利用する施設の低減化対策などは、ほとんど実施されていないのが現状ですが、国連のこうした動きによって、今後、国も対応を余儀なくされるものと思います。
一方、化学工業界では、化学物質を扱うそれぞれの企業が自主的に環境、安全、健康を確保して、活動を公表し社会との対話を行うレスポンシブル・ケア活動を世界的に取り組んでおり、日本でも10年前から活動がスタートしています。県内の化学企業においても、積極的に取り組まれており、先般は、宇部市内でレスポンシブル・ケア地域対話集会が住民参加のもとで開かれました。私も参加しましたが、住民アンケートや質問に対して詳しい説明がなされ、企業の情報公開や説明責任が格段に進んできていることがわかりました。
そのような中、東京都では、すでに平成14年度に「化学物質の子どもガイドライン」を策定しました。ガイドラインは、3部門を対象としており「室内の空気」「鉛が使用されている製品」「樹木散布用の殺虫剤」となっています。
たとえば、塗料のなかの鉛対策では、「子どもが多く利用する施設や遊具の塗料には、鉛フリーの塗装を使ってください。塗装面の膜の剥離による周辺環境の鉛汚染はないか、子どもが使用する遊具については、剥離がある場合は、鉛の含有量を確認し、含有量が0.06%を超えるときには、塗り替えるなどの対策を行ってください」といった具体的な指示がされています。
このような取り組みは、子どもたちの健やかな成長を支える上で重要なことと考えます。本県においても、国の取り組みを待つまでもなく、独自のガイドラインを策定し、子どもたちを化学物質の被害から守り、安心して生活できるようにすべきと考えますが、ご所見をお伺いします。
久保環境生活部長 化学物質に関する独自の子どもガイドラインの策定についてのお尋ねであります。
化学物質は、私たちの生活を豊かにする一方で、その取り扱いや使用方法を誤れば、健康被害やあるいは環境汚染をもたらすおそれがあり、日々の生活において適正な管理が必要であります。
このため、県では、これまで県民の方々に化学物質に対する正しい理解を進めるため、啓発資料の配付や環境のホームページに「化学物質について」と題し、化学物質の有害性や管理等に関する情報提供を行っているところであります。
また、今年10月には、国が、市民や子ども向けに作成をした「私たちの生活と化学物質」これを小学校等に配布をしたところであります。
お尋ねの化学物質の子どもガイドラインの策定のためには、化学物質の子どもに対する健康リスクについて、専門的に評価をする必要があり、現在、国において、評価手法などに関する調査・研究が進められているところであります。
また、この調査結果をもとに市民や子ども向けに「かんたん化学物質ガイドブック」のシリーズが逐次作成・配布されることになっております。
県といたしましては、これら国の取組の動向を見ながら、県独自の化学物質の子どもガイドラインの必要性やまた方向性について検討してまいりたいと考えております。
また、国等において追加される内容について、ホームページに掲載をするとともに、わかりやすい啓発資料の作成、環境アドバイザーの講習会への派遣、環境学習等を通じて、化学物質の有害性や適切な取扱い等について、県民の方々に周知をしていきたいと考えております。
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久保田 急激な高齢化の進展によって、認知症になる高齢者が増加しており、国の推計値によると、平成17年には全国で189万人、山口県で2万8,200人にのぼっており、5年前は、全国で156万人、山口県で2万4,500人とされていたことからすれば、5年間で全国では、約30万人、山口県では4千人増えています。認知症が出現する率も、年々高まっており、現在、65歳以上人口の7.63%に認知症がでていますが、5年後の平成22年には、8.13%になると推計されています。
このため認知症の早期発見、早期対応および重度化予防が必要であり、さらには、家族への支援や地域ネットワークづくりなど総合的な対策の推進が求められることから、国においても、国庫補助事業として自治体の取り組みの支援が行われているところです。
本県では、早期発見の体制整備にむけて独自にモデル事業も実施してきています。
しかし、すでに認知症になっている人に対する施策に加えて、認知症になっていない人に対する予防的な対策にも重点をおく必要があると考えます。
東京都世田谷区では、平成12年度から、認知症予防の必要性が検討され、東京都老人総合研究所と認知症予防の共同研究を行ってきたところですが、先般、認知症予防プログラムの実施と評価に関する中間報告が公表され、テレビ番組でも紹介され注目を集めました。プログラムは、認知症予備軍と考えられる軽度認知障害を持つ高齢者と認知機能が低下していない健常な高齢者の両方を一緒に対象として作られ、3年間継続して実施されました。その内容は、有酸素運動と認知症になる前に低下し始める脳機能である記憶力、注意力、思考力(おもに計画力)などの知的機能を積極的に使うことを習慣として定着させ維持するための活動が行われました。高齢者の多くが好む活動として、運動習慣はウォーキング、認知機能を鍛える活動は、旅行、料理、パソコンなどとして、小グループにわかれて実施されました。
結果として、記憶機能および注意機能は、認知症になる前に落ち始める脳機能であることから、予防プログラムの活動が認知症の発症予防に役に立つ可能性が示され、特にハイリスク者に改善効果が認められました。すなわち、運動と知的な活動の習慣づけが重要です。私は、世田谷区役所を訪問し、担当者から詳しく実施状況をお伺いしましたが、その際、強調されていたことは、この認知症予防プログラムは、行政主導型ではなく、自分たちで考え、地域社会で自主的に活動できるものにすることが目標であり、その活動を支援をする地域住民やNPOなどの育成がポイントであるとのことでした。
本県においては、介護予防のシステムづくりのモデル事業が今年度からスタートし、認知症高齢者の早期発見・早期対応にむけた支援体制の整備充実にも取り組んできたところですが、現在、策定中の高齢者対策の新たな計画において、この世田谷区の予防プログラムも参考にして、認知症の予防対策により積極的に取り組むべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
片山健康福祉部長 認知症予防の推進についてのお尋ねにお答えします。
高齢化の進展等に伴い、認知症高齢者が増加しており、今後、高齢者対策を進めるに当たって、認知症の予防対策は重要な課題となっております。
このため、県におきましては、老人保健事業による健康相談や、認知症高齢者を支える民間団体の協力等を得た認知症予防の知識の普及などに取り組むとともに、本年度からは、県独自の「介護予防システムモデル事業」を創設し、市町村保健センター等の関係機関からなるネットワークにより、発見からフォローアップまで、認知症を含めた介護予防の一貫・連続した仕組みづくりに取り組んでいるところであります。
特に、認知症になる前の段階からの早期発見や発症予防に向けましては、昨年度から、本県独自のモデル事業を周防大島において実施しているところであります。
このモデル事業では、集団健診の場を活用して「もの忘れ健診」を実施し、市町村や医療機関等との協力体制により、早期発見から適切な保健・医療・福祉のサービスにつなげるシステムができ上がりつつあるなど、一定の成果も得られているところですが、お示しの世田谷区の予防プログラムは、住民やNPOの協力により、身近な地域での認知症予防の取組を更に進めるものと受け止めております。
県としては、今後、この取組も参考にしながら、ボランティアの参加など、地域住民との協働により、園芸や料理、パソコンを活用して記憶や注意力等の認知機能を鍛える予防プログラムについて、検討してまいりたいと考えております。
県といたしましては、現在策定中の「第二次やまぐち高齢者プラン」において、こうした認知症高齢者対策の推進を重点施策として位置付け、一層の充実を図ってまいります。
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(1)男女共同参画の推進について
久保田 「大きな戦力、小さな評価」これは、農山漁村の女性たちについて、しばしば向けられる言葉です。山口県では、農業就業者の6割が女性、林業・漁業の2割が女性であり、農林水産業の重要な担い手です。このため、生産者であり、生活者である女性が、能力を発揮し活動しやすい環境作りを進めることは、農林水産業や地域の活性化にとってきわめて重要です。
県では、山口県農山漁村女性に関する中長期ビジョンを平成7年に策定し、目指すべき方向性を明らかにするとともに、平成12年には、女性の意見が反映できる体制作りを進めるために、農山漁村における男女のパートナーシップに関する目標数値を設定しました。そこで、目標の最終年度にあたる平成17年度の終わりにあたって、農山漁村の女性たちが適正な評価を受け、多様な能力が発揮できる環境作りが進んできたのか、数値目標の達成状況をもとにした評価をお伺いするとともに、今後の新たな取り組みをお尋ねします。
二井知事 私からは農山漁村における女性の活動支援についてのお尋ねのうち、男女共同参画の推進についてお答えいたします。
私は、農山漁村において担い手の過半を占めます女性は、農林水産業・農山漁村の活性化に大きな役割を果たしており、女性がいきいきと活躍でき、その能力を十分発揮できるように、地位の向上や社会参画の促進を図ることが重要であると考えております。
このため、これまで、平成17年度までを計画期間とする「農山漁村女性に関する中長期ビジョン」に基づき、さらに、平成12年には、ビジョンの最終年度における数値目標を定めた、15項目からなる「農山漁村男女のパートナーシップ指標」を設定し、女性の地位向上、経営への参画、活動の場づくり等に積極的に取り組んでまいりました。
この結果、数値目標を上回るものも含め、9項目で当初目標をほぼ達成し、県の農林水産業関係審議会委員等の政策形成の場への女性登用が進みますとともに、朝市など起業グループが増加をし、全国に先駆けて実施しましたルーラルフェスタも一大イベントとして定着をしてくるなど、農山漁村女性の多様な能力が発揮できる環境づくりに一定の成果が得られたものと考えております。
しかしながら、女性認定農業者数など目標に達していない項目もあり、今後さらに、農業経営や各種組織・団体運営への参画を促進するための条件整備等の取組みを強化する必要がありますことから、現在、農山漁村女性や関係団体等の意見をお聞きしながら、平成18年度を初年度とする次期ビジョンの策定作業を進めております。
今後とも、関係機関・関係団体等と緊密に連携をし、農山漁村女性がいきいきと活躍できる環境づくりに積極的に取り組み、男女共同参画を一層推進してまいります。
(2)起業活動の支援について
久保田 農山漁村の女性たちは、暮らしの中で培った知恵や技、地域資源を活用して、農林水産物の加工による特産品づくりに積極的に取り組んできており、起業化の動きも広がりつつあります。女性起業グループは、平成11年には181グループでしたが、昨年度はすでに222グループと増加しています。昨年9月に設立された「やまぐち農山漁村女性起業ネットワーク」には、個人が3人、グループが25の加入となっており、統一ブランドとしてすでに78点の認定品が決定し、合同販売などの統一的PRが行われています。
たとえば、錦町のきくちゃん味噌、下関市の米粉食パン、宇部市のきららえびなどが、今年度新たに統一ブランドに認定されました。また、県では、平成11年度から、毎年、ふるさと特産加工開発コンクールを実施して、ふるさと自慢・味自慢の特産加工品の開発を促進してきており、阿東町のはなっこりー肉まん、周南市の高菜の漬物、山口市の野菜チップ、宇部市のブルーベリージャムなど、地域の特産物を利用し、伝統的な技術に新しい創意工夫を加え、地域の顔づくりとなる優れた製品が作られてきていると思います。
しかし、これらが購入できるところは限られています。せっかく開発された魅力ある商品でも、適切なマーケッティングがなされなければ、市場で流通されず消費者に広く知られることができません。消費者からすれば、身近なところで販売していただきたい、あるいは、インターネット販売はできないか。たとえば、県の生産流通課が地産地消の情報提供のために開設しているホームページ「見つめて・ドット・ネット」の活用ができないでしょうか。近年、ネット販売は大きく成長しており、地方都市の山間部で開発された商品でも、ヒット商品となり得る可能性があります。
県が策定した農村女性起業ネットワーク構想には、インターネットによるPR,販売、企画支援などを行うことも掲げられていることから、今後は、開発された商品の販売ルート拡大に積極的に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
また、今後のさらなる飛躍を考えますと、やまぐち農山漁村女性起業統一ブランドにマークだけでなく、名前もつけてはいかがでしょうか。素敵なシンボルマークに名前がついてこそ、消費者にとってもより一層親しみやすくなり、ブランド力としても広がりやすくなるものと考えますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
嶋岡農林部長 私からは農山漁村女性の起業活動の支援についてのお尋ねにお答えいたします。
農山漁村女性の起業化への取組みは、経済的自立や地域の活性化へつながることから、県では、これまで、加工技術向上研修や異業種交流会等を開催してきたほか、お示しの「やまぐち農山漁村女性起業統一ブランド」を創設し、統一ブランド品の認定や合同販売、PR活動等を支援してきたところでございます。
その結果、地域のこだわり商品として78品目の認定品が誕生したところですが、県民の皆様に幅広く愛用していただくためには、さらなるPRや販売ルートの拡大が必要と考えております。
このため、ルーラルフェスタ等のイベントや量販店での展示・即売、PRパンフレットの配付等を引き続き実施するとともに、今後、新たに、つくり手の顔が見え、こだわりが伝わるようなPR活動や、道の駅、やまぐち食彩店等を対象とした商談会の開催など販路の拡大に向けた取組みを支援することといたしております。
また、お示しのホームページも含め、情報発信の手段として有効なインターネットを活用した統一ブランド品の紹介にも取り組む方向で検討することとしております。
なお、御提言のありましたインターネットによる販売につきましては、商品の生産者自らが主体的に取り組む必要があることや、品揃え、品質保持、運営体制等、様々な課題も考えられますことから、今後、生産者の意向も確認しながら、必要に応じて先進事例の紹介や体制づくり等について指導・支援を行ってまいりたいと考えております。
次に、「起業統一ブランドマーク」の愛称につきましては、農山漁村女性のがんばり、元気、こだわりを県民の皆様に御理解いただくのに有効でありますことから、関係団体等と連携し、今年度内の決定に向けて取り組んでまいります。
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久保田 これまで、障害のある児童生徒たちの教育は、障害の種類や程度に応じて、盲学校・聾学校・養護学校や特殊学級などの特別な場で指導を行う「特殊教育」として実施されてきました。しかし、近年、ノーマライゼーションの理念が広がる中、児童生徒の障害の重度・重複化・多様化とともに、通常学級に在籍する軽度発達障害などへ対応していくことが求められるようになりました。このため、ひとりひとりの教育的ニーズを的確に把握して教育を進める「特別支援教育」へと転換が図られようとしています。
本県では、今年度中には、特別支援教育の方向性を示すビジョンが策定され、18年度には実行計画が作られ前期5ヵ年計画のスタートをきることになっています。そこで2点お尋ねいたします。
(1)指導体制の整備について
久保田 通常学級において、学習障害(LD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)、高機能自閉症など支援を必要としている軽度の発達障害のある児童生徒が在籍していても、学級が混乱していない限り、教員が特別に増やされることはありません。このため、特殊学級から通常学級の交流授業に行っても、教員は学級の子どもたちの指導で手一杯で、特殊学級から来ている障害のある子どもの指導まで手がまわらないことも起こります。教師の目が届かないため、障害のある子どもは、授業時間中、なにも学習指導がされず、ただ座っているだけという状況になっていたり、学級の児童にいじめられた事例もあります。また、就学時検診ではなんの障害も発見されなかったため通常学級に在籍、どうも授業の理解が悪いので、専門機関で検査をしてもらったところ、学習障害と認定され、今後の学習支援はどのようになるのか不安といった事例などが、障害のある子どもたちを持つ保護者から寄せられています。
県では、小学校1年生から4年生の21人以上の学級において、安定した学級運営のために配慮が必要な場合に、補助教員を配置できる制度を作っています。これは、大変いい制度ですが、発達障害の児童を支援するための制度として作られているわけではありませんし、市町村が半額負担しなければならないため、積極的に手があがりにくい面があるように思います。今年度の予算枠は100人分ありますが、全県で86人の配置に留まっています。
障害児教育の充実のためには、専門性の高い教員がきめ細かく指導できる体制づくりが不可欠であり、その充実が求められています。
特別支援教育の本格実施を前にして、移行期にあたる来年度、現状の課題解決のために教職員の専門性と配置のありかた、学級編成などにどのように取り組まれるのか、お伺いします。
藤井教育長 次に、特別支援教育の推進についてのお尋ねであります。
まず、教職員の専門性と配置のありかた、学級編制等についてでありますが、学習障害等を含めた障害のある児童生徒の障害の実情や教育的ニーズも多様化しておりまして、全教職員が、様々な障害に関する理解を深め、一人ひとりの実情に応じた支援を行うことが重要であります。
このため、来年度、教育研修所の管理職研修や初任者研修等の講座の中に、「学習障害等の理解と支援」の内容を充実いたしますとともに、県内全ての小・中・高等学校等におきまして、全教職員が参加する校内研修会を実施するなど、引き続き、専門性のより一層の向上を図ってまいります。
また、児童生徒一人ひとりの障害の状態や特性等に応じた指導を行うため、特別支援教育に係る免許状保有者など専門性の高い教員の養成と適正な配置、学習支援の加配の教員、補助教員等の弾力的な活用を行いますとともに、学級の編制に当たりましては、グループ学習などの集団構成に配慮しながら、児童生徒の実態に応じた取組みを進めてまいります。
(2)個別の教育支援計画の作成について
久保田 障害のある子どもひとりひとりのニーズを把握して、医療・福祉・心理・労働などの関係機関の連携による適切な支援を効果的に行うために、乳幼児期からの一貫した「個別の教育支援計画」が必要とされます。すでに盲学校・聾学校・養護学校では、今年度までに作成されていますが、今後、障害のあるすべての子どもたちに対して、19年度からの特別支援教育の本格的スタートに間に合うように、早急に作成作業に入るべきと考えます。しかし、現状では、乳幼児健診や療育は市・町・村の福祉行政が担っており、小中学校の前後にあたる幼稚園や保育園、高等学校、高等教育の各段階では、またそれぞれ異なる機関であるため、連携や協力が円滑に進むのかが懸念されます。
今後、個別支援計画の作成にどのように取り組まれるのかお尋ねします。
藤井教育長 次に、個別の教育支援計画についてであります。今年度から取組みを進めておりまして、県内の盲・聾・養護学校の児童生徒については、全て作成しております。また、小・中学校におきましても、特別支援教育体制推進のモデル地域の学校等で、作成に取り組んでおります。今後、これらの実践の成果等を踏まえまして、県内全ての小・中学校で、できる限り早い段階での作成を進めてまいります。
また、福祉施設等で作成されます支援計画と教育での支援計画につきましては、連携のとれた支援を行うため、相互に引き継ぐよう、県内7地域の福祉、医療等の関係者で構成いたします関係機関連携協議会等におきまして、協議・調整を進めてまいります。
県教委といたしましては、策定を進めております山口県特別支援教育ビジョンに基づき、今後、障害のある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた特別支援教育を積極的に推進してまいります。